一般的な「圧縮された動画」ってのは、所々に「キーフレーム」ってのがあって、巻き戻しなどは、この「キーフレームの場所」にしか移動できません。
キーフレームには「画像が丸々1枚」あって、キーフレームの次のコマはキーフレームとの差分、2つ次のコマは1つ手前との差分、と言うように、差分しか持ってないのです。
もしスライドバー等で差分しか無い場所に飛ぼうとすると、飛ぶ地点の直前にあるキーフレームからの差分を延々と計算しないといけません。
計算がとんでもなく膨大になる(飛ぼうとした地点まで等倍速再生するのと同じだけの計算が必要になる)ので、普通、スライドバーで移動できるのは「キーフレームの場所だけ」です。
無圧縮AVI形式の動画ファイルなら「すべてのコマを圧縮しないでずら~~~~と並べただけのファイル」なので、1コマ単位に自由に移動出来ます。
図にすると、以下のようになります。
・通常の圧縮された動画
□■■■■■■■■■■■■□■■■■■■■■■□■■■■□■■■■…
キーフレームになっている□の所にしか飛べない。
差分フレームの■の場所は、キーフレームから計算していかないと画像が作れない。
キーフレームは、シーンの変わり目とか、大きく影像が変わった場所に置かれます。
なので、ず~~~っと同じようなシーンが延々と続くと、キーフレームが殆ど入りません。
・無圧縮AVI形式の動画
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□…
すべてのコマをベタ持ちしてるので、自由自在にどこでも飛べる。
図は以上。
そ~ゆ~訳で、どんな再生ソフトを使っても問題は解決しません。
動画によってはキーフレームが上手く検出出来なくて、頭までジャンプしちゃいます。
モノによっては一切スライドバーが使えないなんて事もあります。
スライドバーを自在に操作出来るようにする、唯一の方法は「動画を無圧縮AVI形式動画に変換する」しかありません。
それ以外の方法では、どんな再生ソフトを使っても「飛ぶものは飛ぶ」でしょう。だって「移動しようとした場所には差分データしか存在せず、影像データが存在しない」のですから。