Administroratorはアドミンと略されたりもしますが
意味としては、主にWindowsにおける基本的な管理者ユーザー名です。
スーパーユーザーといった表現もありますし
Windowsよりも古くからあるUNIX系OSではrootが基本的な管理者ユーザー名です。
こういった管理者ユーザーは、マルチユーザーOSでは基本的な仕組みの一つです。
掲示板のようなものを見ても、マルチユーザーであれば、特別な権限を持っている
管理者ユーザーが用意されているのが普通です。
マルチユーザーマルチタスクのOSにおいては、管理の役割を担うというだけでなく
セキュリティ上の観点から、管理者ユーザーと一般ユーザーは厳格に区別されます。
Windowsの場合は、普段使うユーザーに管理者権限をもたせることもめずらしくなく
これは、MS-DOSのようなシングルユーザーOSからWindows3.1を経て
現在にまで至る過程で、管理者権限を持たなければ、運用に問題が生じるような
異常なソフトがWindowsには残されているためだと言われています。
そういった都合もあって、Windowsだけは管理者ユーザーの位置づけが
UNIXやUNIXをベースとしたOS Xや、UNIXを模倣したLinux等では
けっこう違うものになっているようです。
いずれにせよ、管理者権限を持っているユーザーであれば
意図せず、システムファイルを破壊したり
他ユーザーのファイルを破壊したりするリスクがあり
そのため、一般ユーザーには管理者権限を与えないのが普通です。
UNIX系では、suコマンドなどを介して、管理者権限を行使できる一般ユーザーを設定できるので
一般,管理者権限を行使できる一般ユーザー,管理者ユーザーの三種類に大別できます。
この仕組みがあるので、管理者権限でログインすることはUNIX系OSでは通常ありませんし
Linux系OSのUbuntuのように、管理者ユーザーとしてはログインできないOSも存在します。
こういった仕組みは、ある種のマルウェアやクラッカーによる攻撃に対して
それなりの耐久性を実現するものです。
インターネットやUSBメモリーから得た、不正なソフトウェアがあったとしても
管理者権限を持たない人が実行しただけで、システムファイルが破壊されたり改ざんされたり
システムを乗っ取られたりするようなことはありません。
そういったことを行なうためには、OSなどにあるセキュリティホールを突いて
管理者権限を取得できるような特殊な攻撃が必要ですし
OSのセキュリティアップデートが、効果的に攻撃を防げる場合もあります。
対して、ふだん使いの一般ユーザーが管理者権限を持っている場合は
そういった不正なソフトを実行してしまった瞬間に
システムのどこに被害が出ても不思議ではありません。
ゆえに、普通は管理者ユーザーとしてはログインしません。
UNIX系OSのsuコマンドを介して実行する場合は、管理者権限で処理できますが
実行時には、suで指定したユーザー(指定しない場合は管理者ユーザー)のパスワードが必須で
それが適切な要求かどうか判別できるなら、不正なソフトウェアの攻撃を防ぐことができます。
Windowsにはsuが無いので、管理者権限を持つユーザーが管理作業を行なう場合に
UACのダイアログが出て確認をするようになっています(ただし古いWindowsにはUACがありません)
これも、UACが無かった時代からのWindowsユーザーの間では
よけいなものと考えている人が少なくなく、UACを無効にしてしまうこともあるようです。
そういうわけで、リモートからの操作要求においては
普通はAdmin.を対象にする必要はないはずです。
運用上、Admin.でなければ処理ができないような状況があるなら
それが何を意味しているのか充分確認した上で
Admin.での利用が可能なように設定変更したり
場合によっては、OS X側でのファイルやディレクトリーの
アクセス権限を変更したりする必要があるかもしれません。
基本的な考え方としては、WindowsからAdmin.権限で何か要求してきたら
「あ、WindowsでマルウェアがAdmin.権限を取得しちゃったかな?」
と疑うくらいで良いと思っていますが
LANの中であれば、身内のPCのことですから
充分に状況を確認してみる必要があるでしょう。
お礼
お忙しい中回答してくださりありがとうございます。また何かありましたらよろしくお願いします。