LANとは、「Local Area Network」の略で、ネットワークの抽象的な概念を表し、ケーブルのことを意味しません。「LAN構築に使う、Ethernetケーブル」が、正確な表現というところでしょうか。「LANケーブル」「Ethernetケーブル」とふつう呼びますが、「LAN」だけではケーブルのことだとわかりません。
Ethernetケーブルにはストレートとクロスという二つのタイプがあります。しかし、最近のMacintoshは、ストレート・クロスを自動で判別して、内部で回路を切り替える機能を持ています。その機能を「AutoMDI/MDI-X」といいます。すくなくともIntel Mac miniに、その機能が備わっているので、クロスケーブルにこだわる必要はありません。ADSLや光接続のモデムについているEthernetケーブルは、通常ストレートタイプです。それをそのまま流用できます。
双方インターネットにつなぐためのポートにEthernetケーブルをさします。システム環境設定>ネットワークで「表示:内蔵 Ethernet」としてください。「TCP/IP」で、「IP アドレス:」に「169.xxx.xxx.xxx」というような数字が表示されているか、確認してください。表示されると、双方の間にネットワークが構築されたことを意味します。IPアドレスが表示されるまで、つまりネットワークが確立するまで、数分かかることがあります。
あなたがやろうとしていることは「ファイル共有」と呼びます。ファイル共有には、かならずホストとクライアントという関係があります。どちらかがどちらかにアクセスすることになります。
Mac OS Xは、起動すると自動でクライアントマシンとして機能します。ホストマシンにするためには、ファイル共有を開始するという操作が必要です。システム環境設定>共有で、「パーソナルファイル共有」にチェックを入れてください。それでホストマシンになります。
次は、クライアント側のMacintoshについて説明します。Mac OS X 10.3以降では、Finderウィンドウを開き、サイドバーにある「ネットワーク」をクリックすると、そこにホストのMacinotshのアイコンがみつかります。それをダブルクリックすると、ユーザとパスワードを求められます。ホストのMacintoshのユーザとパスワードを入力します。すると、共有するフォルダの指定を求められるので、選択します。すると、Finderウィンドウのサイドバーに、共有するフォルダが現れるので、それをクリックします。共有したフォルダの中身がFinderウィンドウに表示されます。
ホスト側のMacintoshのユーザのパスワードがわからなければ、「ゲストユーザ」としてログインします。その場合、ホームフォルダ内の「パブリック」フォルダのみ、クライアント側に見えます。ホスト側で、ファイル共有したいファイル・フォルダを、パブリックフォルダに移動しておきます。