シンガポールは、他の東南アジアと比べると宿泊代の高いところで、典型的な安宿を探すのははっきり言って大変です。安宿をどの程度で定義するのかという問題もありますが、例えば10ドルから30ドル程度で宿泊できるようなところということになると、非常に数が限られてくるのは事実で、例えば、バンコクのカオサンのようなところはないといってもよく、バンコクなどが居心地がよくて最高と思っている方にはがっくりきてしまうかもしれません。
最近、こうした安宿があった建物などが再開発されて、質素ながらきれいで70ドルから100ドルの間くらいで泊まれるシティーホテルに模様替えするところも増えてきました。安宿街で知られたベンクーレンストリートにオープンしたホテルベンクーレンなどはそのいい例だと言えます。
さて、安宿のある地区ですが、古くから知られているベンクーレンストリートは、市内中心部のブラスバサストリートからブギスの裏手に抜ける主要道路で、安宿はたいてい雑居ビル内にあるようです。(私たちは実際に安宿に泊まったことがないので詳しくは知りません)
郊外などを歩いていて、こうした安宿を目にすることも結構あります。例えば、リトルインディア内やそのはずれのショップハウス群の中や、チャイナタウンの一部、MRTパヤレバから徒歩圏のイーストコーストエリアのジョー・チャットロード(Joo Ciat Rd.)周辺、MRTカラン駅からユーノス駅の間あたりを少し南に行ったところにあるゲイランロード周辺(このあたりは赤線地帯としても知られます)などです。
安宿については、市販のガイドブックでは「地球の歩き方」が一番詳しいと思いますが、シンガポール政府観光局のサイトのアコモデーションの項目に行くと、値段別に検索できるうえ、安宿についても丁寧に紹介してあり、ロケーション別に調べることもできるので、大変便利だと思います。
なお、観光局のページで紹介してあるものの中でも、ラブホテルに近いものや、もと売春宿だったところなどもありますので、そのあたりは十分認識してあいた方がよいと思います。