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債務不履行と第三者の関係

契約の解除において、たとえばAの建物をBに売却し、さらにその建物をCに売却した後、債務不履行にてAB間の契約を解除した場合、AはCに対して解除の効果を主張できるか否か?においてCが登記していれば善意悪意でも保護されるとあります。 他方、借地借家法の転貸借において同関係上は、債務不履行によりAB間が賃貸借契約が解除され終了した場合は転借人Cは転借権を賃貸人Aに対抗できない。となっています。 この場合、転借人Cが「転借権」を登記した場合は賃貸人Aに対抗できるのでしょうか? 学習していて混乱しているので、教えていただければ助かります。

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回答No.4

転借人が転貸の登記を備えていれば勿論、転借人は賃貸人に自己の有する転借権を主張できます。 但し、賃借人には賃貸人に対して賃借権の登記を請求する権利はありません。賃借人との信頼関係から、賃貸人の好意で賃借権の登記がなされる事はあり得ます。 そして、この登記には、譲渡、転貸ができる旨の特約をつけることができます。この特約のある賃借権は賃貸人が賃借建物を有効に転貸することができ、転貸の登記もできます。しかし、賃借権があっての転貸なので、転貸のみの登記はできません。 そして、この一連の流れは、すべて契約当事者間での行為であり、第三者対抗問題ではありません。 つまり、賃貸人(所有者)と賃借人との間の賃貸借契約、さらに、賃貸借契約を前提に賃貸人の転貸承諾の上に成り立つ転貸借契約という、1つの線の上で成り立っているものです。 設問のCはAに対抗できないとは、単に主張できないという意味で使われており、厳密な第三者対抗力の問題を意味していません。 対抗力とは、両立し得ない、対立する権利を持つ者の間でその優劣を決めるために法定された要件です。 対抗力とは、債権関係では原則として通知or承諾があればそれを備えない第三者に対し自己の持つ法律上の地位を主張できるということであり、物権関係では登記がその効力を持ちます。 賃貸借関係は債権関係であり、転貸借は賃貸借の存在を前提に更に賃貸人(建物所有者)の転貸承諾があって初めて成立しており、賃貸借が解除されれば転貸借もその法的根拠を失います。 「売買は賃貸借を破る」のが原則であり、それを地でいったのが、日露戦争後の地価の暴騰を契機に行われた地震売買であり、借地人の地位を極めて不安定なものとするなど、大きな社会問題となりました。そこで借地に関しては原則を一部修正して、建物保護法を成立させ、借地人が借地上に自己名義の登記建物(建物表題登記で可)があれば土地の新所有者に対して借地権を対抗できるとして借地人の地位を保護することにしました。これは最終的に現在の借地借家法10条に引き継がれています。 また、住居は個人の重要な生活基盤なので、借家についても借地借家法31条で引渡があれば、第三者に対抗できるものとしました。 さらに法律はこの場合の転借人については借地借家法34条で、建物賃貸借終了後の転借人の保護を規定しています。

