>負担が掛かるということは、ピックアップに負担が掛かり、「プレーヤーの故障が起き易くなる」と同じ意味ですか?
<いいえ、故障が起き易くなるような負担ではありません。
CDR は Music CD よりも反射率が低いので反射してきた光をきちんと受光できずに読み取り Error を起こす確率が高くなりますが、読み取り Error は機械的負担をかけるものではないので、読み取り Error を頻繁に生じるからといって機械が故障し易くなるものではありません。
Music CD も CDR も読み取り Error が生じたからと言って Data を読み直させるというものではなく、予め Data に混入されている Error 補正 Code を用いて Digital IC (Integrated Circuit) Chip、つまり Computer Chip が Error 補正演算を行いますので、負担がかかるのはこの Digital IC Chip の演算能力だけです。
PC (Personal Computer) の HDD (Hard Disk Drive) や SSD (Solid State Disk) は Data の読み込み速度が極めて高速である事から正しく読み取った Data を一時的に Memory に貯め込んで、Player Program が求める速度で Memory 内の Data を送出している間に何度でも Disk 内 Data の読み直しを行える余裕がありますが、Music CD は Player Program が求める Data 処理速度と等速で Data を読み込む事から読み直しをする余裕がなく、そのため予め Error 補正 Data も一緒に Music Data に組み込んでいます。
CDR は Music CD よりも高速ですが、それでも 2 倍から 8 倍程度ですので、読み直しできるようにしても何十回も読み直しできるわけではありません。
そこで Music CD と同様に Error 補正 Data も一緒に記録させています。
CDR が生じる読み取り Error を補正する Computer Chip がその演算能力を超える程の Error 補正処理でも要求されない限り再生 Error 等は生じず、(中華製 Music CD は結構生じるのですが(笑)) 例え生じても電子的な演算 Error ですので機械的な故障の原因にはなりません。
一方、CDR だから Player の寿命を縮めるという事はなく、Music CD でも回転する Disk が偏心して、真横から見ると Disk の縁が上下左右に激しく揺れるような Player では Pick Up Actuator という Pick Up 部品を傷めますし、激しく動かされる Actuator が発する電磁 Noise で更に読み取り Error を増加させます。
CD に刻まれている Data の Pit 穴は非常に小さく、透明な Acrylic Resin 層の下にある金属層に刻まれた Pit 穴に正確に Pick Up Lens の Pint を合わせるために Pick Up Lens は上下左右に超高速で動いており、この動作を行っているのが Actuator と呼ばれる部品です。
この Actuator は可動部品ですし、電磁気力で動作している事から、激しい動きを行うと電磁 Pulse Noise を発生しますので、この Noise も Pick Up の読み取り Error を誘引します。
CD の Pit Size と CD の Size 及び回転速度から Pit Size を目で見えるくらいの大きさに拡大したと想像し、Pickup がどんな動きをしなけれなならないか考えてみてください。
昔、換算した時のうろ覚えですが、厚み 1m 近い Acrylic Resin 層を通して底面を時速 100km/h 以上の速さで吹っ飛んで流れ流れながら上下左右に最大数十cm も超高速で揺れ動く縦横深さ数cm の Pit に常に Camera Lens の Pint を合わせ続ける Auto Focus 機構が Actuator ですので、Actuator にはどれほどの負担がかかっているのか、それが発する電磁 Noise は如何程のものなのか想像ができるのではないでしょうか(^^;)。
昔、私は MARANTZ 社の CD80 という CD Player を買ったのですが、片側 1.5kg もある Die Casting Side Panel を外すと PHILIPS 社製 CDM-1 CD Drive に乗せられた CD が上下に数mm ほどの範囲で激しく揺れているのが見えてしまい「こんなに揺れる Disk の極小 Pit に Pint を合わせるために Pickup Actuator はどれだけ過酷な動きで Data を Trace しているんだ?」とびっくりすると共に重たい合計 3kg もの Side Panel なんて何の役にもたっていない事に幻滅、CD を揺らさない Turn Table 式 CD Player に憧れたものです。……でも当時は CDC 社の TL1 とか TEAC 社の VRDS (Vibration-Free Rigid Disc-Clamping System) Series といった非常に高額のものしかなかったので手が出せず、大きく重い Laser Disk をブン回せる Laser Disk Player を CD Transport 代わりに買い替え、Data Re-clock 兼用光/同軸変換器と DAC 内蔵 Amp' で System を組み直しました(^^;)。……今では円高で史上最安値になった頃に買った CEC 社製 TL5 と予備の Belt を宝物として大切にしまい込んでいます(^^;)。
でも等速で PC に Ripping するのは面倒なので PC に Data Ripping するのには安くて高速の Note PC 用 Portable CDR Drive を使ってしまいますが(^^;)……。
素敵な Audio Life を(^_^)/
お礼