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力率についての電力計算方法とは?
- 機械にポンプの電流メーターがついているのですが、80Aを差しています。工場内の力率が0.85だとすると、皮相電力は√3x200x80x1.15となると認識しています。
- ポンプの駆動には、メーターには80Aとなっていますが、実際には80x1.15=92Aの供給電流が必要となり、12Aがコイルなどで無効電力として消費されていると考えています。
- その機械の消費電力を考えた場合、常に力率を考慮して電力計算をしなければならないと思っていましたが、メーターが80Aならば、その機械の消費電力は√3x200x80の計算で良いのでしょうか?
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回答(2)さん ご指摘有り難うございました。 ご指摘通り 誤:ver----->正:var です。 うっかり[ver]と書いて、そのまま見落として回答しました。
#1さんの親切丁寧な回答、とても素晴らしいと思います。 一点だけおしいところがあります。 無効電力の単位は[var]が正しいようです。 由来が示されたサイトを貼っておきます。 余計なお世話で失礼致しました。
1)有効電力について 有効電力P[W]は次の式により計算することができます。 P[W]=√(3)×E×I×cosθ P[W]=√(3)×200V×80A×(力率%/100%) ただし、この時の力率はポンプを駆動しているモータの力率を測定 する必要があります。 モータの測定したモータの力率が0.85(注)であれば、次の通り計算 できます。 P[W]=√(3)×200V×80A×0.85=23,556W P[kW]≒23.6kW (注)より正確に計算するためには、モータの力率を測定して下さい。 なお、工場の設備には今回測定したポンプ以外にも種々の機械装置や 照明器具などが接続されていると思います。 [工場内の力率0.85と言う数値]は、これら工場全体の消費電力を合計 した分の力率を測定した結果だと判断します。 2)皮相電力について 皮相電力S[VA]は次の通り計算できます。 S[VA]=√(3)×E×I S[VA]=√(3)×200V×80A= 27712.8[VA] S[kVA]≒ 27.8[kVA] 3)無効電力について[単位はver(バール)となります。] 無効電力Q[VA]は次の通り計算できます。 Q[ver]=√(3)×E×I×sinθ Q[ver]=√(3)×200V×80A×sinθ なお、sinθは次式より求めます。 sin^2θ+cos^2θ=1 sin^2θ=1-cos^2θ sinθ=√(1-cos^2θ) モータの力率がcosθ=0.85とした場合 sinθ=√(1-0.85^2) sinθ≒0.527 Q[ver]=√(3)×200V×80A×0.527 Q[ver]= 14604.7 Q[kver]≒ 14.6[kver] 4)各電流の考え方 負荷に電圧Eを加えますと電流Iが流れます。 電流Iは電圧Eに比べ位相がθ分遅れて流れていると仮定しますと この時の電圧Eと 同相の電流成分 I×cosθ--------(a) 90度遅れた成分 I×sinθ--------(b) に分けることができます。 (a)同相の電流成分 I×cosθを〔有効電流〕と言います。 80A×cosθ=80A×0.85≒ 68A 有効電流は 68A となります。 同様に (b)90度遅れた電流成分 I×sinθを〔無効電流〕と言います。 80A×sinθ=80A×0.527≒ 42.2A 無効電流は 42.2A となります。 結果的に測定したモータの運転電流:80[A]は次のように表すことが できます。 √(68[A]^2+42.2[A]^2)≒ 80[A]
お礼
電流のゲージの指している80Aは皮相電流ということでよろしいのでしょうか? となると、力率0.85だとすると、有効電流が68A,無効電流が42.2Aということはよくわかりました。 ベクトル表記なので理論的にはよくわかるのですが、68Aと42.2Aを単純に加えた電流値が80Aより、大幅に大きくなるのがなんだか不思議ですね。