相棒のメモは確かに証拠として弱いです。
ただ、結果としてこのメモは犯人のプライドを刺激する事になり、犯人の自供を引き出す事になります。
犯人と被害者はコンビで推理小説家をやっていた事になっている訳ですが、
実際には被害者が筋書きやトリック等をほとんど一人で考えており、犯人は小説家として役に立っていませんでした。
それで犯人は日ごろから「自分だって本当は推理小説家の才能があるんだ。」
というコンプレックスを抱く事になります。
今回、最初の犯行に使われたトリックは犯人が考えた物でした。
しかし、そのトリックを聞いていた被害者がメモに残していたため
第三者が後からこのメモを見れば、
「被害者の書いたメモだから、このトリックは被害者が考えた物だ。」と写ります。
そのためラストでコロンボに
「最初のトリックが才能のある小説家が考えたすばらしい物であるのに対して、
次のトリックは素人が考えたお粗末なトリックだ。
お粗末なトリックしか思いつかないあんたには犯罪を考える才能がない」と言われ、
犯人はプライドを守るためにシラを切るのをやめ、
「今回のトリックは本当に自分が考えた物なんだ。このメモは俺の言った事をあいつが書きとめた物だ。」と言う訳です。
相棒のメモは証拠としては弱いですが、犯人を追い詰める決め手にはなった訳です。
ただ、コロンボはこのトリックは犯人が考えた物だと思っていなかったはずなので、
これで自供させられたのは偶然でした。
(ただその場合でも、犯人に才能が無いためいずれ犯行を立証出来たでしょう。)
お礼
丁寧な回答ありがとうございます。 なるほど・・・よくわかりました。 コロンボって決定的な証拠ではなく、こういうパターンってけっこう多いですよね。まあ、それだけ奥が深いってことでしょうか。