一般的なVHSビデオデッキで説明します。
ビデオのデッキは基本的には音声を記録するテープレコーダーと同様に映像と音声を記録するものです。
ただ一般的に音声のみ取り扱うテープレコーダーは取り扱う周波数範囲はせいぜい20~20,000Hzですので、
一般のテープレコーダーでは固定された録音ヘッドにテープを接触させテープを移動させ、1秒間に
3.3cm程度の低い相対速度で記録することが出来ます。
それに比べビデオの映像はその約200倍の0~4MHzという非常に高い周波数の信号です。
そのためこの映像を記録するには単純に音声の場合の相対速度の約200倍、秒速6.6mという
非常に高い相対速度が必要となります。
そのために円柱状のドラムの周囲に相対した二つのヘッドを配置し、秒速数cmずつ移動するテープに
対して少しドラムを斜めに傾けた形で高速回転させることで、結果として秒高い相対速度を得ています。
こうして非常に高い周波数を成分とする映像を記録することが出来るようになりました。
ビデオデッキの音声の記録には二つあって、普通のテープレコーダーと同様の固定ヘッドで記録
されるノーマル音声と映像とは別に配置された回転ヘッドで記録されるハイファイ音声があります。
映像を記録するための回転ヘッドのギャップも最近では19μ(ミクロン=19/1000mm)という
非常に狭いギャップで出来上がっているので、デッキ内のほこりっぽかったりテープの汚れで
すぐに詰まるので、定期的にクリーニングテープで掃除することが大切になります。
補足
ありがとうございます。 下の回答のACヘッドというのは録音する装置なんでしょうか? テープの汚れですぐに詰まるというのは、ドラムのことですか? ドラムに目に見えない細い溝が多数あり、それにゴミが詰まるということですか?