後天的なものは普通は遺伝しません。
生物学的に考えると、永久脱毛しても、ここの細胞の中にしまい込まれた遺伝情報を変えているわけではありません。
しかし、遺伝情報として持っていてもそれが発現されるかどうかは分かりません。
また、遺伝子は時に組み替えを起こしたり、突然変異が起こったりして、その遺伝情報が変わることがあります。
受精卵が持っている遺伝情報といえども、突然変異や組み替えによって変わってしまうことがあるのです。
また、ヒトの細胞には46本の染色体(DNAの集合体)がありますが、同じ染色体が2本ずつ23組ある形になっています。
そして、その23組の染色体から各組1本ずつが子供に遺伝されます。
従って、「体毛が濃い」という遺伝子が、2本ある同じ染色体の1本にだけ存在したような場合は、遺伝される確立は50%ということになります。
また、「体毛が濃い」という遺伝子が2本そろって初めて発現するような場合は、(配偶者がその遺伝子を持っていない場合は)子供では体毛は濃くならないということになります。
いろいろと書きましたが、突然変異の確立はきわめて低く、組み替えの確率もそれほど高くないものです。
従って、子供は両親の遺伝子を引き継いでいるので当然親に似ていることが多くなります。
しかし、兄弟でも違うように必ずどこかが違っているものです。
人間は先天的なもの(遺伝子)と後天的なもの(その後の環境や教育など)の組み合わせによって初めて決まります。
従って、全く同じ人間は一人としていないということになります。
一卵性双生児であっても、遺伝学的には全く同じですが、後天的なものが全く同じというわけにはいかないので、外見や考え方が似ていても、まったく同じ人間には決してならないのです。
お礼
とてもわかりやすいご説明ありがとうございました。やっぱり永久脱毛では遺伝情報まで換えることはできないのですね。でもご説明では必ず遺伝すると言うわけではなさそうですね。ちょっと安心です。