メーカーが各卸業者に出荷する価格はほぼ同じです。
そのあと、どれだけの流通経費がかかっているか、問屋を何回通っているか、で大きく入荷金額が異なります。
勤務先は形こそ「大手量販店」に分類されていますが、入荷金額は「直営店」より高額です。フランチャイズ店舗なので、メーカー直接取引が出来ない。そのまま1.5割の利益で計算すると、メーカーがカタログで謳っている希望小売価格より高額になり、中には、利益0.5パーセントという設定にしないと高すぎて困る商品(パソコンのインク、ファックスのインクリボン)もあります。
なぜこんなに高いか、というと、メーカーから某大手電気量販店の専用倉庫に入荷してから、店舗本部の物流を経て配送されるため。普通の流通より2カ所多く通過し、そこで経費がかかり、仕入れ価格が跳ね上がるのです。
メーカー直接取引を望んでも、フランチャイズ店舗ではそれが出来ない。
最近のお客様の中には、町の電気屋さんで商品の説明や修理、工事の下見、見積もりを出してもらって、必要経費を請求される前に話をキャンセルし、必要な知識だけ頂戴して、購入や工事は大手量販店、というパターンが非常に増えています。
利益はとれないどころか、経費がマイナスになり赤字路線まっしぐらです。お客様宅に訪問するためのガソリン代、人件費、修理に伴う技術料は回収できません。請求しても踏み倒す方もいらっしゃいます。
価格では勝負にならないので、本当に義理人情のつながりで、「高いけどこの店員が気に入っているから買ってやろう」「ひいきにしてくれて、なにかあるとすぐ来てくれるから買ってやろう」と思ってくださる、ありがたいお客様の温情で店が保っている状態です。
利益率など1割ありません。薄利なのに、入荷価格が高すぎるので、暴利をむさぼってるように誤解されています。
毎日必死に勤務しています。16時間以上の勤務時間、配達は片道3時間もかかる山奥の渓谷の山小屋まで蛍光灯1本のために走る、そんな状態です。
エアコン、アンテナ、電気工事もほとんど技術料がとれません。他社の見積もりより安くしないとお得意様にさえ逃げられてしまいます。削るのが簡単なのが人件費です。仕事相応の利益があがりません。
大手で出来ないきめ細かなサービスを実現します。と謳っていても、サービスは無料という方程式が崩壊しない限り、資本力に劣る電気店は消え去る運命だと感じています。なにより、技術者が生活できなくなって退職してしまう。
現役店員ですが、ご参考までに。
お礼
ご回答ありがとうございます。 田舎の電気屋では用が足りない事多くないですか?特に若い世代は・・・・ほとんどが年配者ですもんねね。