Q/これから先、DivXがMPEGを超えてどのくらい主流になると考えられますか?
A/どうでしょうね。これは家電市場の占有率次第でしょう。家電市場を勝ち取れなければDivXは世界標準であるMPEGを超えることはないです。断言できますね。
PC市場でいくらリードしても家電の方が圧倒的に市場は広いのですからね。また、携帯などの通信ではMPEGが主流であり、DivXはパソコンでしかない。それがMPEGよりリードするというのは難しい。
ちなみに、戦略によってはWMV9にも市場シェアで負けるようになるかも知れません。WindowsMediaVideo9は家電業界では大手となる松下電器(Panasonic)と共同で家電でも使えるMediaFormatとなるHighMATと呼ばれる規格を立ち上げており、既にMediaAudio9までをサポートするビデオレコーダが登場済み。
これが、普及すると逆転する可能性があります。何せ、WindowsMe/XPには標準でMovieMakerが搭載されていますからね。
Q/家電での再生が難しいことを除けばMPEGに秀でているとしか認識できないのですが???
A/何故でしょう?DivXはMPEGより必ずしも優れているわけではないですよ。何せ、家電で使われない理由はMPEGに圧倒的な強みがあるからです。
MacintoshでおなじみAppleComputerが無料で提供しているQuickTimePlayerはご存じですか?
このQuickTimeは、最新のMPEG技術をサポートしています。一般にMPEG4といい、低容量でそこそこの画質が再現できることで有名ですが、これは低いビットレート向けで画質がMPEG2より悪いというイメージを持っている人がいますが、ビットレート最大40Mbpsをサポートし同じビットレートであれば、MPEG2より高画質でDivXに匹敵するかそれ以上の画質になります。
その最新フォーマットであるH.264(MPEG4 Part10)は、7~8Mbpsでハイビジョンをそこそこの画質で録画出来るとされ、現在DVD-Video version 2,0(別名HD-DVD,HD-DVD9)での採用を予定しています。現在のDVDを利用して圧縮技術のみを変更し高画質を実現するというもので、現在策定中。
これらを考えるとMPEGより優れているとは言い難い。まあ、H.264より多少DivXが高画質になる場合があるという程度ですね。
ちなみに、MPEGにもMPEG1から2。3を欠番として4,そして5と6が欠番で7、そして一気に飛んでMPEG21といくつか規格があります。(一部は策定前段階、また7などは動画の圧縮に関する物ではなかったはず)
尚かつ、同じMPEGの中にも複数の派生規格があるものもありますので、MPEGよりどうであるという書き方は避けた方が良いですよ。まあ、MPEG2や4、MPEG1と言えばまた別になりますが・・・
お礼
すごく分かりやすくて、詳しい解説ありがとうございました~、とっても参考になりました。ホント大感謝です!!