別の質問をするために検索していましたら,この質問を見つけました。面白いテーマだと思いましたので横やりだと思って聞いて下さい^^;。
まず,現在ビートルズのCDはどこの販売店でもレンタル屋さんでも手に入りますよね?。それを再生する装置も簡単に手に入ります。しかし・・・。
60年代,ビートルズをリアルタイムで聴いていた世代の人は,CDとその再生装置から出てくる音に,かなりの違和感を持つはずです。
(これは私の聞いていたビートルズじゃない!)って・・・。
私も中学生時代はビートルズに大変のめり込み,おばからもらったTEACのレコードプレーヤーで熱心に聞いていました。既にビートルズが解散して何十年も経っていましたが・・。
60年代にしっかりとしたステレオセットを持っていた家庭がどの程度あったのでしょうか?。おそらくその頃,多くの皆さんはラジオから流れてくるビートルズの曲に耳を傾ける程度が精一杯だったのではないでしょうか?。
かく言う私も初めてビートルズの「CD!」を聴いたときに,大変な違和感を覚えました。先に述べたレコードプレーヤーはスピーカー付き,そしてLPレコードを載せたらスピーカーが半分隠れてしまうような代物でした。
ところが自分の身体が,その音を覚えてしまっているのです。
確かに本当の音・・はCDに録音されたものが近いのかもしれません。でも実際にリアルタイムで耳で聞いていた音とは違うのです。これはどっちがいいとか悪いとかの問題ではありません。その時に聞いていたサウンドこそがその人にとっての本物の音・・なのだと思います。
私達は3次元の空間で生きている生き物です。時間と空間です。
音の劣化・・とは何でしょう?。
カセットテープに録った音はやがて音質も悪くなり,音量も少なくなっていきます。時間が経っているからです。
FMの放送局の近くでは良い音を受信できても,遠くなるにつれて音質は低下していきます。距離が離れていくからです。
ねっ?!・・時間と空間でしょ?^-^。
だから最近は私は「音が劣化する」という事を悪しき事・・として捕らえずに,むしろ時間と空間の変化の(当然の)帰結として受け入れる事にしています。
もちろんマスターは誰かが保管しているでしょうから,新しいメディアに簡単に移行できますし,やる気になれば当時の音の再現も可能でしょう。
しかしむしろ音楽とは一瞬一瞬に空気に溶けてなくなっていくもの・・その時放たれて二度と戻ってこないもの・・だけれども人の心に深い感動を与え,永久に心の中には存在し続ける。
そんな風に考えるのって素敵じゃない?。(笑)
二度と同じものは聞けない・・・。
逆にそれがすばらしい事のように感じる今日この頃です。
お読みいただきありがとうございました。(__)
お礼
その考えすばらしいですね。本当だと思います。感動しました。