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虐待は連鎖するというデマの真相とは?
- 「虐待は連鎖し受け継がれる」というデマがこうも広く言われるようになったのはなぜですか?
- デマによれば「虐待を受けた子供は大人になると子供に虐待を行ってしまう」、「子供時代に親から体罰を受けた子供は自分の子供にも体罰を行ってしまう」、そんなことが無意識に連鎖して暴力が受け継がれているというのです。
- しかしこれは完全なでまで、かつて虐待を受けた人でも普通に子育てをし楽しい家庭を築いている人が大多数ですし、逆に親から虐待や暴力も受けていない人でも子供の虐待を行っている例も沢山ありますし、親から叩かれたこともない人が大人になって逆上して人を殴り殺したなんて事件も数多いです。
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質問者が選んだベストアンサー
興味深い文章をありがとうございますございます。 トラウマ理論なるものに関しては素人ですが、文章を要約すると、「科学的手順に基づいて作られたトラウマ理論は科学的に否定された。」という要旨で良いでしょうか。 ならば、「虐待の連鎖」は主に疫学的に示唆されているわけで、それを否定するには、単にオカルトだと叫んでも誰も信用しないわけです。手順を踏んで科学的に否定しなければいけません。せめてその連鎖を否定できる可能性を示唆するような事象や根拠を示すべきでしょう。
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- t4schld8nc
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西洋医学の多くが疫学に支えられています。その疫学を偽科学とかオカルトといわれるようでしたら全く議論は出来ません。
お礼
一連の事件を受け、アメリカの心理学会や精神医学会では 「過去の記憶の回復によって真実か否かを判断する決定的な手段は存在しない」 との結論に至っている。 また医師会からは 「蘇った記憶の信頼性は不確実であり、外部からの暗示に影響されている」 と発表。 司法においても 「抑圧理論を証明しようとする研究はまったく非科学的でバイアスがかかったものである」 との判断を下している。 現在の日本における「虐待は連鎖し受け継がれる」という話もアメリカの一連の出来事と似て、トンデモ科学に基づいていると言ってよいレベルでしょう。非科学的でオカルト的です。
補足
別にすべての疫学がオカルトなんて一言も言ってないが?
- Dr_Hyper
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このようなデリケートな問題に対して、極論を言うことは控えるべきだとは思いますので、どうしてそういったことが言われるようになったのか。 実際には統計的なリサーチ。そのような仮説をたててリサーチしているのでバイアスが掛かってないかどうかはわたしにはわかりません。 それとともに、自分が幼少期に「虐待」受けそれでも自分が育ち大人になり結婚して幸せを掴む。この一連の自分の人生のパーツに親に厳しくされたというものがわずかながら肯定されることがあります。これは自己防衛本能でしょう。 誰も自分の人生を真っ向から否定したくない。その観点から程度問題ではありますが、例えば体罰はある意味必要だ。なぜならそれによって幸せになった自分がいるからという論理です。 体罰を受けているとき、親を死ぬほどにくみ否定する子供よりも、どこか自分がわるかったのではないか。だって親がそう言っているのだから。と思い込むお子さんのほうが多いわけです。そうやってそれに耐えて自分がちゃんと育ったとなったときに、自分の育てられ方を否定するのは、実際には勇気のいることだと思いませんか? なので、自分が親になるとき恐怖心を抱いたり、産まないほうがいいのではないか?と悩むのでしょう。 デマを信じている人はごく僅かで、むしろ自分の人生への肯定感と自分の子供への期待や実際の正しいと思う正義との間で心が苦しんでいるというのが実際のところではないですか? また生物学的に、自分の親と自分、そして子供はかなり似通った遺伝子を持っています。 すべての精神的なものや行動がDNAに依存しているとは思いませんが、環境に応じてDNAのメチル化やヒストンの修飾など後天的にいろいろな目印が付けられることがわかっており、それらを含めて非常ににた体の設計図をもった人間が似た行動をしてしまう可能性を指摘する研究者もいます。 総じてわたしも、デマだと思いますが そういった説があることを踏まえないで、見た感じ、知っている範囲での話を感情論でしてもしかたがないので、あえてこのような一説を回答させていただきます。 ご参考までに。
