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A級動作とスピーカーインピーダンス

AMPのA級動作というのがあります。最大出力時のパワートランジスタのコレクタ電流の半分以上をアイドル電流として流しておくと言う定義だと思います。そうだとしますとスピーカのインピーダンスが8Ωのときにこの定義が成り立つならば4Ωのスピーカに変えた時は同じWでも出力電流が2倍流れますがアイドル電流は変わりません。そうしますとA級ではなくなる?ということになるのではないかと思いますがこの考え方でただしいのでしょうか? 何卒よろしくお願いいたします。

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  • JT190
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回答No.12

> スピーカーに流す電流の方が比率的に大きくなるのでAB級に移行するのが早くなるという風に言い換えることもできるのでしょうか?   「言い換える」というよりは「殆ど同じこと」ですから、それで正しいです。 > また電源回路の電流を測ってみますと出力ゼロでも最大でもあまり変らないのですが、これはどういう説明ができるのでしょうか? どういう条件下で「あまり変わらない」のかが不明なのでコメントのしようがありませんが・・・。 「適切な条件・方法」で測ってみて「あまり変わらない」のであれば、「その動作条件自体がA級に近いくらいのアイドリングを流している」ということになります。 逆にもし、明らかにB級で動作させているのに「あまり変わらない」のであれば、動作条件や測定方法がおかしいのでは?ということになります。 たとえば・・・「アイドリングを10mAに絞っておいて、大きな出力を出して、負荷に1Aを流させた」とします。 その場合、「どう考えても」無信号時の電源電流は10mAで、出力時の電源電流は1A(ピーク値)としかならないはずです。 (ならなければ、負荷に1Aを流すことが出来ない) 但し、この電源に流れる「1A」はピーク値で、かつ±それぞれに半サイクルずつしか流れませんから、この電流を「実効値」として測定すると0.35A(半サイクルなので1/2倍、更にピーク→実効値で0.7倍)、「平均値」として測定すると0.32A(半サイクルなので1/2倍、更に正弦波の平均波高=2/Π倍)としか表示されませんのでご注意ください。 (どっちが表示されるかは、測っている測定器によって異なります) 以下、蛇足の補足 特集:似非専門家でも分かる、A級アンプのアイドリング電流の決め方! アイドリングの計算方法「だけ」の説明ですので、 ・回路:SEPPアンプの終段のみ ・終段のTr:理想トランジスタ(定格は十分大きく、ロスなしで動作すると仮定) ・電源:十分な電流供給能力あり の条件とします。これで「8Ω負荷に対して出力4Wのアンプ」を基本に考えてみましょう。 ・8Ω負荷で4W →最大出力電圧は5.6V(実効値)=8V(最大値) →アンプの電源電圧は±8V とする必要があります。 で、このアンプを「A級動作」させる場合には、アイドリングを何mA流せば良いでしょうか? ・8Ω負荷で4W →最大出力電流は0.7A(実効値)=1A(最大値) →アイドリング電流を500mA「以上」流しておけば、負荷に1A流した状態でもTrはカットオフしない(←これがA級の正しい定義) →アイドリング電流は500mA以上 となります。 では、「同じアンプ」で負荷を4Ωに変更した場合の「出力」は? ・「同じアンプ」なので「電源電圧も同じ」 ・・・大事なことですよ! →アンプの電源電圧は±8V →最大出力電圧は8V(最大値)=5.6V(実効値) →4Ω負荷に対する出力は8W となります。 ※アイドリング電流が10mAでも100mでも1Aでも「全く」関係ありません。 次に、このアンプを「4Ω負荷」に対して「最大出力」でもA級動作させる場合には、アイドリング電流を何mA流せば良いでしょうか? ・4Ω負荷で8W →最大出力電流は1.4A(実効値)=2A(最大値) →アイドリング電流を1A「以上」流しておけば、負荷に2A流した状態でもTrはカットオフしない(←これがA級の正しい定義) →アイドリング電流は1A以上 あれ? 8Ω負荷の場合と「必要なアイドリング電流」が異なるではないですか? これは「世紀の大発見」かも知れません! (嘘、他回答者に対する皮肉です。口が悪くてすいません) では2Ω負荷でA級動作させるには? ・・・アイドリング電流2A以上 1Ω負荷では? ・・・アイドリング電流4A以上 では、「1Ω負荷に対してA級動作するようなアイドリング電流を流したアンプ」の消費電力は? ・・・±8V電源×アイドリング4A=64W つまり、もし「1Ω負荷でもA級動作するアンプ」なんてものを作ると「4W(8Ω負荷時)の最大出力を得るために、常時64Wの消費電力が必要」という、とんでもないことになってしまうのです。 何度も引き合いに出しますが、アキュのA-30のカタログには「2Ω負荷時に120W/chの出力」と明記してあります。 この2Ω負荷時(120W出力時)でもA級動作するためには、上記の計算をそのまま用いると 「30W×2ch(8Ω負荷時)の最大出力を得るために、常時480Wの消費電力が必要」 となるはずです。 (実際には、Trでのロスや他回路の電力消費があるため、更に1.5倍以上の消費電力となることが多い) ところが・・・A-30の消費電力は200W前後。 つまり、どう考えても「2Ω負荷でA級動作に必要なアイドリング電流を流している訳がない」・・・したがって「2Ω負荷での最大出力時にはA級動作をしていない」=「2Ω負荷では、単なるABアンプである」ということです。 蛇足をもうひとつ。 > ハイパークラスA回路と純A級の違いを知りたいでのすが。 要するに「擬似A級」「高能率A級」の一種です。この語句で検索して調べてみて下さい。 (知らないことを無理に知ったかぶりしなくても良いのに・・・。まして、それでもし「専門家」を名乗ったら恥の上塗りです。もちろん、特定個人ではなくて一般論の話ですよ)

