サン・ジェロニモ(スペイン語)は日本ではラテン語名の聖ヒエロニムスと呼ばれることが多いようです。
おっしゃる通り、聖ヒエロニムス(ジェロニモ)は髑髏、十字架、ライオンと一緒に描かれることが多いのですが、十字架とライオンの意味が明確なのに対して「髑髏」の意味を決定的に説明したものを見たことがありません(日本でも外国でも)。
聖ヒエロニムスは4世紀に初めて聖書のラテン語訳を完成した学者であり、今日のローマンカトリックの基礎を築いた聖人として有名です。
彼はまたアレキサンドリアから中東の荒野までを旅して厳しい修行をしたので、後世絵に描かれる姿で圧倒的に多いのは「(書斎で)執筆または思索する姿」と「荒野を彷徨する姿」です。
どちらにしても「俗社会と一線を画す」という意味を象徴する意味で描かれたのが「髑髏」ではないかと思います。
西洋絵画で主題になる人物ときまった取り合わせで描かれるもの(聖ヒエロニムスと髑髏、ライオン)をアトリビュートと言うのですが、「髑髏」をアトリビュートとして描かれる聖人はヒエロニムスの他に以下の二人がいます。
・マグダラのマリア
・アッシジの聖フランチェスコ
「髑髏は悔悛、あるいは改悛の象徴」と言われるのは元娼婦と言われるマグダラのマリアの場合に説得力がありそうなのですが、最近ではこの元娼婦説にも疑問があるそうで、そうなると別の解釈も出そうです。
お礼
回答ありがとうございます。 やっぱりサンジェロニモはスペイン語だったんですね。 ジェロニモはライオンなどとも描かれているんですね。 僕は聖人なのに髑髏と一緒に描かれているのがあまりにも印象的でなぜかなと思っていました。 詳しい回答ありがとうございました。