人気商売なんて、そんなもんですよ。オードリーや南海キャンディーズのようにM-1で優勝していないけれど大ブレイクした人たちもいれば、パンクブーブーのように文句ない実力で優勝したけれど大ブレイクには至らなかった人もいます。
トータルテンボスは、コンビとして最も脂がのっていた時期にサンドウィッチマンが出てしまいました。
事務所がこのコンビを推せば売れる、というほど世の中甘くもありません。吉本興業は、ポイズンガールバンドをめちゃくちゃ推してました。今改めて見ると、彼らには失礼だけどM-1の決勝レベルではないです。お笑いの世界を牛耳る吉本興業が全面バックアップしたけれど、ポイズンガールバンドはそこまでの大ブレイクにはなりませんでした。
「ドドスコスコスコ、ラブ注入」なんて、今思うと面白くもなんともないけれど、楽しんごさんはブレイクしました。
また「お笑いの実力」というのはとても難しいです。「かなしいときー」で知られるいつもここからは、ネタの面白さは異論はない人たちで、90年代にも結構ブレイクしました(00年代は暴走族スタイルのネタでまたブレイクしましたね)。でもいつもここからの二人は、作り込まれたネタは面白いけれどひな壇芸人として瞬間に面白いことをいえ、ということはできない人たちでした。なのでひな壇芸人が主な需要であるテレビのバラエティ番組では活躍できませんでした。
噺家でも、春風亭昇太さんは昔から落語はヘタクソでした・笑。でも自由に喋らせると面白いので、若い頃から人気でした。今は笑点の司会を任されています。適任だと思います。でも噺家さんの中にも「落語はとても上手だけれど、面白いことがいえない」って人は何人もいます。