まずは施行者であるレース場がモーターボート競争会に選手斡旋(あっせん)依頼を出します。依頼に従って斡旋課が選手の斡旋作業を行います。
斡旋する選手を決めると斡旋課から施行者へ出場斡旋選手一覧表が通知され、施行者が選手に通知することで出場選手が決まります。
グレードの高いレースになると、興行的な盛り上がりを演出するため施行者の希望も入れて選手を斡旋します。出場選手の3分の1ほどは施行者希望の選手になります。
開催が競合して出場希望選手が重なる場合は抽選で決めたり、特定の選手をもらえたら他の選手を何名選んで良いといったドラフト会議のような事も行いながら調整していきます。
一般競争の斡旋については、A1,A2,B1,B2級の選手が偏らないようにし、施行者によって賞金も違うので不公平にならないように調整したり、同じシリーズで走った選手が何節も同じように斡旋されないように考えながら約一週間をかけて決められていきます。
斡旋は約1600名もいる選手の様々な制限や条件を検討材料にしながら行われています。
例えば、レースの中止・順延も考慮して出場する開催と開催の間隔を適切に開けると いう原則や、同姓のレーサーを同一開催に多数斡旋しないよう留意、フライングによる出場不可といったレーサー個別の制限など、膨大なデータを処理しなければなりません。他にも正月やお盆は地元での出走を希望するレーサーが多いので、出来るだけ希望に沿えるような編成が望まれています。
こういった作業はコンピューターによる自動化が一般的なのですが、ボートレースは前月や前々月からの組み合わせや流れといった連続性が重要とされ、コンピューターではそういう連続性を加味した配置は難しいので、データベース以外の情報を考慮した細かな調整は人の手で行われます。
お礼
詳しいご説明ありがとうございます。ものすごい調整がさせているのですね、勉強になりました。