その他の回答 (17)

  • taro56
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回答No.7

完全に間違いではないでしょうか? 先の二名が正しいと思います。 A級動作の定義はデバイスの直線性のいい部分をつかうように「直流」バイアスを直線部分の中点にすることです。 電流素子なら電流バイアスですし、電圧素子なら電圧バイアスです。 このとき流れる直流アイドル電流の経路は+VCCからーVCCであり、その中点にある出力ポイントからSPを通りグランドではありません。  (注:コンプリメンタリ素子を使ったプッシュプルの場合。シングルの場合はトランスもしくはコンデンサがあるのでいずれにせよ直流電流はSPを通りません) もしスピーカに直流が流れるとコーン紙が前か後ろに張り付いてしまうでしょうし、SPのために良くないですね。 したがって、バイアス点はスピーカーのインピーダンスとは関係なく決まるものです。 さて、負荷4オーム、8オームで何が違うかというとメーカーカタログに記載されている通りです。(ごまかしではありません) パワーはオームの法則によりI*I*Rです。Rが半分になれば出力が半分になるわけです。ここでIは交流電流でありバイアス電流ではありません。 出力を同じに維持しようとすると、電流をルート2倍にすればいいのですが、デバイスのコレクタ電流やドレイン電流の最大定格があり 上限が決まっているためできません。入力をどんどん上げていくとまずひずみ、次に壊れます。でもずっとA級動作です。B級動作になるはずが ありません。 もし、4オーム、8オームで同じ出力にするなら、8オームでは余裕をもちつつそれ以上電流が流れないようリミットをかけることです。

  • JT190
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回答No.6

補足。 > その2倍の1AまでがA級ということなので 「2倍」というのは終段がSEPPの場合の話です。 SEPPの場合、上側の石と下側の石の「電流の差」が負荷へ流れるので ・上側:500mA→1000mA→500mA→0mA→500mA ・下側:500mA→0mA→500mA→1000mA→500mA ・負荷:0mA→+1000mA→0mA→-1000mA→0mA と、片側の(最大)電流変化量(=アイドリング電流)の「2倍」流れるのです。 もし終段がシングルであれば、「アイドリング電流の1倍」しか負荷には流せません。 ・終段:500mA→1000mA→500mA→0mA→500mA ・負荷:0mA→+500mA→0mA→-500mA→0mA 説明不要とは思いますが、SEPP・シングルとも、上記の電流は「最大値」ですから、実効値は1/√2倍(したがって電力は2乗となるので、1/2倍)になります。

aurorasoun
質問者

お礼

ますますわかってきました、大変ありがとうございます。 ついでにで申し訳ありませんが、 A級にしようと思ってコレクタアイドル電流を多く流すためにバイアス回路の半固定抵抗ででパワーTrのVbeをあげていきますとこんどは逆に電源電圧の上限で最大出力が取れなくなるということもあるのでしょうか? よろしくお願いいたします。

