恋愛漫画に於けるハッピーエンドについて
この度恋愛漫画について少し気にかかったことがあったため、質問させて頂ください。
当方は恋愛漫画が好きなため、機会があれば読んだりします。つい最近矢沢あいさんのParadise kissを読む機会があり、内容が素晴らしくよくて、エンディングも現実的なもので、大変心にしみる作品だと当方は感じた次第です。
インターネット上のParadise kissのレビューを拝見していると、今回のエンディングはともかく、やはり正ヒロインと正ヒーローが一緒になってほしかったという意見を多く見かけますし、この作品ではないですがハッピーエンドなった漫画のレビューではヒロインがヒーローと一緒になってくれたラストでよかったという意見は散見されます。
多くの読者はやはり主人公がヒロイン(ヒーロー)と一緒になってくれるラストを望むものなのでしょうか。
これは当方の勝手な私見で申し訳ないのですが、恋愛漫画はその性質上、主人公が恋愛やその困難を通して如何に自己成長するかというのもポイントと思われます。大抵の場合物語の佳境からラストにかけて主人公は恋愛について洞察を深め、愛されることより愛すことの幸せ、大切なのは相手との物理的距離ではない、相手に依存するのではなく自分が自立しなくては、などなど様々な悟りを得る訳ですが、これらのシーンの主人公は最も凛としていて美しく、主人公を通して作者の恋愛感を聞いているようでもあります。
しかしながら主人公は大きな成長を見せているにも関わらず、ヒーロー(ヒロイン)とのハッピーエンドに落ち着いてしまうと、先程得た悟りや成長はなんだったのかと辟易してしまいます。主人公が悟りを得たと思ったら、次の話で拗れていたヒーロー(ヒロイン)との関係を急速に修復しハッピーエンドにしてしまった作品を見たときは物語として破綻しているのではないかと思ってしまったほどです。
拗れに拗れた相手との関係を無理やり修復するのは荒唐無稽ですし、時としてハッピーエンドではないエンディングのほうが相応しいこともあると思われます。作者の方も当然そのことは心得ているとは思うのですが、些か当方が読了した恋愛漫画の多くがハッピーエンドであり、それ以外のエンディングはかなり少ないことを考えると、前述のレビューの件も含め読者側からのハッピーエンドを求める圧力のようなものはあったりするでしょうか。
この質問は裏を返せば、何故ハッピーエンドの作品が多数であり、それ以外は少数なのかということでもあると思います。
それとこれは本筋の質問とは異なるのですが、主人公が恋愛についての洞察を深め、恋愛についてある種の答えを得るとともに、最後はハッピーエンドで終わらない作品を探している次第なのですが、もしお勧めの作品がございましたらご教示頂ければ幸いでございます。
長文を失礼致しました。
補足
研究所のシーンですよね?あそこでマリアとアルファルドが対峙したあと逃げられてしまうんだったんでしたっけ?それとも対峙シーン自体が無いんでしたっけ…。研究所のシーンで話が終わりだったようなのは覚えてるんですが…。よければもう少し具体的に補足いただけるとうれしいです。