私は某楽器メーカーでピアノ調律師をしていました。200万円も出せばそうとう良いピアノが買えます。
グランドピアノのカタログを見ていただけるとお解かりかと思いますが、だいたい価格=大きさになっています。ここで言う大きさとは、ピアノの奥行きのサイズのことです。ピアノが大きくなると、特に低音の弦が長くなりますし、音を共鳴させる響板の面積も広くなりますので、それだけ豊かな音がします。
200万円クラスでしたら、音とのバランスを考えると普通の家庭で使うにはちょうど良いサイズなのではないでしょうか。
どのメーカーを選ぶかですが、200万円のご予算でしたら日本のメーカーをおススメします。ピアノの状態は湿度にすごく左右されますので、湿度の高い日本で使うのでしたらやはり日本で作られたピアノが良いと思います。
日本のメーカーでしたらヤマハかカワイです。私個人としましてはヤマハが良いと思っています。
ピアノのアクションにはひじょうに精密な部品が使われていますが、なかでも部品と部品の摩擦を軽減させ動きをスムースにするためにフェルトが使われています。梅雨の時期や雨が続いた時など、このフェルトが湿気を吸ってしまい膨張してアクションの動きを悪くしてしまう事があります。どうもカワイのピアノは、フェルトの材質が悪いのか湿気に弱い感じがします。
ただ楽器の命は音色でもあります。カワイのピアノはどちらかというとマイルドな音色で、その音が好きなカワイファンというような人たちがたくさんいます。
タッチや音色など人それぞれ好みがありますので実際に楽器店に足をはこんで弾き比べてみることをお勧めします。あとは価格と大きさ、ピアノを置く部屋の間取りなどを考えて選ばれると良いのではと思います。
あ、お店のような広い空間でピアノを見ると実際より小さく感じますので、部屋にピアノが入ると「こんなに大きかった?」なんて言うひとが多いですネ。