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80年代アイドルは歌が下手でも通用したのは何故?
テレビで「懐かしのアイドル」という内容の番組を放送していました。 そこで疑問に思ったのですが、1980年代のアイドルは歌がド下手だという事です。 工藤静香や中山美穂はまだマシなほうですが、南野陽子と斉藤由貴、これは酷い。 「顔がカワイイからアイドルになれた」という理屈は理解できません。 「顔がカワイイ」だけの若い女なんて星の数ほどいます。 その中で歌唱力のある者だけがアイドルになれるものだと思います。 「じゃあ、今のアイドルはそんなに歌がうまいのか?」と言われたら、そりゃ 大した事ないと思いますけど、少なくとも80年代よりはかなりマシだと思います。 さて、80年代アイドルが歌がド下手でも通用していたのはなぜでしょうか?
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歌なんてものは、凡人にない才能を持った人が、その能力で聴く者を圧倒してくれれば いい。それでは、歌の下手なアイドルが歌を歌う意味って? カラオケ大会で、職場の女の子が歌ったけど、かなり音痴で、でもみんなと楽しく盛り 上がっている。そんな時、あなたは耳をふさいでいますか? ・・・まあ、そんなところです。 >「顔がカワイイからアイドルになれた」という理屈は理解できません。 >「顔がカワイイ」だけの若い女なんて星の数ほどいます。 これは同意。可愛いと言われつつ、人気者になれなかった子は、星の数ほどいます。 アイドルとして人気を得るには、好まれるべきキャラクターとして認識されなければ なりません。好まれるキャラクターというのが、アイドルの実体だからです。 好まれることで、ファンの心を幸せにする。それがすべてです。 尺度のわからない、得体の知れない物を商売にしているというわけです。 >その中で歌唱力のある者だけがアイドルになれるものだと思います。 これは間違い。「歌唱力」は、アイドルたりうる絶対条件ではないからです。 歌は、本人の魅力を引き出すための一つの道具なのです。 松本隆さんや、細野晴臣さんのようなクリエーターが、「下手なアイドル」の曲を 多く手がけているのは何故? お金儲けのため? まあそれもあるでしょうが、 彼らはアイドルを「キャンバス」にして、絵を描いているのです。彼女の魅力は何か? それを引き出すにはどんな作品にするか。時には遊び心で、実験的な手法を試したり もします。 楽曲の魅力と本人の魅力の相乗効果が現れた時、「下手な歌」でも売れることがあるし、 みんなの心にその歌声が刻まれることもあります。 例に挙げた南野さんと斉藤さん。どちらも音域は狭いし、音程が不安定だったり、 発声に妙なクセがあったり、どう考えても歌がうまい部類には入りません。 そんな二人でも、それぞれ何曲かヒットを出しています。 南野さんは、育ちの良いお嬢さんぽさと、ファンキーさを併せ持ち、明るい曲から スケバン刑事の暗いイメージの曲まで、ぴったりはまっていました。 斉藤さんは、作詞をこなす文学少女のイメージがあります。また、独特の清涼感ある 声質を持っています。シリアスからコメディーまでこなす演技力があります。 そんな斉藤さんにしかないような作品を数々生み出しています。 「歌の下手なアイドル」は、80年代のみならず、70年代くらいから登場して います。レコード吹き込みをするような人は、それ相応の力があって当然、という 考えからの転換がこの時期から始まっているのだと思います。 アイドルに限らず、音楽は嗜好品であって、好みに合わないものはどう頑張っても 好きになれるものではありません。「下手なアイドル」の歌を好きになる必要は ありませんが、頭ごなしに否定する要素だけではないことは理解してもらえればと 思います。