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コンバータ消費電力増加の要因と確認方法
- コンバータ消費電力増加の要因として、入力コンデンサを外すことによる電源の消費電力増加や、配線インダクタンスの影響が考えられます。
- 入力コンデンサを外した場合、電源(乾電池)の消費電力が増えることが確認されています。また、長いケーブルや配線インダクタンスも消費電力増加の要因となります。
- コイルの消費電力増加の確認方法としては、コイルの電流を測定する方法があります。コイルの消費電力が増加している場合、測定した電流の増加が確認できます。
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電源が乾電池だとすると 最初に疑うべきは乾電池の内部抵抗ではないでしょうか。
コンバータの入力電流は、高周波でチョッピングされていると思います。 入力コンデンサをつければ、高周波の脈動成分は電源からICまでのケーブ ルに流れません。入力コンデンサが無ければ、高周波の脈動成分の実効値の 二乗×電源からICまでのケーブルの等価抵抗に相当する損失が生じると 思います。 電源からICまでのケーブルにおける損失電力を直接測定するのは、結構 難しいことです。LCRメータなどで、ケーブルの等価抵抗を測定し、波形測 定によって求めた高周波電流の脈動成分の実効値の2乗を掛けて、損失を求 めるなどが代表的な方法と思います。 複数の方法で損失を求め、総合的に辻褄が合う方法を探し出すことが適切 と思います。 ケーブルの等価抵抗が損失増加の原因のように記述しましたが、 電源(乾電池)の等価抵抗も損失増加の原因になり得ます。 高周波で脈動する電流は、バイパスコンデンサを設けるなどの処置により できる限り小さな電流ループで収めることが基本です。 損失低減もさることながら、雑音の発生を避けるなどの基本的な考え方です。 昇圧形のコンバータの基本回路は、次の図のとおりです。 入力 出力 ━coil┳━>━┳━━ ┃diode ┃ switch capacitor ┃ ┃ ━━━┻━━━┻━━ >入力コンデンサを付けると、高調波の脈動電流がそこでカットされるので、 >脈動電流によるコイル内の等価抵抗での損失がなくなり、結果として全体 >の損失が下がると理解すればよろしいでしょうか? 入力コンデンサをつけると、入力コンデンサから外側のケーブルとか電池に 流れる高周波の脈動電流を抑制できるのです。昇圧コンバータのコイルは、 入力コンデンサの内側ですから、入力コンデンサの有無で脈動電流の大きさ に大きな変化は生じません。 損失が変化するのは、入力コンデンサの外側の部分と思います。 >そうであれば、コイルの両端電圧差×コイルに流れる電流=コイルの損失と >して入力コンデンサ有無で比較し、その損失差が全体の損失差と一致すれば >証明できるように思いますが、いかがでしょうか? 前提となる考え方が違っていますので、ご呈示の考え方で損失の増減を説明 するととはできないと思います。 なお、コイルの損失は、コイルの両端電圧差の値とコイルに流れる電流の値 を単純に掛け合わせれば求まるものではありません。 (電圧計と電流計で、電力を求めることはできないということです) コイルの損失電力を直接計測するには、高周波の電力を測ることのできる “電力計”を用いるか、波形演算機能のついたオシロスコープで、コイルの 両端電圧差の瞬時値とコイルに流れる電流の瞬時値を乗算して、その平均値 を求めるような操作が必要です。 このような設備で直接損失電力を測ろうとしても、精度の高い測定はかなり 困難です。 比較的再現性の良い測定方法は、LCRメータを使って、スイチング周波数付近 のコイルの等価直列を計測して、コイルに流れる高周波電流成分の実効値の 2乗を掛け合わせて高周波損を求めること。さらに巻線の直流抵抗を測定し て、コイルに流れる直流電流の2乗を掛け合わせて直流損を求めて、高周波 損と合算することです。 このほかにも方法はあります。興味があればお問い合わせ下さい。
補足
丁寧なご回答、ありがとうございます。 入力コンデンサを付けると、高調波の脈動電流がそこでカットされるので、脈動電流によるコイル内の等価抵抗での損失がなくなり、結果として全体の損失が下がると理解すればよろしいでしょうか? そうであれば、コイルの両端電圧差×コイルに流れる電流=コイルの損失として入力コンデンサ有無で比較し、その損失差が全体の損失差と一致すれば証明できるように思いますが、いかがでしょうか?