  • JT190
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回答No.5

> 出力が8Vrmsの8WまでA級でそれ以上はAB級になるという理解で正しいのでしょうか?  惜しい! 「8Vrms」ではなくて「8Vpeak」ですので、「4WまでA級で、それ以上はAB級」が正解のはずです。

  • JT190
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回答No.4

> この考え方でただしいのでしょうか? 正しいです。(他回答者よりもむしろ良く理解していらっしゃる、と思います) 「4ΩでもA級動作」を成り立たせるためには、最初からその分を考慮して「8ΩでのA級動作」で必要なアイドリング電流よりも更に余計に流しておく(つまり動作基点を変更する)必要があります。 実際に、A級アンプのカタログを見てみましょうか。 http://www.accuphase.co.jp/cat/a-30.pdf http://www.accuphase.co.jp/cat/a-45.pdf http://www.accuphase.co.jp/cat/a-60a.pdf ・・・あれ、うまく「ごまかして」いますね(笑)。 例えばA-30では、4Ω負荷・2Ω負荷やBTL接続で「負荷インピーダンスの変化に応じて、リニアな出力値を得られる」ことは随所に書かれていますが、これらの負荷に対しても「A級動作を保証」とはどこにも書かれていません。 しかし良~く探すとただ1行、小さな文字で「純A級動作、30W/8Ω×2のクォリティ・パワー」とだけ書かれています。 (これ以外に「A級で**Wの出力」等の記述は一切ありません。A-45、A-60も同じ) つまり、これらの(アキュの)A級アンプでは「A級動作は8Ω(以上の)負荷時にしか保証されていない」=「8Ω未満の負荷に対しては、最大出力よりも手前でB級に移行してしまう」のです。 ※アキュフェーズのカタログは、時々こういう「ごまかし」に近いことを書いていたりします。まあ、こんな高価なアンプが「6Ω以下の負荷ではAB級動作になります」とは書き辛いのでしょうけど・・・ ↓ごまかしの他例 http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3900277.html ※但し、これはアキュに限った話ではなく、どこのメーカーのA級アンプであっても(アイドリングを「無駄」に増やさない限りは)一緒です。

aurorasoun
質問者

お礼

拝啓 素晴らしい胸のすくようなご回答です、ありがとうございます!私の疑問がいっぺんに晴れました!! さて、これほどまでごぞんじであればさらに質問させていただきたくなりました。 トランジスタのコレクタアイドル電流を500mA流した時、その2倍の1AまでがA級ということなので、8Ωのスピーカーではざっと計算して 出力が8Vrmsの8WまでA級でそれ以上はAB級になるという理解で正しいのでしょうか? 

  • nijjin
  • ベストアンサー率27% (4811/17774)
回答No.3

こちらのオーディオ講座で解説が載っているようです。 http://www.phileweb.com/magazine/audio-course/archives/2007/11/29.html

aurorasoun
質問者

お礼

JT190さんの胸のすくようなご回答ありがとうございました。 けっこう皆さん熱くなってますのででこの辺で締め切らせていただきます。 また新しい質問で議論を活発に期待しています!! ほかのご回答が消えてしまうことが知らずにいました。 残念です、残しておきたかったです

  • DAV
  • ベストアンサー率37% (746/2009)
回答No.2

コレクターを流れる直流電流が直接スピーカーのコイルを流れる訳ではありませんので負荷インピーダンスが半分になってもトランジスターの動作点が変わることはありません。

  • tpg0
  • ベストアンサー率31% (3785/11963)
回答No.1

A級動作=A級増幅ですね。入力信号が歪まないように飽和点に余裕を持たせてます。その為、増幅率は低くなります。負荷インピーダンスに奨励値があると思います。例えば、4~16Ωなら、その範囲内のインピーダンスなら問題無いです。負荷インピーダンスの変化でA級増幅動作が変わる事は無いです。