補足
それは一部の安易な心理学理論による呪いにかかっている人が多いということでは。 人間は「そうだ」と思ったときから大きく行動が変わります。デマがまるで事実であるかのように広く、公然と語られるようになってから、過去に虐待を受けた経験のある多くの人が呪いにかかったように、自分は子供に虐待を行ってしまうのかもしれないと心を痛めて必要のない苦しみを強いられてもいます。 __似たような出来事として過去にアメリカにおいて以下のようなことがありました。_______ 過去にアメリカで「トラウマ」理論が一般に広く流行した 。 トラウマ(PTSD・心的外傷)とは、幼児期の虐待のような“心の傷”が何十年という潜伏期間を経て、うつ病や自殺衝動、犯罪などの異常行動を引き起こすという精神医学の理論。 また分かりやすく整形され一般に普及したトラウマ理論は科学的な枠組みで議論されてきたPTSDとは少し異なる概念となっていた。 幼少期のレイプなどの虐待が“抑圧された記憶”としてトラウマとなり、成人した後になっても多くの女性を苦しめているとして、一部の心理学者主導により1980年代のアメリカで広く知られ、フェミニスト運動と結びつくなどして広く知られるようになっていった。 幼い頃に父親によって繰り返し性的虐待を受け、心の深い傷を負った女性が数多くいるとして、精神分析の大衆化と共にアメリカでトラウマ理論と共に広く知られることになった。 その理論はフロイト理論により構築され、幼少期のトラウマによって自責や自殺願望に苦しめられている女性たちを救うためには、抑圧された記憶を回復させることが必要だとして多くの女性がこれらに参加することになった。そしてこのトラウマ理論は80年代90年代にかけてアメリカ社会に大混乱を引き起こし、セラピストたちの記憶回復療法と共に抑圧されたトラウマ体験を思い出した被害者とされる女性たちが、加害者とされる親たちを訴えはじめたのだ。 著書『ミシェルは覚えている』では、催眠療法を受けて記憶が蘇ったとする30歳女性が、「幼児期に悪魔崇拝カルトによって性的虐待を受けていたとして告白本を出版しベストセラーになった。この本の出版後から「託児所がじつは悪魔崇拝カルトの一員で、預かった子どもたちに性的な虐待を行なっていた」など、様々な訴訟が全米で100件以上起こされた。そして多くの人が悪魔崇拝などを理由に有罪を宣告されていった。 「父は私にヤギや犬とセックスするように強制した。母も動物とセックスをしその様子を父がカメラに撮っていた。100回くらいは暴行を受けたがある時は、その後で父と母が私の体のうえに脱糞した。」などの荒唐無稽で残虐残忍な物語を女性たちは証言し、一切の物証や証拠もないにも関わらずアメリカの裁判所は次々に有罪判決をくだしていった。 その一方で、これらのトラウマ理論と記憶回復療法による心理療法は、一部の専門家から疑問の声があがっていた。しかしその専門家たちは「幼児と女性に対する犯罪を擁護する学者」として多くの抗議が浴びせられ、殺人予告などの脅迫状が送りつけられるなど、身辺警護のボディガードを雇わなければ生活できないほどに追い込まれ、そんな社会情勢のなかで反論を繰り返した。 そして多くの地道な検証などから、トラウマ理論はトンデモ科学として徐々に否定されるようになった。トラウマ理論と共に広く用いられた催眠療法を始めとした、抑圧されていた記憶を取り戻すための心理療法では、その多くが「記憶を捏造していた」ことなどが実証され、その問題点が浮き彫りにされた。 - 記憶の捏造 - - 日本の警察による長時間の取り調べなどでも度々起きているように、人は周囲から繰り返し細かなディテールを積み重ねた情報を与えられながら、過去の記憶の証言を求められたりすると、最初は否定していてもしばらくすると有りもしない出来事を「そういわれてみれば、そんなこともあった」などと言い出したりする。 そして更には「青いシャツを来ていた」「私は何度も話をして、、、」「あの人を見かけた」などと、与えられた情報を正当化したり自己の体験との矛盾をなくすための、認知的不協和の解消のためにと有りもしない話を積極的に話し始め、その話が自身の過去に起こった出来事であるとして記憶の置き換えが行われる。 