大概のテレビドラマでは出演者本人に直接雨(人工的に降らせている物)を多くは当てません。被写体とカメラの間、そして目立つ後方等に集中的に雨を当て、あとは画面上で満遍なく降っているように各部分に足してゆきます。また、3分のカットと言うのは余程の狙いが無い場合殆ど有りません。もっと短い時間のカットを積み重ねて長い時間のシーンが構成されます。そしてその短い時間だけ雨をちゃんと降らせるのです。本番が始まってから実際に使うところになる直前まで回りの人間が俳優に大きな傘を差しかけていたりもしますし。逆に雨のシーンで本当の豪雨になった場合、それでも撮影続行しなければならない場合、いかに俳優を濡らさないかということが問題になったりします。自然に任せたままですと実際の撮影時間は設定の中の時間経過とは違うので、一人が喋り、もう一人にカメラが切り替わり、また最初の人物に戻った時にさっきとは雲泥のびしょびしょ具合になってるなんて事になります。また、その日の撮影はその場面だけでは終わらない事が殆どでして、雨のシーンの後に雨が降る前のシーンを撮影する事は良くあります。したがって本当に濡らしてしまうと今度は復帰するのに時間がかかることも有ります。演出上の狙いがない限り、本当には濡らさないように、また、それでも濡れているように見せる為に一部分を濡らしたりといった工夫がなされます。この場合は#1さんが仰ってるように実際には濡れていても服の材質や明かり等の問題で濡れている様に見えない事が多々あります。