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BKK NRT マイレージに関して
- 2~3ヶ月に一度バンコクへの出張をしている人が考える、UAとANAのマイレージをどちらをためればお得なのかについての質問です。
- UAのマイレージでビジネスクラスにアップグレードすることを考えていましたが、今回の日程はANA便となり、どうしようか悩んでいます。
- 国内の買い物でクレジットカードを使用する頻度も高く、ANAでためたマイルが「使えそう」だと感じています。
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ご質問の状況ですとMileage Plus、ANAマイレージクラブのどちらでもそれなりにマイルを貯められますが、総じてならMileage Plusの方が良いように思います。 ●Mileage Plus 「アップグレード特典」の説明から始めます。ANAとユナイテッドは同じ航空提携グループ"Star Alliance"に属しており、相互にマイルの加算や特典の利用ができるのはご存じの通りです。例えばANA便に乗ってユナイテッドのMileage Plusに貯め、これをルフトハンザの特典航空券に交換するといったことが可能です。 ところがアップグレード特典となると自社便に限られる場合の方が多いのです。Mileage Plusではユナイテッド便のほかルフトハンザ便に限ってアップグレード特典が設定されていますが[1]、それ以外のStar Alliance会社便にはアップグレード特典はなく、ANAも対象外です[2]。従って今回の搭乗(ANA便)でアップグレード特典を使うことはできません。 Mileage Plusのマイルを使い成田-バンコクでアップグレード特典を希望する場合、航空会社は自動的にユナイテッドに絞られます。しかもユナイテッド便の航空券でも種別によりアップグレードできる場合とできない場合とがあるので注意が必要です[3]。 具体的に言えば (A1) 普通運賃(俗に言う「ノーマル」) (A2) 正規割引運賃のうち上位のもの("GO ASIA GO", "GO ASIA 7"[4]) がアップグレード対象の航空券です。必要マイル数は片道当たり、普通運賃と"GO ASIA GO"が5,000マイル、"GO ASIA 7"が10,000マイルです[3]。 一方、 (B1) 正規割引運賃のうち下位のもの("GO ASIA 14", "GO ASIA 21", "GO ASIA ONLINE"[4]) (B2) 包括運賃(ツアーやいわゆる格安航空券) などはアップグレード特典の対象外です。 普段お使いの航空券はどれに該当するでしょうか。(A1)(A2)なら問題ないのですが、(B1)(B2)だとするとアップグレード特典は使えないことになります。 成田-バンコクは特典航空券・アップグレードとも、距離の割に必要マイル数が少ないため慢性的に混んでおり予約が非常に入りにくくなっています。 航空券が(A1)(A2)ならアップグレードのキャンセル待ちを申し込んでも損をすることはないのですが、もともと利用予定だった航空券が(B1)(B2)だとすると悩みます。価格の高い(A1)(A2)を買ってもアップグレードにOKが出るとは限りません。OKが出なければそのままエコノミーに乗ることになり、単に割高な航空券を買っただけに終わってしまいます。 普段利用している航空券が(B1)(B2)であるならば、最初からビジネスクラス特典航空券を狙うことをお勧めします。こちらも予約を取るのは簡単ではありませんが、「割高な航空券を買ったけど結局エコノミー」というリスクはありません。 Mileage Plusで成田-バンコクのビジネスクラス特典航空券(往復)に引き換える場合、ユナイテッド便なら3万マイル(セーバー特典[5])、Star Alliance他社便なら6万マイル必要です[6]。またユナイテッド便の場合、2倍のマイル(6万マイル)を消費すれば特典航空券用の座席割当てがなくても、その便に空席がある限り予約を入れることができます(スタンダード特典[7])。セーバー特典で特典航空券を取るのは難しいですが、スタンダード特典なら望みはあります。 ●ANAマイレージクラブ ANAマイレージクラブに貯めてそのマイルを使う場合も、状況はMileage Plusと似通っています。 ・Star Alliance加盟会社でも、アップグレード特典は全社の便に設定されているわけではない ・アップグレード特典の対象となるのは普通運賃か、正規割引運賃のうち上位のものに限られる ・アップグレード対象航空券を買ったからといって、必ずアップグレードにOKが出るわけではない ANAマイレージクラブではMileage Plusと異なり、Star Alliance他社でもかなりの割合でアップグレード特典の設定があります。