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漢字に出来ない発音・・・例えば「にゃあ」
韓流スター「イ・ビョンホ」の名前を見て、ふと考えました。 「ビョン」って、漢字では表記できないなあ・・・と。 で、他に「漢字に出来ない発音」には、どんなものが思いつきますかネ。 例えば、猫の鳴き声「にゃあ」とか・・・
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単語を,どこまでも長くして良いのなら, 漢字で書けないものは,いくらでも作れますから, 「拍」の単位で検討することにしましょう. まず,「あ」から「ん」までの48文字(ゑやゐも含めて)は, そもそも「万葉仮名」に由来するので,大体は書けます. ただし「れ」とだけ読む字はありません. ひらがなの「れ」が,「礼」から来ているのは,知っての通りです. 濁音も大体は書けますが,「ぞ」「で」とだけ読む字はないようです. 「弟子」のような特殊な読みから,「弟」だけ抜き出す, あるいは「出る」から送り仮名を省いて考える,というのを認めるなら 「で」は表記できることになりますが. 問題は拗音,促音,半濁音, そしてそもそも日本語になく,外来語から入ってきた音でしょうね. (拗音もそもそもは,中国語由来のようですが) 促音は単独の形では書けないので,即「漢字にできない」入りです. また,拗音が絡む場合,その後に来る音(文字)は極度に限定され, 表記できない場合がほとんどになります. 「きゃ,きゅ,きょ,ぎゃ,ぎゅ,ぎょ」 「きゃ」「ぎゃ」「きゅ」「ぎゅ」は単独では現れず, 「きゃく」「ぎゃく」「きゅう」「ぎゅう」の形に限られます. 「ぎゃ」は「行脚」というのがあることはありますが, 「御」単独では「ぎゃ」と読まないですね. 「きょ」「ぎょ」はいくらでもあります. 「しゃ,しゅ,しょ,じゃ,じゅ,じょ」 これらはいずれも,単独の漢字で書けます. 「ちゃ,ちゅ,ちょ,ぢゃ,ぢゅ,ぢょ」 これらのうち,「ぢゃ,ぢゅ,ぢょ」は仮名遣いとして,通常は用いないので除外. 単独の「ちゅ」は一見なさそうですが,「丶」という漢字があります. 「ちゃ」「ちょ」はいくらでもあります. よって,「ちゃ」「ちゅ」「ちょ」は含まれても問題なし. 「にゃ,にゅ,にょ」 「にょ」は単独であります. 「にゃ」は単独では見られず,「老若男女」「蒟蒻」. どうも,「にゃく」という形でしか現れないようです. 「にゅ」も「にゅう」のみ.他の音にはつながりません. 「ひゃ,ひゅ,ひょ,びゃ,びゅ,びょ」 「ひゃ」「びゃ」は単独では現れず, 「く」と結合して「百」「白夜」の形で出るのみです. 「ひゅ」は「日向」などの特殊な読みのみ. 「びゅ」も単独では現れず,「謬」くらい. 「ひょ」「びょ」は単独では出ず,「ひょう」「びょう」のみ. よって「ビョン」は表記できません. 「ぱ,ぴ,ぷ,ぺ,ぽ,ぴゃ,ぴゅ,ぴょ」ですが, 日本語では語頭に半濁音はこないので,これらは表記不能. 「算法」「論破」「発表」「八百」のように,語中になら出てきます. また「ぴゅ」は日本語では非常に珍しい音で, 「ぴゅっと出る」のような,擬態語にしか使われないようです. 「みゃ,みゅ,みょ」 「みゃ」「みょ」は単独では現れませんが, 「脈」「妙」などとして出てきます.(みゃく,みょう以外はないと思います) 「みゅ」は日本語では稀な音で, 「おおまみゅうだ」と読む姓(大豆生田)が,おそらく唯一です. 「りゃ,りゅ,りょ」 「りゃ」「りゅ」は単独では聞かないですね. 「りゃく」「りゅう」の組み合わせのみ. りょは「侶」などがあります. この他は外来語系や,感嘆詞などでのみ出てくる音になってきます. 「ふぁ,ふぇ,ふぉ」 これらはもともと,日本語の標準表記にはないので,漢字は当てられないでしょう. ただし,中国語での読みなら,「房(ふぁん)」「飛(ふぇい)」など,頻出します. 「つぁ,つぃ,つぇ,つぉ」 これも中国語読みなら頻出しますが, 日本語では「ごっつぁんです」や「おとっつぁん」くらい. 以下となるともうお手上げです. 「でぃ,でゅ,でょ」 「ぁ,ぃ,,ぇ,ぉ」 「どぁ,どぅ,どぉ」 「くぁ,くぃ,くぇ,くぉ」 「うぁ,うぃ,うぇ,うぉ」 というわけで,拗音が絡むと, 漢字で表記できる音は,極端に制限されることがお分かり頂けると思います. 韓国人の名前は,ほとんどの場合は漢字表記があります. ただし,最近は漢字で書けない名前もあります. 例えばサッカー代表選手のチャ・ドゥリ,姓のチャは「車」ですが, ドゥリはハングルでしか書けません.
