構成力というのは、おそらく「どう全体を構成するか」だと思いますので
細かい一つ一つの絵の表情や台詞なども漫画にとってもちろん大事ですが、そうではなくて「全体」を考えることではないでしょうか。
たとえば、ミステリーの話を書くことになった場合に、事件が起こるまでに全体のうち何ページ使って、トリックの説明に何ページ使うのが一番良いのか?といったこともそうですよね。
ミステリーの例でいえば、最適なページ数はもちろん内容によって違ってきますが、当然事件を書くのにページをたくさん使いすぎてしまって、トリックの説明はあっというまに終わってしまうのは良くないわけです。
または、場合によっては一番最初に「犯人は○○です!」と読者の興味を引いてから、その事件の詳細を書いていくというやり方もあります。
漫画は1ページを書くのにとても時間がかかるものですが、読むのは一瞬です。ですから、よく書いているうちに、全体のことが見えなくなってしまいがちです。
書いている方がその1ページに費やしているのと同じ時間、読者がそのページをじっくり眺めてくれるわけではありませんから、読者にとってどうか、というのを常に忘れないような注意が必要です。
全体の流れや、あるエピソードに対してどのくらいのページを使って書くのかというバランスなどが構成力というところに関わってくるのではないかと思います。
独りよがりにならないで、いつも「読者の感覚」を忘れない厳しい目で自分の作品を見ることが、上達につながると思います。
がんばってください。