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マンガ『同棲時代』について
何十年も前の?漫画です。 最近友人から借りて読んでみました。 最初は劇画タッチな絵に抵抗があったのですが、そのうち真剣になって読んでいました。 この漫画を読んだ方に質問です。 ズバリ、読後の感想はどうでしたか? 友人は「吐いた」って言っていました。 私は吐きはしなかったのですが(笑)、恋愛することってすごいリスクを抱えることなんじゃないかな・・・とちょっと暗い気持ちになりました。
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『同棲時代』。実に懐かしい響きです。 確か作者は上村一夫?だったでしょうか。 独特のタッチは今も鮮明に覚えています。 あの頃は「同棲ブーム」でした。 思い出しますね。 既成概念に反発して、自我の独自性を確立すべく必死であがいていた時代を。 性の甘い汁を吸いながら、愛というものの本質を危険を顧みず必死で探り、 それこそが、相手に対して誠実な証だと信じていた若かりし日々を。 >恋愛することってすごいリスクを抱えることなんじゃないかな・・・ :おっしゃる通りです。 しかし、これを乗り越えなければ、 いつ剥れるかもしれない偽物の愛を疑い、怯えながら暮らす事になります。 「>ちょっと暗い気持ちに」なる必要はありません。 厳しく危険なものだからこそ、大切に育んでいく価値があるのです。
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- otya-me
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う~ん 懐かしい 年がばれる (;^_^A グループサウンズの タイガース(阪神では ありません)のボーカル 沢田 研二の 大ファンだったので 映画の主人公役に ジューリー出演 自分とかけ離れた 役だったので なんだかな~と 思って 観ました。 所詮 漫画と 割り切り フォークに 負けたなと実感した頃でした
お礼
ありがとうございました。 ジューリーという俳優さんが人気だったのですね。 当時の文化に少し興味を持ちました。
#1のhakobuluさんの明解なご回答に何も付け加えることはないのですが 懐かしいので時代背景など添えさせていただければ御理解の一助に なるかと >何十年も前の?漫画です。 正確には、週刊漫画アクションという、「ルパン3世」とか連載していた 成年誌で、1970年代前半に頃連載されていた漫画です。 映画化されて大信田礼子さんが主題歌を歌っていました。 「・・あなたも静かに泣いてた。愛の暮らしぃ 同棲時代ぃ♪」 って歌詞思い出すだけで、相当くらいです。 確か、鬱というより狂乱する彼女を見つめ男も静かに涙を流す そういう歌詞でではなかったかと http://payon.svc.ocn.ne.jp/ebookjapan/title.asp?titleid=3369 >最近友人から借りて読んでみました。 >最初は劇画タッチな絵に抵抗があったのですが、 >そのうち真剣になって読んでいました。 同棲ということの背景には、70年安保闘争の末の挫折を忘れては いけません。 主人公がヘルメットと手ぬぐい巻いて、機動隊に殴られる姿はありましたよね。 1973年に映画化もされています http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD19889/ >この漫画を読んだ方に質問です。 >ズバリ、読後の感想はどうでしたか? ていうか、毎週(隔週)楽しみにしてましたから。 上村一夫の絵は当時としては、すごくデッサン力を評価されていました。 映画的に俯角から描いたり、季節感を示す背景を突然挿入したり 斬新でした。 物語は影響うけて早速マネしました。当時、彼女のいる学生は みんな、木造賃貸アパートで、古畳のヘリをむしりながら 人生と政治とエロチシズムを見つめて生きていたのです。 というか、すごく長い連載だったと記憶しています。 多分、今の若い子たちが理解できないのは なぜ堕胎してしまうのか?という点でしょう。 「なんで、できちゃった結婚しないのぉ?」 これって、やはり30年以上前の時代の貧しさです。 次郎の親も、今日子の親も、地方で貧しい暮らしをしていたのだと 思います。24歳の次郎はおそらく大学を中退してデザイン学校に通って いる学生。今日子は21歳でデザイン学校の生徒。 次郎が雑誌の挿絵を書いたくらいでは、子供なんて養っていけそうも ない。今いる4畳半一間のアパートだって追い出される。 >友人は「吐いた」って言っていました。 >私は吐きはしなかったのですが(笑)、恋愛することってすごいリスクを >抱えることなんじゃないかな・・・とちょっと暗い気持ちになりました それは同じです。恋愛は魂の尊厳と直接に結びついていました。 同棲 妊娠 堕胎 精神的ショック 心の乖離 発狂 とにかく、愛というものを真剣に考えるためにはいい教材ではあったと 思います。 ただし、欲望に血気盛んな当時の私にどこまで深く真剣な考えを うえつけたかは定かではないです。 それよりもはるか10年前に 柴田翔という芥川賞作家の小説に 『されど我らが日々』という作品があります。 そのなかで、 主人公の恋人でのちに自殺する節子が 「あなたは、妊娠だけは極端に恐れ慎重だったわ」 とつぶやくセリフがありますが、基調は同じ 馬鹿な学生だった私は、両方の作品から学んだのは 「女の子とセックスするなら妊娠だけは気をつけろ」 それだけか?>自分(;;) とにかく、万国博覧会とかヒッピーとかドラッグカルチャーとか 世の中半狂乱のドンちゃん騒ぎで、みんなこぞって貧乏で フォークギター弾いてカレーライスばかり食べていた時代の 話です。 田舎の親が安い月給のなかから搾り出すようにして送ってくる 生活費が月に5万円。アパートの家賃が1万8千円という時代。 妊娠中絶手術には当時も10万円かかった気がします。 お金の問題で子供が生めない 同棲という非公認の形式でしか愛を確かめあえない 将来への不安、社会の貧しさ 暗い貧困と一言で片付けるには、重すぎるテーマを扱った 物語でした。 そのあとも、かぐや姫の「神田川」という唄では アパートが一畳半も狭くなります。 「三畳一間の小さな下宿、あなたは、私の体を抱いて 悲しいかいって訊いたのよ♪」 うん、たしかに悲しいよ。 >恋愛することってすごいリスクを抱えること >なんじゃないかな・・・とちょっと暗い気持ちになりました。 凄いです。それこそが作者の伝えたかった思い 官能とリスクと青春の不安定な脆さ
お礼
これまたうなる回答ありがとうございました。 それに、「同棲時代」の時代背景についても詳しく書いていただいてありがとうございます。 映画化されてるんですか!興味ありますが、あれを実写化してるとなると、ちょっと腰が引けます(笑)。 ちょうど、自分の親の世代です。当時についていろいろ聞いてみたくなりました。 こういう漫画はもう本当に出てこないものなんじゃないかと思います。ああいう時代だから生み出された、の感があります。社会への不満、貧困への不満、いろいろなものが混ざり合って当時の若者の中に抑圧された感情が渦巻いていたのでしょうか。それを満たすために、愛を貪っていた、ということでしょうか。 うーん、深い。深いです。
お礼
思わずうなる回答をありがとうございました。 リスクが大きいだけ、その愛も真価が問われるのでしょうね。 なんだか、久しぶりに考えさせられる漫画に出会いました。京子と次郎を生み出した時代背景についてもうちょっと探ってみようと思います。