無料で利用できるソフトには、大別して三つくらいに分けることができます。
つまり
1.単に無料で利用できるソフト(payfree software,Freeware,和製英語で言うフリーソフト)
2.freesoftware(FSFが提唱した自由に利用できるソフトウェア,オープンソースソフトウェア)
3.それらが流通する経路において、よけいなソフトと抱き合わされて提供されるものです。
単純問題、怪しいのは1か3です。
1にはGOM Playerのように、企業が作成したものも多く
同社のGOM Encoderに見られるように、有償版を収入源として
制限版を無料で配布することもよくあります。
広告や、スパイウェアなど、わずらわしいものが付いてくることも少なくなく
これはAndroid,iOS向けアプリで最大限に発展しています。
3の問題も、そういった機能のあるソフトを勘違いや操作ミスによって
意図に反して導入させられるような例があり、やはり煩わしいものです。
2は、payfreeという言葉が普及していない国や、Freeを自由ではなく無料と勘違いする場合があることから
FSFが提案したfreesoftwareの定義から改めてオープンソースソフトウェアという言葉が広まっています。
Firefox,GIMP,Audacity,VLC Media Playerなど
多くの著名な無料ソフトが、正確にはオープンソースソフトウェア(OSS)です。
OSSのオフィススイートとして有名なOpenOffice.orgは、開発組織の問題が起きた時に
より無料と自由の意味を持つFreeではなく、自由の意味だけを持つ言葉を選んだ
LibreOfficeという派生版が生まれました。
また、開発組織の問題は、プロジェクトを別の組織へ譲渡することで改善され
呼称もApache OpenOfficeへと変わりました。
こういった「こうあるべきところへと改善されていく性質」がオープンソースソフトウェアの特徴です。
オープンソースソフトウェアでも、3のような問題が起きないわけではありませんが
適切なところから落ち着いてダウンロードすれば、そんな問題は避けられるでしょう。
もちろん、Vectorや窓の社などで探しても、危険なソフトは無いと思いますが
オープンソースソフトウェアに限って言えば
ソースコードが公開されたソフトの配布の場として機能しているhttp://sourceforge.jp/があります。
すべてがOSSの定義に合致するわけではありませんが、ソースコードが公開されていることで
隠された不適切な利用者を損なう挙動が含まれていることは普通ありません。
利用者への攻撃的なものや、利益目的のソフトなら、SourceForgeに登録されないと考えられます。
ほとんどの場合は、有償版があって、制限が設けられているということもありません。
そしてSourceForgeでサウンド関連のソフトを探していけば
LAMEやえこでこツールのような、Windowsでも有名なソフトが
単なる無料ソフトではなく、オープンソースソフトウェアであることを改めて確認できます。
なお、一時期のGIF(すでに特許保護期間を終えている)のように、MP3は特許技術のライセンス使用料から
無料配布のソフトとしては、提供することに問題があります。
そのため、LAMEやその技術を採用した午後のこ~だなども
実行ファイル形式での配布が行われていません。
ダウンロードした後、ソースコードから実行ファイルを生成するわけですが
MacOSXやLinuxでは、そのための枠組み(Mac Ports,apt,yum)がありますが
Windowsには無いため、午後のこ~だでは、独自にそのためのソフトを伴う配布を行なっています。
こういった問題があったため、画像にはPNG、音声にはVorbisやFLACといった
オープンソースソフトウェアで利用しやすい形式が生まれ、すでに充分に普及しています。
これによって、MP3は有名ながら、すでに過去のものと考えられることも少なくありません。
動きの遅い家電においてだけは、MP3を選ぶ合理性があるのかもしれませんが…
FLACはロスレス圧縮(可逆圧縮)に対応していることから、数年前から
家電等での採用例も少なくありません。Vorbisは家電での対応は少ない気がします。
所詮MP3は、HDDが現在よりはるかに小さい数GB程度の時代に広まった技術です。
音質を重視することで、ファイルサイズは大きくなるものの
用途によっては、FLACを検討してもいいかもしれません。
PCで利用するのであれば、MP3と同じ非可逆圧縮のVorbisも有用です。
もちろん、現在広まりつつあるハイレゾ音源にもFLACは対応しています。
お礼
めちゃくちゃ お詳しいご説明有難う御座います。 >用途によっては、FLACを検討してもいいかもしれません。 >PCで利用するのであれば、MP3と同じ非可逆圧縮のVorbisも有用です。 タブレット端末で、再生する予定です。 今のところは、MP3に変換して再生します。