小室氏作曲の音楽を聴くとバラードなどのスローな曲を除いて、リズム音として高音で
「ピンピンピコピコ、ピンピンピコピコ、ピンピコピンピコ・・・・・・」
という音声トラックがあります。
必ずといっていいほどあります。
また、どのアーチストに提供した楽曲にもほとんどこれがあります。
(一度、意識して聴いてみてください)
音楽的なことはよくわからないのですが、多分、このトラックがあの時代の若者を中心に心地よい感触を与えていたのではないか、と。
(ピンピコトラックが無意識のうちに心地よい刺激になっていた)
で、ある日突然、魔法が解けたように、この「ピンピコ」が利かなくなった、受け入れてくれない世代ができた。
(ピンピコトラックが無意識のうちに嫌悪感のある刺激になっていた)
簡単に言えば、「ピンピコ」が飽きられた、
のではないかと思います。
食べ物で言えば小室サウンドというのは、一世を風靡した「小室サウンド時代」をも含めて、
「化学調味料を大量にぶち込んだジャンクフード、ファストフード」のような気がしますね。
ジャンクフード、ファストフードって次から次へ新製品が出てくるでしょ。
でもあれを「美味しい美味しい」といって毎食食べるのは若者のごく一部ですよね。
それ以外の世代はたまになら食べるけど、毎食食べたりはしません。
小室サンは魔法の調味料「ピンピコトラック」を入れすぎた。
毎回違う曲を発売しているように見えて、実際は「ピンピコトラック」を大量に使用してそのほかの材料がちょっとだけ違うというものだった。
で、魔法が解けた人たちに
「小室って次々に曲を発売するけど、なんだかみんな同じ曲に聴こえない?」
と飽きられちゃった。
飽きられた後、「ピンピコトラック」を使わずに曲を作ればよかったのに、作れなかった。
小室サンが「ピンピコトラック」の魔法はまだ通用するはずだ!と思っていたのか、
それとも「ピンピコトラック」を使わない曲は作れなかったのか、
それとも小室サンが自分自身が「ピンピコトラック」の魔法にかかっているのに気づかず、どんな曲を書いても無意識のうちに「ピンピコトラック」を盛り込んでしまっていたのか。
これは小室サンに聞いてみないとわかりませんね。
「音楽の消費の仕方がCDセールから、ネットを使った音楽配信へと時代変化したときに、それに乗り切れなかった。そのために売り上げが低迷した」
と評価する人もいますが、たとえ彼がすぐさま時代の変化に気づき、音楽配信にシフトしたとしても駄目だったとおもいますよ。だっておんなじような曲ばっかりだもの。
今となっては懐かしい気がします、あのピンピコ音は。
あと数十年すると、インベーダーブーム、巨人軍V9と同じように語られることでしょう。
お礼
楽曲の中身についての意見が聞きたいです。