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- 20012
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お返事ありがとうございます. 当初の回答,「釈迦に説法」になってしまっていたようで,申し訳ないです. こちらこそ,勉強になりました. 「みゅ」に関する「大豆生田」の指摘は, おっしゃるように,金田一春彦先生によります. 金田一先生はこのほか,「自分の知っている2例目」として, 知人が子供に付けた「美勇士」(みゅうじ)という名前を, 挙げておいでです.(半ば造語なので,回答では挙げませんでした) 「身入部」の話は初めて聞きました. 金田一先生でも知らなかった例ということですね. 従いまして前回の回答の中で, 「みゅ」の音を含む語として(造語を除いて), 「大豆生田」がおそらく唯一, とした部分を,ご指摘に従って訂正させてください. ただし,非常に少ないであろうことは間違いなく, 「みゅ」探しは,非常に面白いテーマだと思います. 「帰化した時の苗字/名前」と言えば, サッカー選手の「闘莉王」なんか,ですかね. 「トゥ」の音は本来日本語になく,多少強引に当てていますが, これが「トゥ」の,現時点で唯一の例になるのでしょうか. 帰化した人は,官報でまとめて告示されますので, 調べてみると,面白い例が見つかるかも知れませんね. 他に,感嘆詞や擬音語、擬態語なら 「どっひゃーん」「びゅんびゅん」「うみゅみゅ」「ぴーひょろろ」など, 拗音を混ぜることで,「漢字で書けない語」をいくらでも作れますが, 感嘆詞や擬音語、擬態語以外で 「語源は外来語になく」かつ「漢字で書けない」となると, 意外に見つからないですね. 例えば「ドタキャン」は漢字で書けませんが,キャンは外来語由来ですし. 和語、漢語に由来する造語で,敢えて挙げるなら「チャパツ」でしょうか. 言うまでもなく,「金髪」-「金」+「茶」で「ちゃぱつ」. 「茶髪」と書けなくはないですが,その読みは本来「ちゃはつ」のはず. これを「ちゃぱつ」と読ませるのは, 「辺銀」と書いて「ペンギン」と読ませるようなもの. 「漢語由来の造語なのに,漢字で書けない」に入れても,よさそうです. まとまりのない回答で失礼しました.
お礼
お礼がちょっと方向違いになってしまったかと、反省していたところに、再度のご回答をいただきまして恐縮です。 「大豆生田」でテンションが上がってしまったのは、ご指摘のように、金田一春彦先生の説を聞いた(何十年も前ですね)際に、よし、『「みゅ」探し』をしよう、と思ったからなんです。 で、実は先生とは接点を持つことも可能だったので、是非一度、「みゅ」についてお話をお聞きしたいと思っていながら、何十年も経ち、ついにはお亡くなりになってしまったので、残念に思っており、今回のご回答でその想いが蘇った次第です。 蛇足ですが、当時六大学野球の審判に「大豆生田さん」がいらっしゃいました。 「闘莉王」は、やはり本人は「とうりおう」とは読ませずに「トゥーリオ」が正しいと認識しているでしょうから、「トゥ」の実例としてもいいかもしれませんね。 やはり、名前が狙い目のようです。 ありがとうございました。
- yax6
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トマトのつぶれた音=ブニャ トマトに噛み付いた音=グシャ トマトを飲み込んだ音=ドク トマトを洗っている音=ジャブジャブ トマト嫌いを呵責する音=表現不能 こんな感じかな?
お礼
皆、別にトマトでなくともいい・・・と思うのは、ヤボですね(笑) 「ブニャ」は、「にゃ」が漢字化できないかな。 「グシャ」は、「愚者」で可能。 「ドク」は、勿論「毒」で可能。 「ジャブ」は、「邪部」で可能。 「トマト嫌いを呵責する音」は・・・理解不能 1勝3敗1引き分けという感じかな? ありがとうございました。
- Tsan
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中国語で猫の声に相当する擬声語のフリガナとして「にゃあ」とすれば万事OKじゃない? SMAPの草彅剛をチョナンカンと読んでいるようにイ・ビョンホもたぶん漢字表記があると思います。
お礼
中国語は知りませんが、猫の鳴き声は「にゃあ」なんでしょうかね? まあ、日本語での発音を探しているもので・・・ ありがとうございました。
お礼
論文のようなご回答をいただきまして、お手数かけました。 >問題は拗音,促音,半濁音 確かにそうですね。例の中で上げられた「大豆生田」姓についても、確か金田一春彦先生が指摘されていたと思います。 ただ、名字については、「大豆生田」しか「みゅう」の発音の名字がないのかということについては、私は疑問に思っているんです。 名字というのは、読みが特定されていないので、字体の調査ほど、発音の調査は確立していないんではないかと・・・ 例えば、「豆生田(まめいくた・まめおうだ・まみゅうだ)」という名字があるのは同類としても、名字の古い資料を探してみると、「身入部(みとべ・みふとべ・みゅうとべ)」という名字が出てきます。 但し、現存は確認されていませんが・・・ このような、「名字」でいえば、「帰化した時に作られた外国の発音を使った名字」とか、他に「新造語」とか「若者言葉」とかから、結構漢字で表記できる言葉が増えているのかな、という気持ちもあって、皆さんから「漢字にはない」とご指摘いただいた言葉を、検証してみると面白そうだな、というのが、質問の動機でした。 でも、皆さんのご関心が少ないようで・・・ いただいたご回答は、色々と興味深いご指摘が多いので、じっくりと読ませていただきます。 本当にありがとうございました。