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熱処理後コーティング膜の変色
- SKH51材にTiC/TiCN/TiNをコーティングした後、真空熱処理を行った結果、金色のコーティング膜が灰色に変色し、コーティング層も劣化しました。
- 表面硬度はHV1200(50g)であり、母材のHRC硬度は問題ありませんが、変色と劣化の原因を特定する必要があります。
- 適切な対策を取るために、変色と劣化の原因を明らかにし、適切なコーティング条件を見直す必要があります。
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半年前の質問なので、もう解決しているかもしれませんが、念のため投稿します。 まず回答(1)の質問に回答。CVD処理ので冷却は炉冷なので、必然的にCVD後に焼入焼戻になります。 原因。 真空焼入焼戻工程での酸化です。冷却用の窒素ガスに含まれる微量の酸素で、わずかに酸化します。特に焼入工程よりも焼戻工程で酸化しやすい。さらに焼戻時に炉内を低圧窒素雰囲気にする方法(真空に比べて加熱時間が短縮できる)の場合、一段と酸化します。 対策。 1. まず焼戻が窒素雰囲気ならば、真空に変更する。その場合、加熱時間を調整して下さい。 2. 窒素ガスの純度を上げる。 3. 膜材質を酸化しにくいものに変更する。 4. それでだめならばCVDをあきらめ、焼入焼戻後の低温CVDあるいはPVDに変更する。 訂正。 1. 「CVD処理ので冷却は炉冷なので」を「CVD処理での冷却は炉冷なので焼きなましに相当するため」に訂正。 2. 「特に焼入工程よりも焼戻工程で酸化しやすい」の部分。実体験記憶に基づいて書きましたが、違う気もするので削除。 3. 「焼戻時に炉内を低圧窒素雰囲気にする方法」は「焼戻時に炉内を窒素雰囲気にして撹拌する方式」に訂正。 追加。 もちろん真空度の低下も原因になります。
熱処理後にTiC/TiCN/TiNをコーティングをすれば、お問い合わせのような 問題は起こらないと思いますが、そうしなかった理由を教えて貰えませんか。 細切れの質問で申し訳ありません。 (1)コーティングは、CVDでしょうかPVDでしょうか? その際の温度は、如何ほどでしょうか? (2)“熱処理”とは、焼き入れ-焼き戻しの一連の工程でしょうか? それとも、焼き入れ後にコーティングして、コーティングの際の温度で 焼き戻しを兼用しようとするのでしょうか?
補足
(1)コーティングは1000度CVDです。 (2)熱処理は焼き入れ/ガス冷-焼き戻しです。