「南の島に雪が降る」の映画について

質問

加東大介が自分の従軍体験をもとに、徳川無声の番組で語った内容を本にしたら売れてしまい、東宝で映画化されたようです。

かなり昔テレビで放映したのを見た記憶がありますが、最近は全然やりません。
加東氏本人はもちろん、東宝のスター、森繁、三木のり平、小林桂樹など社長シリーズのメンバーも出てるようです。

この映画について書かれたホームページを見てましたら、書き込みが右の方のものが多くて違和感を感じたのですが、そもそも映画のコンセプトは戦争賛美、日本は全部正しかったというものとは思えないのです。

といっても、私自身、１、２回しかこの映画を見てないし、加東氏の思想がどっち寄りかも
知りませんからなんとも言えません。
悲惨だった兵隊体験をただ懐かしんで語ったのなら、果たしてその戦争をおっぱじめた連中の責任まで考えることも無いでしょうから、単にこんな経験をしたで終わりですからね。

明治生まれの加東氏ですから、どちらかというと軍国主義的な考えだったとしても仕方ないのかなという気もします。（もっとも、いつの時代も両方の考えの人がいるから一概には言えないですが）。しかし、映画の監督は久松静児で駅前シリーズなども多く手掛けてる喜劇畑の人ですから、思想的なものはあまり無いのかなとも思います。だとすれば、右の方々がこの映画にかこつけて、中韓攻撃やら、日本万歳的なことをいうのは的外れではないかと感じます。

実際、加東氏の思いや映画のコンセプトについて、皆さんはどう思いますか？

回答No.1

ayeaye（@heriotoro-pu） · ベストアンサー

映画とお芝居が好きです。

「南の国に雪が降る」
物語は、送り出された南方の地で、まさか見れるとは夢にも思わない「雪」を
見て感激する日本兵の映画です。
当地で劇団ができたのは、１９４４年の秋、初演は４５年早々とのこと。
戦局も極まっている頃ですし、東京の空襲も知らされていたそうなので、
日本はどうなるのだろう、自分たちは・・戦争は・・・という不安や混迷の中、
遠い故郷を思う気持ちは言葉に出さずとも様々だったと思います。
劇団は、終戦後もお芝居をしていたそうなので、バラバラになりやすい日本兵の
心を一つにし、帰還までの長い待機時間を埋める娯楽にもなったのではない
でしょうか。

今年は戦後７０年ということで、都内では３劇団の公演があるようです。
前進座　　　「南の国に雪が降る」　
劇団アルファ「南の国に雪が降る」
浅草劇場　　「南の国に雪が降る」　タレント出演（川崎真世さん・・・etc）

すべて実力派なので、比較するのもいいかも・・・。

加東さんの思想はわかりませんが、ありのままの戦争、戦争の現実、真実を
知ってほしい、伝えたいということではないでしょうか。

お礼

ありがとうございます。

戦後もしばらくお芝居していたんですね。加東さんは、戦時中一度内地へ帰る
チャンスがあったそうですが、芝居を楽しみにしてくれてる仲間を置いて自分だけ
帰還できないと断ったそうです。人柄が偲ばれますね。

お姉さんが沢村貞子、甥に長門裕之、津川雅彦と芸能一家ですが数多くの映画に
脇役で出演しました。主役は少ないですが映画は「大番」が有名ですね。
テレビではマイナーですけど、昭和４４年ごろ１２ｃｈで放映された「喜劇・花も嵐も」が
印象に残ってます。

私もやはり、戦争の実態を知ってほしいという気持で書かれたと思います。

回答No.4

ayeaye（@heriotoro-pu）

加東大介さんが好きなのですか？

「南の島・・」以外で、私が加東さんを思い出すのは
「あらくれ」の、いい加減な亭主（高峰秀子の相手役）
「放浪記」の、振られ続けても思い続ける男（これも高峰の相手役）
「浮雲」の、伊香保温泉のバーで働く、美人女房をもつ男

演技達者ですよね～

たびたびの出没で失礼しました。m(__)m

お礼

はい、私が子供のころからテレビ・映画で活躍してましたが、太った体型もさることながら、
親しみを感じる顔立ち、歯切れいいセリフなどなんとなく好きでした。

昭和４４年に１２ｃｈで放映された「喜劇・花も嵐も」という番組がありました。
マイナーなのでほとんど誰も知らないと思いますが、珍しい主演作でした。
当時中一でして、ストーリーは忘れましたが、主題歌を当時大人気のピンキーとキラーズが歌ってて、なかなかいい歌だったのを覚えてます。

昭和５０年に６０半ばで亡くなりましたが、社長シリーズで共演した小林桂樹と仲が良かったそうで死ぬ間際も一緒だったそうですよ。気が合ったんでしょうね。

挙げられた映画、「浮雲」は見ました。正直、あまりストーリーが好きでなくて加東さんが出てたのも印象に無かったです。あとの２つは未見ですね。そのうちＢＳでやるのを期待してます。

回答No.3

ayeaye（@heriotoro-pu）

加東さんのコンセプト、思いは、
戦争はこんなに大変だったんですよ～
南方では、このような気の毒なことがあったのですよ～
軍の命令とはいえ、私が立ち上げた劇団はこんなに喜んでもらえたんですよ～
ということを伝えたかったからだと思います。

お礼

ありがとうございます。

おっしゃるとおり、加東さんの思いは戦争の悲惨さ、真実を訴えることだと思います。
なので、右の方のコメントは全く加東さんの気持とは相容れないものでしょう。

余談ですが、この作品は未だDVD化されておらず、昔販売されたVHSは今やネットオークションで３万円以上するようです。テレビで放映したとき録画しとけばよかった・・・
かなり有名な映画なのにDVDにならず、最近はテレビでも放映しないのは、反戦的な
内容なので、右傾化の風潮の中、遠慮があるんでしょうか。いやですね・・

回答No.2

ido-kawazu

こんにちは。
＞
加東氏の思いや映画のコンセプトについて、皆さんはどう思いますか？
＜
生き残られた人が、そのように生きたかを芝居で見せた。
それをどう感じるかは人による、というコンセプトに感じます。
ワタシ？
唯一死を知る生物であるはずの人間が、戦争と言う愚かな殺し合いを
止めないのか解りません。

お礼

ありがとうございます。

おっしゃるように、人間は愚かな殺し合いを太古の昔から繰り返してきました。
今も、地球上のあちこちで反目しあい、戦争をしています。
人間のDNAにそういう残忍な気持が刻み込まれてるのかなと思ってしまいます。