お礼、ありがとうございます。#3です。
>そういうのを狙って描く人は基礎から段々崩していく感じなのでしょうか?
天然云々でちょっと触れましたが、要は天才の資質があれば飛躍するでしょうし、そうでなければ、努力して秀才を目指すといようなことですね。
これをちょっと絵を離れて、昔々のインドの偉人ブッダ(ゴータマ、シャカ)と、やはり昔々の中国の偉人孔子で、比較してみます。
まず、ブッダですけど、王子として生まれ、16歳で従妹と結婚して子供も儲けます。その後、何が彼に起こったかはっきりしませんが、かなり贅沢な暮らしをしていたのが、生病老死があーしたこーしたとかで悩んで、出家してしまいます。ブッダ29歳の若さですが、その時までは、あまり考えてなかった可能性も(^^;。
その後、彼は瞑想を追求します。インドの伝統では、聖者はもちろん、瞑想というのは結構、当たり前の習慣だったようです。その瞑想で当時、名の知れた無所有処定に到達した聖者に教えを乞い、みるみるうちに無所有処定を習得してしまいます。
ブッダは「これって、ちょっと違わない?」と言い捨てたかどうだか知りませんが、今度は、非想非非想処定なる不可思議な境地に到達した聖者に鞍替えして、これもあれよあれよという間に習得してしまいます。天才です。でも、「やっぱし、ちょっとなあ」と、あっさり辞めてしまいます。
なんだかんだと苦行を試して、最後には「6年間、1日に麦1粒米1粒しか食べない」という無茶ダイエットみたいな苦行に入ります。当時のインドでは「身体が衰えるほど、精神は目覚める」と信じられていました。
天才ブッダも、やはり人間、それでは体は持ちません。ついにはトイレに行くにも、修行仲間に両脇を支えてもらって、もうほとんど運んでもらうようにしないと駄目なくらい、体が衰えました。
そうこうしているのを見ていた、スジャータという娘が、何を思ったかは知りませんが、牛乳を使ったおかゆみたいなものと伝えられていますが、ともかく滋養豊富で消化のいい食事を捧げます。食欲に勝てなかったのか、修行に嫌気が差していたのか、ブッダは喜んで、これを受けて平らげます。修行仲間は、「あいつは堕落した」と落胆したと、伝えられています。
元気を取り戻したブッダは、菩提樹の下で瞑想することしばし、悟りを開きました。その境地は説明不能なほど高度なんだとか。このとき、なんとまだ35歳、聖者としては若造もいいとこです。もうA級天才です。
一方、孔子。15歳の若さで早くも学問の志に目覚めます。あれこれ苦労したのでしょうか、ようやく世に出る決意をしたのが30歳。15年間勉学に勤しんだわけです。40歳、50歳、60歳の節目ごとに順々としかし遅々と境地を高めて行き、70歳でやっとのことで、自分でも満足できる境地に至りました。ちなみに現代の精神医学の見地では、この成長振りは、標準的な一般人の発達過程と一致するそうです。
ブッダの2倍の年月をかけて到達した境地は「したいようにしても、外道なことはしなくなった」だそうで。ブッダに比べて、慎ましいことです。
まあ、努力を一度も厭わなかった、努力の天才ではあるのかもしれません。到達したのは秀才の頂点なんでしょうね。資質としては一般人のような気がします。
有名な話で書くのも気が引けるのですが、ピカソは正確なデッサンができるようになってから、後世で驚かれるような奇抜な絵を描き始めたとのこと。天才でもB級でしょうか。
自分のことを一番理解できるのは、自分しかいませんから、もし天才としてA~C級のどこらあたりか、それとも一般人か。自分で自分を評価して、基礎中の基礎から取り組むか(英語でいえば、a penを覚えて、次にThis is a penみたいな)、いきなり自分が目指す頂点にトライするか(いきなりアメリカかイギリスの超一流大学に留学するみたいな)、その間のどこからか始めるか、スタート地点からして、試行錯誤するしかないんでしょうね。
ちなみに、私は泥沼を漁らないと駄目なタイプです。絶対に最短路は行けません。基礎中の基礎から曲がりくねりながら、じわりじわりしかないです。最短路を行ける人から、「そこじゃなくて、その横から真っ直ぐ上がってこい!」とか、アドバイスされますが、できないものはできません。アドバイスするほうもイライラしてるのが分かりますが、どうにもならんです(泣)。
お礼
回答ありがとうございます。 総合的なバランス…! 成程、そうですね。 たまに、顔だけ見ると7等身くらいのイメージの顔なのに3等身になってるミニキャラとかいたりして違和感を感じたりします(^^;) 顔や身体、手足など一つ一つはすごく上手いのにバランスがおかしくて下手に見える絵とかもありますしね。 定義がはっきり決まっているわけではないけど、何か人間が「綺麗」と思うバランスがあるんでしょうね。 その定義が分かれば、そういう絵を描くのもだいぶ楽になるのでしょうけれど… 難しいですね。