トラウマ理論はトンデモ科学として否定されている。 「記憶はつくりだせる」という多くの研究発表が行わるにつれて、トラウマ理論はトンデモ科学として否定されるようになった。アメリカ心理学会や精神医学会では「回復された記憶が真実であるか否かを判断する決定的な手段はない」と結論づけた。これに続き米国医師会も「蘇った記憶の信頼性は不確実であり、外部からの暗示に影響されている」との声明を発表している。 その後は裁判所の方針も転換され、各地の裁判所でもトラウマ理論を元に回復された記憶による告発は却下されるようになり、80年台から急増し増えつづけた関連訴訟は激減するに至った。 更にその後には幼児虐待などで有罪とされ懲役刑を科せられた被告の再審が始まった。 さらに「偽りの記憶」を植えつけられた女性たちが、催眠療法家やセラピストに対して損害賠償を請求する医療過誤訴訟のラッシュが始まった。催眠療法やグループ療法によってデタラメな記憶を思い出すように強制され、家庭や社会生活を破壊されていく体験は様々なメディアで証言された。 1990年代後半になると“トラウマ理論”はアメリカの知識人や専門家の間では完全に否定されるようになった。 また一連のトラウマ理論を全米に広めたジュディス・ハーマンの著書『心的外傷と回復』は、日本の精神医学会の大御所である中井久夫氏による翻訳で出版されている。 中井氏は統合失調症の治療と研究の権威として知られ、1995年の阪神・淡路大震災を機にPTSDの紹介を精力的に行ない、日本の精神医学や臨床心理学の現場に「心的外傷」という言葉を普及させた。その中井氏が著書『心的外傷と回復』にお墨付きを与えていることから、アメリカでは“カルト”として葬り去られることとなった学説が、現在の日本では米国の有望理論のように扱われている。 メディア関係者にはその点注意を払ってもらいたいものだが、私には日本の大手メディアにその警戒心があるようには観えない。
- t4schld8nc
- ベストアンサー率20% (16/80)
確率の問題で、被虐待児はそうでない子供よりも親となった時に子供を虐待する可能性が高いという事です。前の人が参考資料を提示されていますが、一般的にその通りだとされています。逆にそれが事実でないという人はごく少数で、あなたがデマだと断定する根拠を示してください。 また、強制不妊なんて言うものは議論が飛躍しすぎで、なぜそのような判断になったのか思考過程を説明しないと誰も理解できないでしょう。
補足
それは一部の安易な心理学理論による呪いにかかっている人が多いということでは。 人間は「そうだ」と思ったときから大きく行動が変わります。デマがまるで事実であるかのように広く、公然と語られるようになってから、過去に虐待を受けた経験のある多くの人が呪いにかかったように、自分は子供に虐待を行ってしまうのかもしれないと心を痛めて必要のない苦しみを強いられてもいます。 __似たような出来事として過去にアメリカにおいて以下のようなことがありました。_______ 過去にアメリカで「トラウマ」理論が一般に広く流行した 。 トラウマ(PTSD・心的外傷)とは、幼児期の虐待のような“心の傷”が何十年という潜伏期間を経て、うつ病や自殺衝動、犯罪などの異常行動を引き起こすという精神医学の理論。 また分かりやすく整形され一般に普及したトラウマ理論は科学的な枠組みで議論されてきたPTSDとは少し異なる概念となっていた。 幼少期のレイプなどの虐待が“抑圧された記憶”としてトラウマとなり、成人した後になっても多くの女性を苦しめているとして、一部の心理学者主導により1980年代のアメリカで広く知られ、フェミニスト運動と結びつくなどして広く知られるようになっていった。 幼い頃に父親によって繰り返し性的虐待を受け、心の深い傷を負った女性が数多くいるとして、精神分析の大衆化と共にアメリカでトラウマ理論と共に広く知られることになった。 その理論はフロイト理論により構築され、幼少期のトラウマによって自責や自殺願望に苦しめられている女性たちを救うためには、抑圧された記憶を回復させることが必要だとして多くの女性がこれらに参加することになった。そしてこのトラウマ理論は80年代90年代にかけてアメリカ社会に大混乱を引き起こし、セラピストたちの記憶回復療法と共に抑圧されたトラウマ体験を思い出した被害者とされる女性たちが、加害者とされる親たちを訴えはじめたのだ。 