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トルクモータとインダクションモータの違いについて
- トルクモータとインダクションモータの構造とトルク特性の違いについて調査しました。
- トルクモータとインダクションモータは、機械的な構造の違いからトルク特性が異なります。
- 三相モータを用いた比較によって、トルクモータとインダクションモータの違いを説明します。
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トルクモ-ターもインダクション(汎用)モータも構造は同じです。 「トルクの比例推移」と称する原理を応用しています。 以下の説明を参考にしてください。 カゴ形電動機の回転子には回転する鉄心に回し車(*)と同様な形状に アルミニウムを鋳込んで2次コイルが設けられています。 この2次側コイルと固定子の1次側コイルとの誘導作用により原理的に 同期速度より多少遅く回転しています。 この状態をカゴ形電動機には「スベリ」があると称しています。 2次側コイルはアルミニウムで出来ていますが、材質を変えて抵抗値を 大きくしますと「トルクの比例推移」と称する現象があり、トルク が増大すると同時にスベリも大きくなります。 「トルクの比例推移」については下のURLをクリックして図解を参考 にしてください。 「トルクの比例推移」 https://em.ten-navi.com/dictionary/2698/ ・横軸がスベリです。S=0が同期速度、S=1が停止状態を示します。 ・縦軸がトルクです。 ・図の5番が一般的なカゴ形電動機の「回転速度-トルク特性」です。 ・前述の2次側コイルの材質を変えて抵抗値を大きくしますと4番から 1番に変化していきます。 <トルクモータ> トルクモータの「回転速度-トルク特性」は 2番または1番の特性を 持たせています。 次の解説をクリックして参考にしてください。 「トルクモーターって、どんなモーターですか?」 https://www.orientalmotor.co.jp/tech/teruyo/vol30/ ・この(図1)の2つの特性は上の解説と同じとなります。 即ち、トルクモーターは2次側コイルの抵抗値を大きくしたものを 特別に製作していることになります。 ・トルクモーターの使い方は(図4)のようにトルクモーターに加わる 電圧を可変しますと回転速度と発生するトルクが可変できますので 負荷装置を任意の回転速度で回転させたいとか、負荷装置に加える トルクを調整したいなどの要求に使用できます。 ・2次側コイルの抵抗値を大きくしていますので、発生する損失が大きく なりますので、比較的短時間で使用する必要があります 。 また、損失が大きいことは、効率が悪くなりますので省エネには不向き と言うことになります。 ・現在ではインバータを採用することにより、通常のカゴ形電動機でも 上記のような用途にも比較容易に実現できるようになりました。 このため、トルクモーターの出番が少なくなっているようです。 (*)回し車の例 https://www.photolibrary.jp/img519/112781_4983109.html
その他の回答 (3)
- ohkawa3
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回答(1)再出 僭越ではございますが、回答(3)さんに対するご質問に回答させていただきます。 1) 2次側コイルというのはかご型電動機でいうところの「かご型導体」のことか? そのとおりです。 巻線型誘導電動機という種類が存在します。この種の電動機では、2次巻線はかご型導体ではなく、1次巻線と同様にエナメル線を巻回したもので、巻線端はスリップリングリングを介して、電動機の外部に抵抗を接続するようになっています。この抵抗値を加減することで、一般の誘導電動機と同等の回転数-トルク特性から、トルクモータのような特性まで調整可能です。次のご質問にも関連しますが、2次側の抵抗で発生するジュール熱を電動機外部で処理できるので、短時間定格や冷却ファンを取付けるなどの対策は不要になります。 2) 冷却ファンが付属しているのはその為でしょうか?(熱の発生が大きい?) そのとおりです。 短時間定格や冷却ファンを取付けるなどの処置は、2次側の抵抗で発生する熱を処理するために必要とお考えください。
お礼
巻線型とかご型で混乱してましたので、とても助かりました。回答かりがとうございました。
- lumiheart
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トルクモータの解説は↓が一番分かりやすい https://www.orientalmotor.co.jp/tech/teruyo/vol30/ でも、構造は記載してない 構造について記載してあるのはほとんど見つからない 辛うじて↓が一番詳しいと思う http://www.nidec-servo.com/jp/digital/pdf/D_technique.pdf D-6ページ 「トルクモータについ て 」 尚、トルクモータは絶滅危惧種に分類されます なので、技術資料は少ない 因みに、現代では高価なトルクモータよりも 安価なインバータ+汎用誘導電動機の組み合わせの方が遥かに多い ↑に挙げたオリエンタルモータや日本電産の小型モータは除く 藤井精密 kW級トルクモータ http://www.few.co.jp/products/p01_01.html このクラスのモータを作ってるメーカは同社以外に見当たらない いにしえの昭和時代には十数社あったのに なので、絶滅危惧種
お礼
回答ありがとうございます。弊社でもINVが主流でトルクモータは客先指示以外は使用しません。 トルクモータはおっしゃる通り藤井精密を使用しております。
- ohkawa3
- ベストアンサー率59% (1508/2538)
トルクモータの構造は、汎用のインダクションモータと比べて大幅に異なることはありません。電気特性の面で比較して、通常のインダクションモータに比較して、励磁インダクタンスに対する漏れインダクタンスの比率が大きくなるように設計してあることが特徴と思います。このような特性を得るには、固定子と回転子間のエアギャップを通常のインダクションモータよりも大きくすることが一つの方法と思いますが、必ずしもこのような方法に限られないと思います。 なお、三相モータでお単相モータでも基本的な考え方は変わらない筈です。
お礼
回答頂きありがとうございました。とても参考になりました。
お礼
詳細な御説明ありがとうございます。大変参考になりました。2点質問させて下さい。 2次側コイルというのはかご型電動機でいうところの「かご型導体」の事でよかったでしょうか? 2次側コイルの抵抗値を大きくすることにより、発生する損失が大きいとの事ですが、動力の大きいトルクモータに 冷却ファンが付属しているのはその為でしょうか?(熱の発生が大きい?) お手数ですがよろしくお願いします。