今朝、起床したとき、
前回回答で、非常に重要な人物の紹介を忘れていることに気づきました。
それは、
内藤國雄九段です。(内藤先生、ごめんなさい!)
九段の棋士については、漏れがないように、チェックしながら書いていたつもりなのですが、うっかりしました。
内藤國雄九段 様々な戦法・指し手をこなすことから「自在流」と言われる。「内藤流空中戦法」も有名。現在の横歩取り戦法の後手では△2三歩を打たず、さらに、先手が▲3四飛と横歩を取ったときに△3三角と1つ上がるのが主流となっているが、これは、内藤流空中戦法が今も真似されているものである。
また、詰将棋作家としても超有名で、特に、近年完成した「攻方実戦初形詰将棋」と「ベン・ハー」は、芸術的。
ついでに、
前回挙げた棋士名について、私が思い出したことを追記します。
渡辺明竜王 歯に衣着せぬ辛口トークでも有名で、先輩棋士のことを語るときにも遠慮が無い。
渡辺は駒音が高い。これについて少し述べる。
他の棋士では、例えば、羽生が勝負手を放つときに、駒を動かした後に、その駒の上で指を「グリグリ」することは有名で、また、加藤(一)先生の場合は、勝負手を放つときに、そのとき取った駒を左手に持ちかえて右手でビシっとやるのも有名である。
しかし、渡辺の場合は少し違う。
すでに勝敗が決している局面になっているにもかかわらず、その後の、アマチュア低級でも一目で分かるような勝ちの一手を放つときの渡辺の駒音が、残酷なほど大きい。(ほかのほとんどのプロは、そのような手の時は、静かに指す。)
中原誠永世十段 現在の横歩取り戦法の後手の囲いでは、玉は4一へ、右の銀は6二へ、右の金は5一へ、とするのが主流であるが、これは、かつて中原先生が相掛かり戦での囲いとして開発していた「中原囲い」と呼ばれる囲いそのものである。
谷川浩司九段(十七世名人) 谷川九段も、詰将棋作家として有名。
先崎学八段 低段時代から通称「天才」。タイトル経験は無いものの、トーナメント優勝は2度、A級にも一時在籍し、「羽生世代」と呼ばれる錚々たるメンバー(=羽生、森内、佐藤康、藤井、郷田、丸山、故・村山)の一人として数えられている。
久保利明八段 振り飛車のスペシャリストであるのは勿論だが、特に「捌く(さばく)振り飛車」を指すことで有名。自陣の左側の駒を攻めに有効活用するのがうまく、振り飛車戦法のお手本。中盤から終盤に差し掛かる局面で自陣と敵陣を見比べると、久保の左側の駒は、いつの間にか自分の持ち駒になっていたり、敵陣に入っていたりして、魔法のように捌けている。
久保の華麗な捌きは、他のプロには、なかなか真似できないと言われている。
鈴木大介八段 振り飛車のスペシャリストであるが、特に、師匠・大内九段の棋風を受け継ぐ「豪快な振り飛車」。(余談:「大介」(だいすけ)という名前は、大内ファンであり知人でもある鈴木の父が、大内九段の名前の1文字目と4文字目を貰ってつけたもの。(なお、大内九段の名前で「介」の読みは「すけ」ではなく「ゆき」。)
<余談>
神吉六段が、だいぶ前に雑誌に書いていた記事のことを思い出しました。
(何せ、だいぶ前なので、記憶が不確かですが)
その記事は、将棋の戦法の解説記事ではあるのですが、最初の10行ぐらいに書いていた文章が面白かったんです。
神吉六段は、自宅でビデオゲーム(RPG?)を遊んでいました。
たしか、そのゲームは、異なる特性を持つキャラクター同士を合体させると、さらに強いキャラクターが誕生する、というもの。(FFでいうところの「属性」だと思われますが)
そして、神吉六段が考えたのは、
「2人の将棋の棋士を合体させたら、さらに強い棋士になるか?」
というもので、
それを具体的に考えると
・光速地蔵
・超手数の魔術師
という具合で、
全然強くなさそうで、むしろ、かえって弱いキャラクターになってしまうなー、
ということでした。
読んでいて爆笑したのを覚えています。
お礼
jbg さん、なんといったらよいのでしょう。 今、プリントアウトしてじっくり読ませていただきます。 これだけ丁寧に書いてくださったことに感謝いたします。 まずはお礼まで。 時間を頂いて、また書きます。