治安の悪いエリアから強盗グループが治安の良い地域にいるあなたを遅いに来たらどうするのか?と言う心配ですか?
ありえないとは言いませんが、アメリカで暮らしたり各地を旅行してもそう言う危険を感じることはありません。怖いのは突発的な銃の乱射。それに住民に取っては性的虐待の犯罪者と児童誘拐。
治安の悪い地域に行ったことはありませんが(車で道を間違えて乗り入れてしまって慌てて引き返したことはあります)、治安の良いところ悪いところは市政区として明確に別けられているのが多い。州や場所にもよるのですが、例えばカリフォルニアなどではある地域にすむ住民が投票して決定すれば市や自治エリアを作ることができます。そう言うことをするのは比較的裕福な人たちで、もともと色々な階層の人たちが住んでいた地域から裕福な人たちがすむ地域が独立して行ってしまいます。そうすると残された地域は貧しい人たちが多くなり市の財政が悪化して市のサービスや警察の活動も十分にできなくなり、裕福な地域は警察による治安管理やサービス、教育が良くなると言うことが起こります。サンフランシスコからサンノゼまでの米エリアでは顕著で、車で5分も走れば別の市に入るくらいまだらに色々な市が隣接していて、治安の良いところ悪いところがまだら模様に混じっています。治安の悪い地域と言っても、当たり前なのですがみんながみんな犯罪を犯しているわけではなく、マフィアが根城にしているわけでもありません。貧困でそう言う地域にしか住めない人たちが集まっているだけ。結果、生活のために麻薬の売買に手を出したり、それに伴うトラブルで暴力や殺人が発生したりし、地域警察も十分に治安に当たる予算も人員も無いと言うのが大体のイメージかと思います。治安の悪い地域から、金儲けのために裕福な地域に繰り出して強盗や窃盗をする、と言うイメージはありません。それに、一般の人や家を襲っても現金を大量に持ち歩いたり、保管している人はいないので、割りが合わないと言うこともあると思います。
私はカリフォルニアの中流の家が並ぶ住宅地で一戸建てを賃貸して住んでいましたが、家の建てつけやセキュリティは日本の住宅地に比べてはるかに脆弱でした。心配される様に強盗団にでも来られたらひとたまりも無く、最初は心配でした。でも近隣の家でも窃盗、強盗など聞いたこともなく、また比較的しょっちゅうパトロールする警察にも出くわしました。だから概ね安心して無防備で生活していました。
ただ、絶対ありえないかと言うと、私の住んでいた市では一時期銀行強盗が頻発していた時がありました。と言っても人から聞くまで知らなくて、Webで検索して連続して起こっていて犯人が捕まっていないことを知ったのですが、そもそも街中の銀行の窓口は現金をそんなに置いていないしショッピングモールの片隅にあったりするので、ギャング映画の銀行強盗と違ってコンビニ強盗くらいの感覚。銃を向けられたら無抵抗であまり多く無い現金を渡していたのだと思います。そう言う意味ではたまたま近くに居合わせても気がつかなかったかも知れない。今はオンライン化が進んで銀行窓口もほとんど閉鎖しているので、そう言うことも起こらないでしょう。住宅地の中にはゲートコミュニティと言うタイプの分譲住宅があって、住宅地全体が屏で囲まれ、地域の入り口にはPINコード入力で開ける門があるところがあります。だからそれなりに気をつけてはいる様ですが、でもゲートコミュニティでも住民の車に続いてパスワード無しで入ることも多く、気休めです。
これとは別に、出張で比較的安全な地域のホテルから、歩いていけるセブンイレブンに行く途中の暗闇で、男に「金くれないか?」と言われたことがあります。「悪いけど現金の持ち合わせが無いんだよね(嘘)」と言ったら何事もなく引き下がってくれました。そう言うことも無いわけじゃ無いので、用心に越したことは無いのですが、心配しすぎる事はないです。