>「ギブソンのセミアコもエピフォンのセミアコも別に音もなにも変わらない」
↑残念ながら変わります。
■まずエピフォンの数万円台のセミアコは「ライン生産」です。
よって作業を簡略化するために「コネクター配線」を採用しているようです。
コレクター配線とは、回路設計(電気の流れ)自体変わりませんが、
プラスチック製のコネクターをつかってバシバシつなぎ合わせて行きます。
ギブソンのES-335タイプは全てポイントトウポイントで、
手作業によるハンダ付けが基本です。
コネクター材が入る事によりサウンドは微妙に変わります。
■配線材が大きく違います。
ギブソンのES-335タイプはおおむねクラシックタイプの
アルミシールド線が使われています。
エピフォンは汎用性の高いビニールシールド線です。
低音のスッキリ差、高中域の差は如実に違います。
■PUが違うのではないでしょうか?
以前はエピフォンでもギブソンのPUがマウントされてましたが、
現在はエピフォンのオリジナルみたいです。
個人的にはエピフォンのPUは出力が低くお薦め致しません。
■塗装の違いがあります。
セミアコはボディー共鳴構造な為、ソリッドギターと比べて、
塗装方法によって大きくサウンドを左右すると思います。
数万円台のエピフォンは比較的安価な「ポリウレタン塗装」です。
ギブソンは「セルロースラッカー(セラック)」、
一般的にはラッカー塗装と云われる塗装方法を採用しています。
個人的な経験でありますが、ポリウレタン塗装は経年にあまり左右されず、
20年経って少し違いが出てきます。
対してラッカー塗装は経年と共に枯れたビンテージサウンドに近づいてきます。
前者のポリウレタン塗装の経年サウンドは個人的にはあまり良いとは思いませんでした。
■エレキギタ-の違い。
個体差の違いも総じて、エレキギターは家で小さな音で弾いても、
比較や優れた特徴、欠点は解りにくいと思います。
「アンプ七割」と云う言葉がある様に、
サウンドはアンプにも大きく左右されます。
違いの解る方法は、セミアコであればハムバッキングPUなので
パワー真空管「EL34」系のギターアンプ(マーシャル、VOX等)につないで、
パワー管がクリップ(ナチュラルディストーション)する音で
弾いてみるとよく解ります。
楽器屋さんで選べないアンプ、小さな音で弾いても解らないと思います。
それこそ「エピフォンとギブソンは変わらない」と感じるでしょう。