ElectronMan2のプロフィール
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- 登録日2013/05/20
- IHの原理について
ネット上のいろいろなところでIHの原理が説明されていますが、ほとんどの説明は納得できません。よく見られる説明は、「コイルに交流電流を流すと鍋底に渦電流が発生する。ジュール熱はRi^2なので、アルミや銅は電気抵抗Rが小さすぎて、発熱量が少ない」というものです。しかし私は、以下のように考えます。どなたか電磁気の専門の方、教えて頂けますか。 コイルに交流電流を流すと、交番磁界Hが発生します。本当はsinωtでも付けた方が良いでしょうが、記述が面倒なので省略し、鍋底の磁界もHとします。鍋底の磁束密度Bは、B=μHとなります。μは鍋が置かれていなければμ0、あればμ0μrですが、磁化Mは本質の議論には不要と思いますので取り敢えず無視します。また、高周波になるとヒステリシス損失や表皮効果も無視できないのかもしれませんが、これも考えないことにします。 磁力線が通る部分に適当な面積を考えれば、Bを磁束Φに変換できます。ファラデーの法則により、磁束の時間変化は誘導起電力V=-dΦ/dt を誘起します。これが渦電流iの基となり、V=Riを満たすような電流が発生します。従って、用いるべきジュール熱の式はRi^2ではなくて、V^2/Rだと思います。すなわち鍋底の電気抵抗Rは小さいほど発熱量が大きくなります。アルミや銅で発熱量が小さいのは比透磁率μrが小さいためにBが小さく、従ってVが小さいからだと思います。 仮にRが小さすぎて発熱量が少ないとすると、透磁率の効果を無視してもおかしなことになると思います。土鍋はほぼ絶縁体なので渦電流が流れず発熱しない、これにはすべての人が同意すると思います。だんだん鍋の電気抵抗を小さくしていくと、渦電流もだんだん増えていくんですよね。鉄のあたりでは渦電流が十分大きくなって、十分発熱しますよね。ならば、さらに電気抵抗を小さくしていったら、渦電流はさらに大きくなるのではないでしょうか。電気抵抗の変化に対してジュール熱がピークを持つような式は、電磁気学のどこを探しても(少なくとも通常の材料の範囲内では)出てこないと思います。 また渦電流損を考えると、これはIHの出力と同じだと思います。この式では、電気抵抗Rは分母にあって、渦電流損を小さくするには電気抵抗の大きな材料を使え、ということになっていると思います。これは「アルミや銅は電気抵抗Rが小さすぎて、発熱量が少ない」のと矛盾します。 ほとんどのIHの原理の説明は、交流磁界ー渦電流ーRi^2と短絡的に考えた結果の間違いだと思うのですが、私のこの考えはどこかおかしいでしょうか。
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