No.2のJagar39です。
称名川の全流程を見る、という点では、最適な展望台は奥大日岳でしょうか。
立山の一ノ越直下から始まった称名川が足元直下(数百メートル下ですが)を流れて深いV字谷に吸い込まれていき、やがて富山平野を常願寺川となって流れて富山湾に注ぐ流程をほぼ全て見ることができます。前述のとおり、称名川廊下のあまりに深いV字谷(ここはまだ完全遡行の記録がありません)とその先の称名滝の落ち込みがあるため、連続感はもうひとつですが、それでも見て1つの川の流程を全て見ている、という実感はあります。
室堂から登ると、最初に称名川の源流部を渡りますから、その点でも感慨はひとしおかと思います。
鷲羽岳周辺も詳しいのですが、ここからは黒部川の最源流部の数kmが見えるに過ぎませんよ。
源流域で黒部川はほぼ180°ターンしていますから、山々の連なりの中に入ってしまい、黒部川の流程を目で辿ることはとてもできません。下流方面は立山連峰が連なっていて平野部の視界もゼロですし。
そもそも鷲羽岳とその隣の水晶岳、赤牛岳あたりの山は、「下界がほとんど見えない山」です。
鷲羽岳からは長野県側の平野部が少し見えるかもしれませんし、水晶岳からは富山平野の一部が見えるはずなのですが、私は確認できていません。赤牛岳に至っては、その頂上から見える人工物は黒四ダム(黒部湖)のみという、奥深い山です。
なのでこれはこれでとてもお奨めではあるのですが、「川の流程を眺める」にはあまりにも深い山、ですね。
ちょっと目先を変えると、例えば白馬岳の頂上から北に目をやると日本海が見えます。その日本海に向かって連なる山々も見えるのですが、その稜線上には登山道があって白馬岳から日本海(親不知)へ縦走することができます。
3日のコースで避難小屋(自炊、寝具必要)1泊を含みますし歩行時間もけっこう長いので、けっこうたいへんなルートですが、標高3,000m近い白馬岳の山頂から0mの日本海へ歩くルートということで、けっこう人気があるコースです。
私はまだ未踏破なのですが、一度歩いてみたいとは思っています。
ちなみに黒部川を河口から源流まで、というのは実はかなり難物です。
「登山」としては下ノ廊下と上ノ廊下、そして源流域に大別できるのですが、下ノ廊下は残雪のため、毎年秋にならないと通行可能になりません。9月末から10月中旬くらいが下ノ廊下の登山適期です。年によっては結局通行可能にならなかったこともあるくらいです。
ところが、上ノ廊下の方は我が国でも屈指の沢登りルートなのですが、泳ぎや腰あるいは胸までの徒渉を数多く必要とするため、9月中旬過ぎでは寒くてとても辛いものがあります。
まして源流の三俣蓮華岳、鷲羽岳周辺は10月に入ればい積雪があってもおかしくない時期ですから、「河口から源流まで」のルートを通行できるのは、上ノ廊下を遡行する技術がある人でも年間を通してほんの数日から2週間程度しかチャンスがない、ということになります。年によってはチャンスがないことも多々あるでしょう。
面白いですし、やれればとても貴重な体験になるでしょうけどね。
ただ漫然と山に登るのではなく、こういった「テーマ」を持った登山は興味深くお奨めです。
お礼
さらに回答をしてくださってありがとうございます。 奥大日岳はしらべたら室堂からいけるようですね。 みくりが池温泉まん前から見たあの三角形の山のようですね。 また室堂にいったらみくりが池温泉に泊まりたいと思っていたので 翌日は奥大日岳登山に挑戦したいと思います。 (雄山も登ってないですが(汗)。二日かけて2ヶ所めぐるかな…) 鷲羽岳は川の展望はないのですね…。 なるほど。 源流をたどるというのは私には確実に無理そうな行程ですね…。 書かれているのを見て泳ぐ登山というのもあるんだと思ったくらいです。 避難小屋一泊というのもすごい登山ですね。 踏破できれば非常に感慨深そうですが、 私は途中で遭難してしまうのではないかという気がします。 Jagar39さんはいつか踏破してやってください。 しかし、ふもとまで流れる川の感想をいってくださった方が 非常にキラキラと感動したと語ってくださったので、 きっと有名な景勝地なんだろうと思っていたのですが、 こんなに答えが乱立するということはあまりメジャーな場所じゃないんだなと 思いました。 色々登るうちにここがそうかなという場所に出会えればいいかと 思いました。 どうもありがとうございました。