- ベストアンサー
名馬は?
皆様の名馬とは一体誰なんでしょうか?僕はサイレンススズカという素晴らしい馬を見て競馬って凄いなーって思いました。圧倒的なスピード能力を見せ付け他馬をよせつけないそしてあの来てほしくなかった1998年11月1日天皇賞秋悪夢の第4コーナー。・・・・・予後不良。あれから3年がたって僕はふと思いました。心の底からいい馬だったなー。と。皆様の心の底いい馬だったなぁー。と思える馬とその馬のエピソードを教えて下さい。最後に学校の詩を作るという授業で作った詩をみてください。 4コーナー 突然やって来た 赤信号 人々の悲しみの中で 今日も 名馬が 天へと駆け昇って逝く
- みんなの回答 (12)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
「流星の貴公子テンポイント」と言いたいところですが、「快速キーストン」を推させてもらいます。 キーストンは第32回東京優駿(ダービー)馬です。私はリアルタイムでキーストンの走りを見たわけではありません。でも、この馬が一番好きな馬なのです。キーストンの哀しい物語を聞いて以来、たまらなくこの馬が好きです。 昭和42年の阪神大賞典。いつもどおりスタート後から先頭に立ったキーストンは盟友山本正司騎手を背にターフを快走していた。誰もが快速キーストンの勝利を疑わなかった。なんといっても24戦18勝、2着3回という驚異的な戦績なのだから。だが、馬なりで4コーナーを通過しようとした時に突然、キーストンがラチ内に沈んだ。山本騎手は落馬しターフに叩き付けられた。キーストンも転げまわる。半転、一転、ゴロンゴロンと。 キーストンは左前脚を骨折し転倒、立ち上がろうにも皮一枚で繋がっている状態の脚では立つこともできない。しかし山本騎手が脳震盪をおこし、ピクリとも動かない姿がキーストンの目に映る。山本騎手の方を向いて首を振りもがいていたキーストンは三本の足でやっと立ち上がると、なんと一歩また一歩と、昏倒した山本騎手に向かって歩き始めるではないか! その場にいた観客、アナウンサーは戦慄した。馬が三本脚で歩くなど考えられない。そして叫び。「キーストン、止まれ!」「歩くな!」しかしキーストンはヒョコ、ヒョコと骨折した左脚をぶらつかせながらコースを戻り、馬場に投げ出されて気絶している山本に三本脚で歩み寄り、安否を気遣うように鼻先をすり寄せた。 もはや勝った馬が何かなどもうどうでも良かった。実況のアナウンサーは涙声となってキーストンを追った。 山本騎手はふと気配を感じて目を開けた。そこには、彼を心配そうに見つめ、鼻面をすり寄せるキーストンの姿があった。「キーストン…?」それに気づいた山本は上半身を起してキーストンに首を抱きかかえた。山本騎手は気絶していたため、相棒の骨折に気づいていなかった。だが、ボンヤリした視界の中、大きな悲しそうな目、済まなさそうにしばたたく愛馬の目を見て、キーストンの摺り寄せてくる鼻面を抱いて「いいよ、いいよ」と撫で、駆けつけた厩務員に手綱を渡し、また意識を失っていった。 意識を取り戻した山本騎手は、相棒の骨折と死を聞いて泣いた。激痛に耐え、なぜキーストンは立ち上がり、自分の所まで来たのか?なぜ自分をあんな優しい目で見つめたのだろうか?誰もが涙してキーストンとの別れを惜しんだが、一番精神的ダメージを受けたのは山本騎手であった。彼はキーストンと別れてから、馬に乗れなくなってしまったのだ。現在調教師の山本正司は、キーストンの話が出ると今でも涙が止まらないという。