著書『ミシェルは覚えている』では、催眠療法を受けて記憶が蘇ったとする30歳女性が、「幼児期に悪魔崇拝カルトによって性的虐待を受けていたとして告白本を出版しベストセラーになった。この本の出版後から「託児所がじつは悪魔崇拝カルトの一員で、預かった子どもたちに性的な虐待を行なっていた」など、様々な訴訟が全米で100件以上起こされた。そして多くの人が悪魔崇拝などを理由に有罪を宣告されていった。 「父は私にヤギや犬とセックスするように強制した。母も動物とセックスをしその様子を父がカメラに撮っていた。100回くらいは暴行を受けたがある時は、その後で父と母が私の体のうえに脱糞した。」などの荒唐無稽で残虐残忍な物語を女性たちは証言し、一切の物証や証拠もないにも関わらずアメリカの裁判所は次々に有罪判決をくだしていった。 その一方で、これらのトラウマ理論と記憶回復療法による心理療法は、一部の専門家から疑問の声があがっていた。しかしその専門家たちは「幼児と女性に対する犯罪を擁護する学者」として多くの抗議が浴びせられ、殺人予告などの脅迫状が送りつけられるなど、身辺警護のボディガードを雇わなければ生活できないほどに追い込まれ、そんな社会情勢のなかで反論を繰り返した。 そして多くの地道な検証などから、トラウマ理論はトンデモ科学として徐々に否定されるようになった。トラウマ理論と共に広く用いられた催眠療法を始めとした、抑圧されていた記憶を取り戻すための心理療法では、その多くが「記憶を捏造していた」ことなどが実証され、その問題点が浮き彫りにされた。 - 記憶の捏造 - - 日本の警察による長時間の取り調べなどでも度々起きているように、人は周囲から繰り返し細かなディテールを積み重ねた情報を与えられながら、過去の記憶の証言を求められたりすると、最初は否定していてもしばらくすると有りもしない出来事を「そういわれてみれば、そんなこともあった」などと言い出したりする。 そして更には「青いシャツを来ていた」「私は何度も話をして、、、」「あの人を見かけた」などと、与えられた情報を正当化したり自己の体験との矛盾をなくすための、認知的不協和の解消のためにと有りもしない話を積極的に話し始め、その話が自身の過去に起こった出来事であるとして記憶の置き換えが行われる。 トラウマ理論はトンデモ科学として否定されている。 「記憶はつくりだせる」という多くの研究発表が行わるにつれて、トラウマ理論はトンデモ科学として否定されるようになった。アメリカ心理学会や精神医学会では「回復された記憶が真実であるか否かを判断する決定的な手段はない」と結論づけた。これに続き米国医師会も「蘇った記憶の信頼性は不確実であり、外部からの暗示に影響されている」との声明を発表している。 その後は裁判所の方針も転換され、各地の裁判所でもトラウマ理論を元に回復された記憶による告発は却下されるようになり、80年台から急増し増えつづけた関連訴訟は激減するに至った。 更にその後には幼児虐待などで有罪とされ懲役刑を科せられた被告の再審が始まった。 さらに「偽りの記憶」を植えつけられた女性たちが、催眠療法家やセラピストに対して損害賠償を請求する医療過誤訴訟のラッシュが始まった。催眠療法やグループ療法によってデタラメな記憶を思い出すように強制され、家庭や社会生活を破壊されていく体験は様々なメディアで証言された。 1990年代後半になると“トラウマ理論”はアメリカの知識人や専門家の間では完全に否定されるようになった。 また一連のトラウマ理論を全米に広めたジュディス・ハーマンの著書『心的外傷と回復』は、日本の精神医学会の大御所である中井久夫氏による翻訳で出版されている。 中井氏は統合失調症の治療と研究の権威として知られ、1995年の阪神・淡路大震災を機にPTSDの紹介を精力的に行ない、日本の精神医学や臨床心理学の現場に「心的外傷」という言葉を普及させた。その中井氏が著書『心的外傷と回復』にお墨付きを与えていることから、アメリカでは“カルト”として葬り去られることとなった学説が、現在の日本では米国の有望理論のように扱われている。 メディア関係者にはその点注意を払ってもらいたいものだが、私には日本の大手メディアにその警戒心があるようには観えない。
- saltmax
- ベストアンサー率39% (2997/7599)