  • fujic-1990
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回答No.3

 2番回答者です。うまくまとめられた気はしないのですが、予告してしまったのでとりあえず書かせてもらいます。 m(_ _)m > 転借人Cが「転借権」を登記した場合は賃貸人Aに対抗できるのでしょうか?  ということは、登記がなければ転借人Cは賃貸人Aに対抗できない、という前提でのご質問ですよね。対抗できるかどうかは、登記の有無で決まる、と。  私が、「ACは対抗関係ではない」と考えているのは前述の通りですが、今回は仮に対抗関係だとして、登記がなければCは対抗力がないのかというと、そんなことはありません。  「借家権」の対抗要件は登記ではなく、「借家の引き渡し」(借地借家法31条)だからです。「借地権」の対抗要件も登記ではなく、その土地上に「登記した自分の建物」を持っていることです(借地借家法10条)。  つまり、建物なら、そこに住んでいれば、登記はなくても「建物賃借権の対抗力」はあるのです。  なので、AC間の紛争を対抗力の有無で決着を付けるなら、登記は不要です。ふつう借家はすぐ引き渡してもらえますので、「常にCはAに対抗できる」となるわけです。それでいいのか、という問題は別ですが。  イヤ、何が何でも登記の有無で決めるのだ、とすると  日本では、賃借権は物権ではなく債権にすぎないことになっていて、定期借地借家権ではない「ふつうの賃借権」はほとんど登記されていません(皆無かどうかまでは不明)。転借権ではなくて、賃借権でさえ、登記はされないのです。  「何人も自分が持つ以上の権利を他人に与えることはできない」という格言通り、登記のない(対抗力のない)賃借権しか持たない賃借人が、第三者(転借人)に登記(対抗力)のある賃借権を与えることはできません。  また仮に、賃借人が登記してもらっていたとしても、不動産登記法で登記できるのは、所有権・・・ 賃借権、採石権の9種で、「転借権」という単独名の権利登記制度はありません。賃借権の移転登記?とかで代用すると、Bには賃借権がなくなってしまいますよね。それだと転借ではなくなる。いろいろおかしいです。  実際に「転借権」登記を持った「転借人」はいないのに、転借権登記があれば転借人Cは賃貸人Aに対抗できるのか、転借権登記がなければ賃貸人Aに対抗できないのか、という質問には思考遊戯以上の意味はないと思われます。

  • fujic-1990
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回答No.2

> 転借人Cが「転借権」を登記した場合は賃貸人Aに対抗できるの?  CはAに対抗でき・・・ ないでしょうね。  登記は、契約とは契約外の、対等(ライバル)の第三者との間で「対抗の問題」が生じたときに必要となるものです。契約の当事者間でも、ライバルでない人とも関係ナイものです。  例えば、第三者が自分の借りている土地にゴミを捨てたら、自分は怒ることができます。第三者には「オマエ、登記がナイじゃないか」など言う権利はありません。ライバルではない第三者に対しては、登記なくして賃借権を主張できるのです。  あるいは、自分に土地を貸した人が、勝手に入ってきて野菜を作り始めたりすれば、賃借人は登記なくして「俺に貸しておいて勝手なことはしないでくれ」と言っていいのです。対抗関係の問題ではないので、登記は不要です。  (転貸を認めた場合の)AもCも、転貸借契約の当事者(関係者)で、賃貸人が転借人に料金を直接請求することもできる間柄です(民613条第一項)。  どんな条件をつけて転貸に同意するかは、条件を付けないことも含めて、賃貸人の自由です。賃貸人は転借契約の当事者なのです。  ですから対抗問題は生じません。よって、登記の有無は関係ありません。  Aが転貸を認めていなければ、転貸そのものが「できない」行為です。ハッキリ「できない」と書いてある(民612条第一項)。  法律上「できない」とされていることを、法律を無視して無理矢理やって、都合のいい時だけ法律の定める登記の保護を得ようとしても、そりゃ無理でしょう。  なので、AとCの関係(対抗関係ではナイ)は、登記ではなく別な事情で勝利者が決まります。     夜、説明方法を変えるかもしれません。 m(_ _)m

  • tom900
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回答No.1

売買に関しては理解されているので割愛します。 問題は転貸ですね。 借地借家法の原則は転貸は禁止です。それを許諾する賃貸借契約書を作成します。その上で、A-B間の信頼関係が大事だとされるので、信頼関係が崩れた状態では転貸を受けているCは賃貸人Aに対抗できないことになっています。 ただし、民法612では「転貸可能の旨の登記がない場合、第三者に対抗するためには転貸の登記必要。(地主の同意書)」となっていますので、転借を受けるときに転貸の登記をすればAに対抗できる!となります。 まぁジックリ考えれば、転貸の登記には地主(今回はA)の同意が必要なので、当然と言えば当然ですが、これがAとBの関係が崩れたとしても、基本的にはA自身が転貸(Bを介することを前提にしていない)を認めているので、明け渡しを求めることは無いと思いますけどね。

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