成田-バンコクですとシンガポール航空、タイ国際航空、ユナイテッド航空便などを利用でき、その際のアップグレードには片道あたり22,000マイル必要です[8]。 ANA便利用時の成田-バンコク片道アップグレードは17,500マイルで足ります。なおANA便でアップグレード対象となるのは「エコ割スタンダード」以上の航空券に限られ、エコ割21やエコ割週末ステイは対象外です。 ANAマイレージクラブで成田-バンコクのビジネスクラス特典航空券(往復)に引き換える場合、ANA/ユナイテッド航空/シンガポール航空便なら6万マイル、タイ国際航空便なら7万5千マイルが必要です。 ●クレジットカード 一般的には「クレジットカードで貯めるなら日系航空会社、搭乗で貯めるなら北米系航空会社のプログラム」といった図式がありますが、北米系航空会社の中でもMileage Plusのクレジットカードは例外的に良くできています。詳細は[9]などをお読み頂ければと思います。 ●総合比較 (1)加算率 マイレージプログラムを選ぶにあたっては単純に必要マイル数の少なさだけでなく、実際の搭乗距離の何%を加算してくれるのかということが重要です。この割合を「加算率」などと呼んでいます。 Mileage Plusではほとんどの場合で区間マイルの100%を加算してくれます。ただしANA便利用でMileage Plusに加算した場合、正規割引運賃で70%、包括運賃で50%の加算率になります。ANAマイレージクラブでは他社便も含めて正規割引運賃で70%、包括運賃で50%の加算が原則です[10]。 最終的には必要マイル数と加算率との比で損得を判断することになりますが、成田-バンコクではほとんどの場合でMileage Plusの方が必要マイル数が少なく、一方で加算率は良いので軍配はMileage Plusに上がるでしょう。 (2)マイルの有効期限 ANAマイレージクラブはマイルの有効期限を「獲得の翌々年12月31日まで」と規定しています。ビジネスクラス特典航空券を狙うなら、今から貯め始めたとして2009年12月31日までに6万マイル貯める必要があります。 成田-バンコクをエコノミークラスで往復した場合、加算率に応じ2,800~4,000マイルが貯まります。年に5往復すれば1年間で14,000~20,000マイルです。クレジットカード利用などで補えば2009年12月31日までに6万マイルにはなんとか手が届く範囲でしょう。 Mileage Plusはマイルの有効期限を「最終のマイル加算または減算から18か月」と規定しています(*1)。その期間内で何らかの加算か減算を行えばその都度有効期限は延長されます。 また成田-バンコクの加算率はANA便を除いて基本的に100%(*2)ですので、1往復で5,700マイルほど貯まります。期限を気にする必要もありませんし、11往復で6万マイルに届きますからANAマイレージクラブより有利です。 ただどちらのプログラムで貯めるにせよ、特典航空券やアップグレードは希望の日程で予約できないものと構えておいた方がよいです。「空いている日を探して、それに自分のスケジュールをうまく合わせて使うもの」くらいにお考えください。 【結論】 (1)アップグレード特典は利用できる航空会社や航空券の種別の制約が厳しいです。普段お使いの航空券がアップグレード対象のものであればアップグレード特典を狙っても良いのですが、そうでなければ無理に対象の航空券を買うよりも最初からビジネスクラス特典航空券を狙うことをお勧めします。 (2)特典交換に必要なマイル数の比較ですが、Mileage Plusの日本-東南アジア間のそれは特異的に少なく設定されていてANAマイレージクラブと同等か少ないマイル数で済みます。またマイルの加算率もMileage Plusの方が高く設定されています。総じてはMileage Plusが有利と言え、今回のANA搭乗分もMileage Plusで貯めるので良いと思います。 [1] http://www.unitedairlines.co.jp/jsp/ja/mileageplus/airline/s5.jsp [2] http://www.unitedairlines.co.jp/jsp/ja/mileageplus/airline/s3.jsp [3] http://www.unitedairlines.co.jp/jsp/ja/mileageplus/chart/upgrade_chart.jsp [4] http://www.unitedairlines.co.jp/jsp/ja/travel/gu/shimoki2006/go_fares_asia.jsp#bangkok [5] http://www.unitedairlines.co.jp/jsp/ja/mileageplus/chart/saver_chart.jsp [6] http://www.unitedairlines.co.jp/jsp/ja/mileageplus/easier_award_travel_chart.jsp [7] http://www.unitedairlines.co.jp/jsp/ja/mileageplus/chart/standard_chart.jsp [8] http://www.ana.co.jp/amc/reference/tukau/star_upgrade.html [9] http://oshiete1.goo.ne.jp/qa2655646.html [10] http://www.ana.co.jp/amc/reference/tameru/flightmile_tk01.html *1 この1月から規定が変わりました。以前は「最終のマイル加算または減算から36か月」で、利用者にとっては不利になる改定です。 *2 このほかシンガポール航空の一部に加算率0%(加算対象外)の運賃があります。この運賃はシンガポール航空の"KrisFlyer"を含めStar Allianceのどのプログラムでも加算不能です。
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- Umada
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改めましてこんにちは、お役に立てたのであれば私も嬉しく思います。 さてその後に回答中の誤りに気付きましたので、訂正かたがた補足させてください。 【誤】Mileage PlusのマイルでANA便のアップグレードはできない 【正】Mileage PlusのマイルでANA便のアップグレードも可能 Mileage Plusで貯めたマイルでアップグレードできる航空会社は当初ルフトハンザだけだったのですが、その後Mileage Plusでも「スターアライアンスアップグレード特典」なるものが新設され、ANA便も対象に入っていることに気付きました。成田-バンコクの片道アップグレードに必要なマイル数は15,000です。詳細は[11,12]でご覧下さい。 この場合もアップグレード対象となる航空券は限定されています。ANA便ですと普通運賃か正規割引運賃「エコ割スタンダード」に限ってアップグレード可能です(予約クラスで言えばYまたはB)。格安航空券や、正規割引運賃の「エコ割21」「エコ割週末ステイ」は対象外です。 ただしこの点を訂正してもなお、利用する航空券が普通運賃や「エコ割スタンダード」でない限り 「アップグレードよりは最初からビジネスクラス特典航空券を狙うのが得策」 「総じてはMileage Plusで貯めた方がよい」 という結論は不変です。 もう一つクレジットカードですが、年間利用額が100万円程度あるなら[9]でご覧になったように「マイレージ・プラス<<セゾン>>カード+マイルアップメンバーズ」でよいと思います。「18か月間マイル加算または減算がないと失効」の点も、クレジットカードを定期的に使うことで解決できます。 ビジネスクラス特典航空券は取りにくいことは確かですが、上手にマイルを貯めて挑戦してみてください。 [11] http://www.unitedairlines.co.jp/jsp/ja/cam/starupgrade.jsp [12] http://www.united.com/starupgrades
お礼
UMEDA様こんにちは。 追記ありがとうございます。 今回の便は「エコ割週末ステイ」ですのでアップグレードは対象外ですね。 さっそくセゾンカード申し込んでみます! ありがとうございます。
お礼
umeda様 ご返答ありがとうございます。 かなり参考になりまして、現状のUAのほうで特典まで挑戦しようと考えています。 私の場合、基本的にはツアー会社に電話して、安いチケットを手配させ購入していますので、(B1)(B2)になりますよね? そうするとムリはぜずにこつこつと・・・としようと思います。 また、[9]も拝見させていただきまして、UAセゾンに入会しようとも思います。 年間使用金額が100万近くいきますので(仕事で立て替えることがほとんどですが・・・)、これなら!と思います。 大変細かくご説明いただきありがとうございます。 せっかくこのサイトのメンバーになりましたので、 私も困っている方のため、umeda様のように、 答えられることはどんどんお答えして行こうと思います!