こういうような提唱があるからです。 児童虐待における世代間連鎖の問題と援助的介入の方略: 発達臨床心理学的視点から http://websv.ipss.go.jp/syoushika/bunken/data/pdf/19249404.pdf 児童虐待が脳に及ぼす影響 https://www.jstage.jst.go.jp/article/ojjscn/43/5/43_345/_article/-char/ja/ 児童虐待加害者の6割超は実母、では「虐待の連鎖」は本当なのか? その医学的根拠に迫る https://wezz-y.com/archives/61705 母から虐待されてなお、自分の息子にもビンタが止まらなかった元・保育士が語る“虐待根絶のカギ” https://wezz-y.com/archives/61324
補足
それは一部の安易な心理学理論による呪いにかかっている人が多いということでは。 人間は「そうだ」と思ったときから大きく行動が変わります。デマがまるで事実であるかのように広く、公然と語られるようになってから、過去に虐待を受けた経験のある多くの人が呪いにかかったように、自分は子供に虐待を行ってしまうのかもしれないと心を痛めて必要のない苦しみを強いられてもいます。 __似たような出来事として過去にアメリカにおいて以下のようなことがありました。_______ 過去にアメリカで「トラウマ」理論が一般に広く流行した 。 トラウマ(PTSD・心的外傷)とは、幼児期の虐待のような“心の傷”が何十年という潜伏期間を経て、うつ病や自殺衝動、犯罪などの異常行動を引き起こすという精神医学の理論。 また分かりやすく整形され一般に普及したトラウマ理論は科学的な枠組みで議論されてきたPTSDとは少し異なる概念となっていた。 幼少期のレイプなどの虐待が“抑圧された記憶”としてトラウマとなり、成人した後になっても多くの女性を苦しめているとして、一部の心理学者主導により1980年代のアメリカで広く知られ、フェミニスト運動と結びつくなどして広く知られるようになっていった。 幼い頃に父親によって繰り返し性的虐待を受け、心の深い傷を負った女性が数多くいるとして、精神分析の大衆化と共にアメリカでトラウマ理論と共に広く知られることになった。 その理論はフロイト理論により構築され、幼少期のトラウマによって自責や自殺願望に苦しめられている女性たちを救うためには、抑圧された記憶を回復させることが必要だとして多くの女性がこれらに参加することになった。そしてこのトラウマ理論は80年代90年代にかけてアメリカ社会に大混乱を引き起こし、セラピストたちの記憶回復療法と共に抑圧されたトラウマ体験を思い出した被害者とされる女性たちが、加害者とされる親たちを訴えはじめたのだ。 著書『ミシェルは覚えている』では、催眠療法を受けて記憶が蘇ったとする30歳女性が、「幼児期に悪魔崇拝カルトによって性的虐待を受けていたとして告白本を出版しベストセラーになった。この本の出版後から「託児所がじつは悪魔崇拝カルトの一員で、預かった子どもたちに性的な虐待を行なっていた」など、様々な訴訟が全米で100件以上起こされた。そして多くの人が悪魔崇拝などを理由に有罪を宣告されていった。 「父は私にヤギや犬とセックスするように強制した。母も動物とセックスをしその様子を父がカメラに撮っていた。100回くらいは暴行を受けたがある時は、その後で父と母が私の体のうえに脱糞した。」などの荒唐無稽で残虐残忍な物語を女性たちは証言し、一切の物証や証拠もないにも関わらずアメリカの裁判所は次々に有罪判決をくだしていった。 その一方で、これらのトラウマ理論と記憶回復療法による心理療法は、一部の専門家から疑問の声があがっていた。しかしその専門家たちは「幼児と女性に対する犯罪を擁護する学者」として多くの抗議が浴びせられ、殺人予告などの脅迫状が送りつけられるなど、身辺警護のボディガードを雇わなければ生活できないほどに追い込まれ、そんな社会情勢のなかで反論を繰り返した。 そして多くの地道な検証などから、トラウマ理論はトンデモ科学として徐々に否定されるようになった。トラウマ理論と共に広く用いられた催眠療法を始めとした、抑圧されていた記憶を取り戻すための心理療法では、その多くが「記憶を捏造していた」ことなどが実証され、その問題点が浮き彫りにされた。 - 記憶の捏造 - - 日本の警察による長時間の取り調べなどでも度々起きているように、人は周囲から繰り返し細かなディテールを積み重ねた情報を与えられながら、過去の記憶の証言を求められたりすると、最初は否定していてもしばらくすると有りもしない出来事を「そういわれてみれば、そんなこともあった」などと言い出したりする。 