最近ではあまり見られなくなりましたが、2尺のイワナを釣ったっつー話は今でも時折北東北から届きますわ。もちろん自然渓流で。
でも一般的には50cmくらいになれば十分人に自慢できる大物なので『主』とか言って希少性はグーンと上がる、つまりすんげえ珍しいっつー事っす。
エサの多い所でたらふく食らって育ったイワナはご覧になられたような体形になります。人間でいえば見紛う事なきメタボっすね。街で良く見かけるアヒル歩きのメタボのオッサンを
「変な体型!!人間の体型じゃねえじゃん!」
っつーのと同じっすね。
例えば東北では岩手・宮城・福島の太平洋側ではイワナを、秋田・山形の日本海側と青森県ではヤマメを釣るとステイタス。つまり「エライ!」「スゲー!」となります。つまり日本海側ではイワナが、太平洋側ではヤマメが簡単に釣れちゃう。
地域によってこの辺のステイタスは変わってくるんっすわ。
こっからは蛇足的な話。
一口にイワナっつっても
・オショロコマ ・アメマス ・ニッコウイワナ ・ヤマトイワナ ・ゴギ
と5種類のイワナがいますわ。
それぞれの種類によって大きさの限界は異なりますが、アメマスやニッコウイワナは結構でかくなりますわ。実際『主』の正体はアメマスかニッコウイワナが大半っす。
生態となると”なぜわざわざエサの少ない源流域に好んで棲むのか””同じ水域でも沢が違うだけで斑紋が違うのはなぜか”など今の学者さん達も研究しているほど謎の多いサカナっす。
また一部ヤマメと混生するエリアもあり、調べていけばいくほど謎の多い不思議なサカナっす。
イワナは悪食家として知られています。
蛇とか野ネズミとか、水辺に来るものを何気に食っちゃう。タヌキを食ったっつー話も結構あるんっすよ。
っつー事で日本国内の割と身近なサカナであるイワナも、柳田国男の『遠野物語』よろしく民俗学的目線で言い伝えや地域毎の伝承を調べていくと、いろんな面白い事に気付きますよ。
悲しいかな最近では自然破壊が進んで大イワナ伝説も本当にただの伝説になりつつあるんっすわ。
あ、あと昔から
「釣り人の話半分」
っつー言葉があって、60センチ釣ったぞ!っつっても実は50cmだったっつーのは日常茶飯事。
魚拓は立体を平面に押し付けて作成するだけに20%くらいの誤差が出るんっすわ。
でも潤滑な人間関係を考えると
「すごいですね!」
と笑顔で接しておくのが大人のマナーっす。これを昔から『武士の情け』というのです。
補足
ユニークな回答ありがとうございます。 そのいわなは高冷地の山上湖で釣ったそうです。 後半の文面でちょっと笑ってしまったのですが彼は他人に言う毎に「1センチ」ずつ長くなってゆくと言う・・・(苦笑) 回答者さんもそんなにおいがしたのかしら??? これについてコメントください!