男と女は、どっちが得、どっちが損という関係ではなく、協力して社会を成り立たせているんだ…と言いたいところですが、フェミニズムがそういう美しい関係を破壊してしまいましたね。
物質的にどっちが得かといわれれば、現代日本では間違いなく女でしょう。「女性差別だ!」とさえ言えば、たいていのわがままは通るようになってますからね。母子家庭と父子家庭で生活保護が下りる可能性がかなり違うといいますし、お金を払わずに鉄道には女性専用スペース(女性専用車両)が設けられますし、女性差別解消のための女性センターを造るんだ、といえば大して必要性の監査もされずジャバジャバと税金がつぎ込まれる。それを見直そうとすれば「女性差別だ!」といわれ、結局利権の巣窟になっていても、行政は手をつけないし、マスコミも追求することすらない。
ただ、そういうことがまかり通るようになった分、現代女性は、男性との関係をはじめとする人間関係のすべてを「損か得か」でしか考えられなくなっていると思うのですよ。
「着てはもらえぬセーターを、寒さこらえて編んでます」なんて歌がありますが、そういう「無条件で人を愛せる」というのが、女性の美徳であり特権であったと思うんです。男性は家族を養うという仕事がありましたから、どうしたって損得で人間と付き合わざるを得なかった。「男外に出れば七人の敵あり」って言うのがそれですね。女性はそういうのとは無縁のはずだったんです。そういう意味で守られていた。そういう側面を全く無視して、フェミニストが「女性は損だ」という部分だけを強調して宣伝し、それに乗せられてしまっているのが現代女性だと思います。
個人的なことですが、かつて私は、小柄で童顔な、外見は本当にかわいい女性と知り合いました。しかし、詳しく話を聞いてみると、彼女はこんなことを言ったのです。
「私の仕事?ソープランドだよ。18歳のころからアナルファック専門店で働いてたけど、20歳になったらすぐソープに変わった。だってソープの方が金いいじゃん。金?持ってるよ。銀行に貸金庫持ってるよ。そこに金貯めて、将来子供出来たらその金で育てるの。それで教えるんだ、男より女の方が偉いって。だって、男が必死こいて1ヶ月で稼ぐくらいの金、女だったらソープで1日働けば軽く超えるんだよ!初体験は13だったかな。もう相手の名前も顔も忘れた。それから何人とやったかとか?覚えてるわけないじゃん。でも風俗で働くようになってからは、仕事以外ではやってない。金にならないのにセックスしたってしょうがないから。親?知ってるわけないじゃん、こんな仕事。居酒屋でバイトしてることになってるよ。生理休暇のときはシフトが変わったとか何とか言ってればばれっこないし。要は金儲けた者勝ちだよ。親だって、この仕事知ったら怒るかもしれないけど、結局年食ったら私が稼いだこの金に頼って生活するしかないんだし。」
見かけはどんなにかわいくても、この人は金の亡者だ、人間じゃない、私は率直にそう思いました。
まあこの子はあまりにも極端な例ですが、現代女性は多かれ少なかれそういうところがあると思いますね。権利拡大とか何とか、目先の利益や表面上の違いの解消にとらわれて、女の人が持っていた本当の特権、かけがえのないものを手放そうとしているように見えます。
今の世の中は、そういう女性が「目先の利益」を手に入れてそれを謳歌している世の中だと思います。ですから、外見上、「女性が元気」に見える。でもそれは言ってみれば覚醒剤を使って無理やり元気を出しているのと同じようなものです。引き換えに失ったものに気がついたとき、女性は不幸のどん底に陥ると思いますよ。それも遠からず。
ですからやっぱり、男と女、どっちが得どっちが損というものではないのかもしれませんね。時代時代で揺れ動くものであって、長い目で見ればやっぱり同じくらい。ただ、今の日本において物質的に、という条件で言えば、やはり女だと思います。