そして更には「青いシャツを来ていた」「私は何度も話をして、、、」「あの人を見かけた」などと、与えられた情報を正当化したり自己の体験との矛盾をなくすための、認知的不協和の解消のためにと有りもしない話を積極的に話し始め、その話が自身の過去に起こった出来事であるとして記憶の置き換えが行われる。 トラウマ理論はトンデモ科学として否定されている。 「記憶はつくりだせる」という多くの研究発表が行わるにつれて、トラウマ理論はトンデモ科学として否定されるようになった。アメリカ心理学会や精神医学会では「回復された記憶が真実であるか否かを判断する決定的な手段はない」と結論づけた。これに続き米国医師会も「蘇った記憶の信頼性は不確実であり、外部からの暗示に影響されている」との声明を発表している。 その後は裁判所の方針も転換され、各地の裁判所でもトラウマ理論を元に回復された記憶による告発は却下されるようになり、80年台から急増し増えつづけた関連訴訟は激減するに至った。 更にその後には幼児虐待などで有罪とされ懲役刑を科せられた被告の再審が始まった。 さらに「偽りの記憶」を植えつけられた女性たちが、催眠療法家やセラピストに対して損害賠償を請求する医療過誤訴訟のラッシュが始まった。催眠療法やグループ療法によってデタラメな記憶を思い出すように強制され、家庭や社会生活を破壊されていく体験は様々なメディアで証言された。 1990年代後半になると“トラウマ理論”はアメリカの知識人や専門家の間では完全に否定されるようになった。 また一連のトラウマ理論を全米に広めたジュディス・ハーマンの著書『心的外傷と回復』は、日本の精神医学会の大御所である中井久夫氏による翻訳で出版されている。 中井氏は統合失調症の治療と研究の権威として知られ、1995年の阪神・淡路大震災を機にPTSDの紹介を精力的に行ない、日本の精神医学や臨床心理学の現場に「心的外傷」という言葉を普及させた。その中井氏が著書『心的外傷と回復』にお墨付きを与えていることから、アメリカでは“カルト”として葬り去られることとなった学説が、現在の日本では米国の有望理論のように扱われている。 メディア関係者にはその点注意を払ってもらいたいものだが、私には日本の大手メディアにその警戒心があるようには観えない。
- g27anato
- ベストアンサー率29% (1166/3945)
完全否定すれば実態は見えない。 たが、肯定的に断言すれば噓になる。 一部が全てではない。 可能性の問題なのだから、状況の違いを見極めなければならない。 一方的な判断で断定すれば問題を見誤ることに繋がる。 問題視した時点で事実確認を重視して、思い込みや決めつけがないことを検証しなければならない。
全員が全員、必ず受け継がれるなんて一言も言ってないが。
補足
全員が全員、必ず受け継がれるなんて一言も言ってないが?
お礼
科学的に明らかでないにも関わらず、科学的に証明されたかのように見せかけるものは「疑似科学」です。 トラウマ理論の事例は、正義を語ったヒステリックな人々によって広められ、多くの犠牲者をだしました。それら一連の出来事は、虐待は連鎖すると連呼する人々と多くの点で酷似します。 困っている人の心理につけこんで、疑似科学は社会や人々を混乱させ、解決しなくてはならない問題を解決から遠ざけます。これは悪手です。
補足
「トラウマ理論」と同じ理由で、「虐待は連鎖する」といっている人が数多く、それは科学では無いですよ。 トラウマ理論は疑似科学として拡大し、多くの犠牲者をだしたということです。 また心理学は多くの部分で科学的実証の存在しない学問であり、医療としても異質であり、宗教にも似た質のものでもありますね。だから裁判に用いられる精神鑑定でさえ鑑定する学者によって全く違う結論が出されていたりもします。 「虐待の連鎖が疫学的に示唆されている」とは、すなわち推論の粋を出ない話として、科学的に実証されていない事象であるということですよ。 (しかも疫学による示唆って話はトンデモ科学のど定番の物言いで、それは 手相は統計学 と言っているレベルのトンデモ科学でしょう。) トラウマ理論というトンデモ科学により心理学に翻弄された犠牲者が数多く出たように、トラウマ理論と同じような根拠を元に「虐待は連鎖」すると言っているわけですから、これはデマであり、それを振りまく人はデマゴーグと同じ存在ですね。