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テーパシャンクの設計方法
- テーパシャンクとソケットを使用したい用途について設計方法を考えています。
- 公差について疑問があります。挿入してホールドする機能を考慮するため、ラフな公差は避けたいです。
- また、長手方向の寸法についても短く設計する可能性があるのか気になっています。ホールド性や求芯性の低下が心配です。
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回答 3)の物です。 テーパシャンクは、与圧仕様のベアリングと似た所があります。 テーパーにて、比較的小さなスラスト方向の荷重を、大きな円周方向の 荷重に変換し、且つ保持します。 その荷重で、ソケットとの接触面は弾性変形をし、それより大きな荷重 (面圧力)が掛からないと変形をしません。 因って、テーパーの精度(角度)も大切ですが、大きな力を受けるので、 ◆ テーパーの精度(角度)は、大きな力を生み出し保持する手段なので 多少悪くても、その目的を果たす ★ 大きな力を受けるので、あたり(接触部)の割合が重要で、弾性変形 内におさまるか、塑性変形するかで、性能に大きく影響する ▲ シャンク長さが短いと、ラジアル荷重を受けた場合のモーメント荷重 をシャンク前後で受けられなくなり、弾性域内又は塑性域内の変形を 起こし、シャンクがガタツク現象が発生し使用時の不具合原因となる 等々の考慮が具体的に必要です。
質問者さん何度も申し訳ない。 回答 3)後の先、アフターユーさんの御心配も もっともです。 精度的には先に述べた模範を基準にする限り あまり心配は無いと考えます。 全く経験が無く基本も知らなければ使える物は出来ません。 私の経験で某社の研削盤の主軸テーパー(MT-4)の精度が悪く 機械を交換させた事もあります。※作業者が使えばすぐにわかります 寸法的には長さに囚われて 小さいテーパーを選定するよりも 大きなテーパーで短くする方が安心です。 経験的にMT長さの60%以上ならあたりを出せば使えると思います。 心配なら後側からねじで引張っても良い 基本が大事なのは同感ですが、私は若い技術者の自由な発想を見てみたい。 いずれ、昔の技術者の苦労や発想の素晴しさに気が付く事を信じて。
回答 3)です。 回答 4)さんの追記意見が気になりましたので追記させて頂きます。 使用条件を基に、キチンと計算ができ且つジャッジ(判断)ができるので あれば、無論製作者のアレンジは問題ありません。 只、 * 長手方向の寸法が長めに感じます * ホールド性や求芯性などの低下が心配です の記述があるので、例えば規格のシャンク選定さえも間違える事が予想 されます。 何事も基本が大切で、基本をマスターしてからのアレンジが常套手段と 小生は思います。
回答 1)です 回答 3)さんの意見が気になりましたので追記させて頂きます。 テーパーの基準自体は結構いいがげんに設定されている。 一般的なテーパーでもNT・MT・JT・BS等々が混在している。 当然、汎用製品ならば市場性を考慮する必要は有るが。 ※実用的に差し支えなければ「角度も長さも」設計の許容値で決めれば良い。 現に研削盤の砥石軸テーパーなどは各社バラバラです。 テーパーのみで締結・固定を考えるなら参考とすべきはMT・JTテーパー 穴側の肉厚が薄ければ弾性変形で食い付き易くなる 但し、外径への影響も考慮する事。 市販の模範を改造する事で手間を省いているのか? MTの中間位置で製作しているメーカーもある。 必ず模範を作製して模範の管理をする事 ブリュー(弊社では違う物を使っているが)を薄く塗った厚みは約 1μ 回答 3)さんの0.2mmの寸法誤差は模範に合わせている限り考えられない。 なぜなら、模範で長手方向も管理します。 私も、治具製作でテーパーを使うが、前回は寸法的制約で片角 3度で設計しました。 勿論 模範も一緒に製作しましたが。 因みに、MCなどのBT(NT)テーパーの模範は 黒田精工 製が使われる事が多い。 その模範も黒田精工の社内で基準にする模範が存在します。 その為かほぼ100%のあたりでも95%と表記されます。
テーパのホールド性(保持力)に関して、先ず説明します。 モールステーパの5番がテーパ角度が大きいので、それで説明します。 テーパ角度は、3°00′52″です。径は約50mmです。 さて、モールステーパの中心線上に100kgの力を加えますと、その中心線と 直角(円周)方向に、摩擦係数無視で3,818kg、摩擦係数0.15で567kg の 大きな力が掛かります。 そして、その大きな力より更に大きな力が伝わらないと、テーパシャンク は変形(変化)しません。剛体と同じ役目を果たします。 因って、 ? < 公差について > 厳しく、“あたり”の確認をしないと、大きな力 が受けられなく、役目を果たさなくなるので、要チェックです。 ? < 長手方向の寸法について > を短くすると接触面積が少なくなり、 大きな力が受けられなくなり、役目を果たさなくなるので止めた方が 良いです。 また、モーメント荷重を受ける際にも、長手方向の寸法が長いと大きな モーメント荷重が受けられるので、短くするのはお奨めできません。 そして、テーパ角度は、3°00′52″のtan1.5°は0.0262です。その逆数は 38.2です。テーパ口元の径を0.2mm大きくなっただけで、約4mm中心線方向 にテーパシャンクが動きます。その加工誤差も加味すると、< 長手方向の 寸法について >はそのままにした方が良いでしょう。 キチンと計算できるなら、この様な質問はしないと思いますので、規格通り に使用して下さい。
マシニングセンタのBT主軸スピンドルのテーパは、メーカ間で 微妙に長さが異なっていると聞いたことがあります。 (数ミリ程度短めにしている) 回答(1)さんのおっしゃられるとおり、大径側前当たりの傾向を つけたり、図面だけでは表現できない研磨ノウハウがあるみたい です。 「設計/製作の時間/手間/製作費」と「ユニットを外注」でコストを比較し てみるのも一案です。 相談相手としてはアルプスツールさんや福田交易さんなどが有名かと。 (殆どのツーリングメーカもメス側テーパの製作が可能と思われます)
現実的には模範あわせが基本です。 MT・NT・JT などの模範を用意してブリューなどを塗って ○○%あたりで評価します。 通常は大径部を良くあたるようにして 75~85%が合格ライン 長手寸法については それほど気にする事は無い。 メーカーによって独自の設定をする場合があります。 お客様で簡単に作れないようにする為ですが、基本は安全の為にです。 まあ、メーカーの儲けの為もありますが。 少し器用な客先なら自社で模範を作製して作ってしまいます。 まず、ゲージ模範の作成をしないと・・・・。