シンガポールで最も有利なレートを出しているのは市内の私設両替商ですが、チャンギ空港の両替所も十分によいレートを出しているので、求道的に両替にこだわるのでない限り空港での両替で十分です。クレジットカード(ショッピング)も空港の両替所と同程度のレートで悪くありません。日本での両替は損です。
なにはともあれ、レートの実例をお見せしましょう。
2005.5.6(金)両替レート
日本円100円あたりシンガポールドル(SGD)
円売り 円現金買い 円TC買い
空港A 1.590 1.544 1.501
空港B 1.594 1.548 1.535
市内C 1.600 1.500
市内D 1.570 1.535
市内E 1.569 1.554
市内F 1.580 1.545
市内G 1.570 1.530
参考: 5月7日(土) クレジットカード決済レート 1SGD=65.009円 (100円=1.5382 SGD)
A. チャンギ空港内UOB銀行出張所 B. 空港内AMEX C. リトルインディアの金行 D. テッカセンター近くショッピングセンター内両替商 E. ムスタファセンター内両替商 F, G. ムスタファセンター向かい両替商
※手数料はとらないようですが、念のため両替前に確認ください。
日本円をシンガポールドルに両替する場合は上記の表の「円現金買い」のレートをご覧下さい。当然、数字が大きい方が得です。
空港の両替所Bで現金1万円を両替すると154.80 SGDになります。一方市内のEなら155.40 SGDです。その差は0.60 SGD、日本円で40円といったところでしょうか。この程度の差なら全額を空港で両替しても納得はできるでしょう。なお空港のレートは横並びとは限らず、微妙に違っていることが多いので多少でもよい方を選んで下さい。
クレジットカードのレートも併記しましたのでご覧下さい。使い残しの心配もなく便利ですがレートは現金よりわずかに落ちます(誤差範囲ですが)。
両替法の有利不利は、銀行間取引レート(仲値)にどれだけのマージンが上乗せされているかで比較すると分かりやすいと思います。銀行間取引レートがその場で分からなければ、売りレートと買いレートを足して2で割れば目安になります。そして売りレートと買いレートの差を銀行間取引レートで割れば、その両替所や銀行が何%くらいマージンを取っているか分かります。
例えば空港の両替所Aですと売りレートと買いレートの平均は1.567です。売りレートと買いレートの差は1.590-1.544=0.046で、これを平均の1.567で割ると0.0294です。円→SGDの片道に直せばその半分の1.47%ということになり十分良心的なレートと言えます。
ちなみに上記でこのマージンが最も少ないのはEで、同様の計算をすると円→SGDの片道でマージンはわずか0.48%です。
クレジットカードの決済レートは銀行間取引レート+1.6%程度が目安、この1.6%がマージンに相当します。損なレートでは決してありませんが、少なくともベストのレートではないですし、ましてやクレジットカードが唯一解ということはありません。
トラベラーズチェック(TC)は上の表で分かるように1~3%程度レートが落ちるので不利です。よほどの大金を持っていく場合を除いて、日本円現金を持ち込んでそのまま両替するのが有利です。
日本でシンガポールドルに両替するのは不利です。例えば12月12日のみずほ銀行のレートではSGD売りが76.64円、買いが66.98円でした。上記と同様の計算をすると片道当たりのマージンは6.7%と大きめです。ただし日本の銀行の名誉のために言っておくならば、シンガポールドルの流通性の低さに起因する為替リスクや死蔵コストのためにマージンを大きくせざるを得ないためで、ボッタクリ商売をしているからではありません。
使い残して再両替する場合もシンガポールでどうぞ。シンガポールでなら円→SGD→円の1往復の目減りは3%程度で済み、特段損というほどのことはありません。
私は以前はクレジットカードを中心に使っていましたが、今はレートのよい両替商を使った上で現金払いの比重を増やしています。また円高の時には多めに両替し、次の旅行に備えています。