自己犠牲を表現した映画と言えば、「ターミネーター2」がまさにドンピシャですが、他にも「グラディエーター」「300(スリーハンドレッド)」「ブレイブハート」「スペースカウボーイ」もラストで号泣必至です。
とくにお勧めは、「ダークナイト」。
最近のハリウッド映画では珍しく、映像よりも内容で勝負した作品。
アメコミというジャンルを超えた文学的な内容
CGを極力使わず、シーンによってはIMAX用70mmフィルムを使用した高画質映像
ファンタジー色を排したリアルリズム
完成直後に亡くなったジョーカー役のヒース・レジャーの、まさに命をかけた迫真の演技
(徹底した役作りが影響し、役に呑まれ,精神安定剤や睡眠薬の過剰摂取、誤服用が原因だといいます。アカデミー助演男優賞を受賞しました。(死後に受賞したのは史上二人目)スタントマンも一人亡くなりました。)
豪華キャストは言うに及ばず。何度観ても飽きません。正義とは何か、悪とは何か、主人公のみならず,観る者にも問いかける。とにかく深い内容です。
観終わった後,バットマンを外したこのタイトルの意味が分かります。
「ダークナイト」は、映画アカデミーをも動かしました。
当時歴代興行収入2位という驚異的なヒットを記録し、その文学的内容から各方面から評価が高かったにも関わらず、その年のアカデミー賞作品賞のノミネート5作品に選ばれず、批判が殺到しました。そのため、翌年から、ノミネート数を5から10作品以内と、規則を変更しました。
前作「バットマン・ビギンズ」もお勧めです。渡辺謙も出てるし。
今年は完結編「ダークナイト・ライジング」が公開されるので楽しみです。
余談ですが,ヒースは次作「Drパルナサスの鏡」撮影中に亡くなりましたが、代役を親友のジョニー・デップ,ジュード・ロウ,コリン・ファレルが務めました。鏡の中で姿が変わるという設定に替えることにより撮影を乗り切り,3人はギャラをヒースの幼い娘に寄付したそうです。