髪の毛の専門家,理容師です。
これから書くことは,飽くまでも私個人の意見です。(つまり,理容組合や美容組合の意見ではないということです)
それを承知してお読みくださいね。
家電製品のマイナスイオンのうち,「放電」によって発生しているマイナスイオンであれば,謳っている効果を得ることは可能です。
ところで,「除菌イオン」という言葉はご存じですか?
エアコンディショナーなどに取り付けて発生させているものです。
その仕組みは,次のようになっていると考えて良いようです。
1.
電子を放電し,空気中の酸素を活性化して,オゾン(活性酸素)を生成します。
2.
オゾンが空気中の水分に溶け,「オゾン水」の粒子になります。
3.
空気中を浮遊している雑菌に,オゾン水が付着すると,付着部分のタンパク質が溶けてしまい,付着された雑菌は死滅します。
4.
しかし,除菌イオンを大量に発生しても,空気中に浮遊している水分に必ず溶ける確率が少ない上に,除菌イオンが溶けたオゾン水が空気中を浮遊している雑菌に付着する確率も低いため,付着すれば確実に雑菌を殺すことが出来ても,確率が低すぎるために,殺菌や滅菌という言葉が使えず,仕方がないので「除菌」イオンという名称になっています。
で,面白いのは,エアコンディショナーの除菌イオンの発生方法と,マイナスイオンドライヤーのマイナスイオンの発生方法が全く一緒だと言うことです。
ということは,マイナスイオンドライヤーでマイナスイオンを発生させていれば,空気中の雑菌を除菌出来ると言うことです。
エアコンディショナーと比較しますと,ドライヤーの方が狙いを定めやすいですから,もしかしたら,除菌ではなく,滅菌に格上げされるかもしれませんね。
まぁ,冗談はこの辺にして,怖いのは,雑菌のタンパク質を溶かして雑菌を殺す効果を持っている除菌イオンと,マイナスイオン信仰者が疑いもなく使用しているマイナスイオンドライヤーのマイナスイオンが,同じものだとということです。
つまり,自分の髪の毛が溶けたところにクシやブラシなどで髪の毛を梳かしたために,開いたり破損したりしていたキューティクルの先端を溶かして平滑化することが出来たことをさして,髪の毛の傷みがなくなったとか,髪の毛に艶が戻ったと喜んでいるわけですね。
ですから,もし,マイナスイオンドライヤーの効果を得たいのであれば,髪の毛が濡れている状態で使用することが肝心です。
なお,ナノケアという方式は,マイナスイオンドライヤーが発生したオゾンをドライヤーの中で細かい水の粒子に梳かした状態にしていますので,乾燥している髪の毛に対してもマイナスイオン効果を得ることは可能です。
以前あった「オゾンドライヤー」と比べますと,キューティクルが溶ける率は少なめのようですが,マイナスイオン発生量が多い製品が増えていますし,また,髪の毛が乾燥していても効果を得られるように工夫しているものも出てきたため,もしかしたら,そのうち,オゾンドライヤー並みになるのではないかと危惧しています。
とりあえずは,1週間に1回とか1ヶ月に1回というように,一定以上の間隔を開けて使用する分には,問題がないかもしれませんが,濡れた髪の毛に対して毎日使用していますと,特にロングへあの場合では,通常よりも毛先のダメージが酷くなる傾向があるようです。(途中は,通常よりも傷みが少ない場合もありますが・・・)
また,関連性を調査している最中ですが,マイナスイオンドライヤーを使い出してから,髪の毛の色が薄くなった(黒髪が栗色になった)と訴える人もいます。
最終的には,その人の使い方次第と言うところだと考えています。
ですから,使う使わないはmakohiroさん自身が判断してください。
また,もし,使うことに決めた場合は,マイナスイオンの発生を止めることが出来るスイッチがついているものを購入するようにして,問題が起きにくいように使用することが肝心だと思いますよ。
お礼
お礼が遅くなってすみません。 いろいろと細かく書き込んで下さってありがとうございます。 実はもう既にナノケアドライヤーを使用しています。濡れた髪にのみ使用しています。確かに髪はツルツルになりました。それが髪が溶けているなんて、なんか怖くなります~。とりあえずぼちぼち使ってみます。