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計測値のバラツキを小さくする方法
- 計測値のバラツキを小さくするためには、計測器を高精度のものに更新し、試験条件を統一し、試験作業を自動化することが効果的です。
- 他にバラツキを小さくするための方法として、試験室の温度管理を徹底し、試験環境を安定させることも有効です。
- また、同様の経験をした人からは、バラツキを減少させるためには、計測器の校正を定期的に行い、計測条件の変化に敏感に対応することが重要だという意見もあります。
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動力計を使って計測してるのでしょうか? それとも [管路抵抗損失]と有りますが、実プラントなのでしょうか?
厳しい言い方で失礼しますが、バラツキが大きいと漠然と嘆いているので は、一般論しか出てきません。 バラツキをもう少しつっこんで分析することで、どこに対して対応すれば いいか見えてくるはずです。電源電圧、周波数、負荷の重さなどを系統的 に変化させて、[入力電力] [モータ出力] [管路抵抗損失]の各項が どのように変化するか、バラツキの出方を分析すると傾向が掴めるのよう に思います。 また、具体的なデータを提示して頂ければ、アドバイスできる可能性もあり ます。 お問い合わせの損失測定法は、入力電力から機械的出力を差し引いて求める 「直接法」と呼ばれる方法ですが、無負荷試験、拘束試験にを行って 電動機の等価回路を決定し、機械的な出力の測定を省いて入力電力と回転数 から効率を求める方法もあります。まずは、損失の真値がどのあたりにある のか見当をつけるために、等価回路を作ってみては如何でしょうか。 用語の問題で恐縮ですが、お問い合わせの内容のうち、[管路抵抗損失]の 意味がよく分かりません。ご面倒ですが、内容をご教示頂ければ、ヒントが あるかもしれません。 一般的に、電力計とトルク計の精度を比較すると、トルク計の方が精度が 劣ると思いますので、攻めどころは機械的な出力の測定の方と推定します が、実際のデータで判断しましょう。インバータ駆動の場合は、高周波ノ イズで電力計の指示値が不安定,不正確になることも考えられます。 また、負荷の性質も測定に影響を与えます。トルクリップルのない負荷を 掛けられれば、測定の面からみたら望ましいはずです。 実験環境で、電動機単体を評価するようなことを想像しましたが、#2回答 者さんがご指摘になったように、実プラントにおける損失を測定したいので しょうか? 電力はクランプ電力計で測れますが、機械出力(トルク)を測れるような 状態が実現できればいいのですが。 [入力電力] [モータ出力]は、安定して測定できているでしょうか? 数値が一定値を示さず、ふらついていることはありませんか。 ふらついている場合、本当に入出力が変動しているケースと、測定上の 問題が生じているケースがありますので、切り分けが必要です。
お礼
電力計は横河のもので、精度は0.2% of reading+0.2 of rengeです。 直接商用交流に接続する方法は、大変参考になりました。 しかし、今回のモータは電圧をかけてECUからのトルク指令を貰わないとトルクがかからないのです。無負荷での検証はできるかもしれません。 [管路抵抗損失]はご指摘の通り”線路損失”の表現が適切でした。 電力計~モータ間の電線による電力損失を意味します。 パワー系の基本構成は、DC電源→インバータ→電力計→モータです。 試験は、モータ損失を評価しているので、モータコイルの銅損、その他鉄損は、"モータの損失"になります。 現時点の”バラツキが大きい”は、あくまでモータに起因する要素は除外して 考えています。勿論モータ(ワーク)側の要因もあるかと思いますが、そこまでたどり着いていない現状です。
補足
参考資料ご紹介頂きありがとうございます。 まだ、目を通しきれていなのですが、難しい内容ですね・・・ ですが、役に立ちそうです。 損失測定試験は、実験室(ベンチ)で行っています。 [管路抵抗損失]については、#2さんへの補足回答を確認頂けないでしょうか。 モータはインバータ駆動で、ダイナモ負荷になります。 ダイナモ:速度制御 モータ:トルク制御 です。 主な計測項目は、 ・トルク ・回転数 ・電力(モータ入力側) ・電圧・電流(電力計への入力側) 試験は、0~10000rpm間の1000rpm毎、0~40Nmの10Nm毎に 行っています。試験結果としての損失値は○○rpm、○○Nmで○○Wと表します。 損失のだし方は各回転数、トルクの条件でN数データを取り、その測定値からトルクを説明変量とした近似(回帰)式を導きます。その近似式に目標トルクを代入し、損失値を算出しています(推定値になってしまってますが・・・)。N数試験を行っても、指示トルクに対し、実トルクがずれるため、 損失式の各項のバラツキ(σ)も出してあります。 一見すると、トルクよりも、電力計の誤差比率が大きく見られました。 変動(=σ/平均値)[%]は小さいのですが、電力計フルスケールが大きいがために、σが大きくなっているみたいです。 計測器をより高精度のものに交換すれば、改善効果が期待できますが、コストが高くつくのがネックです。 そこで、作業手順、計測方法の改善、測定条件の統一化、データ平均化処理の追加等でのバラツキを抑える方法を模索している次第です。 >なお、実験室環境における測定で、モータと電源を接続する電線の損失分 >を考慮する必要があるのでしょうか?モータへの入力電力を100%と >おいたとき、この損失の割合は何%程度ですか? 割合的には、モータ損失の2%弱程度ですが、”より正確な計測”を行いモータの効率UP設計にフィードバックしたいのです。そのため、些細な経路損失も気にするのです。そのため現状のモータ損失の真値を見極め、次期モータの開発につなげたいのです。バラツキが大きいと次期モータの試作設計で要素変更しても効果がわからないのです。 >#2さんへの補足内容を参照すると、モータ自体の巻線抵抗のことを対象 >としているようにも思えます。モータの巻線抵抗による損失は、電力計の >測定値に含まれますので、モータの損失を求めることが目的ならば、この項 >は不要のように思います。 [モータ損失(W)]=[入力電力(電力計の値)]-[抵抗損失(I^2R)]-[モータ出力(2πTN/60)]の式の抵抗損失=経路損失です。分かりづらくてすいません・・・ 電線の両端で抵抗測定すればいいのではと思われるかもしれませんが、電線長さがあるので、難しいので、電力計~モータ間にある端子台部でモータ搭載時の抵抗値からモータコイル抵抗を減算することでUVWの経路電線抵抗を算出しているのです。 >現時点の”バラツキが大きい”は、あくまでモータに起因する要素は除外して考えています。 モータ(インバータ)の制御ムラによるバラツキ、モータ内部のベアリング等の引き摺りによるトルクムラを一切無視し、ベンチ(試験装置、システム)側 のバラツキととらえ分析しているということです。 >”バラツキ”がのどの程度の大きさなのか バラツキが大きいときで、 ±2σ/損失値平均値[%]で±25%程度 ばらつきます。 目標値はこれが±2.5%に収めることです。 損失値の一例は、10000rpm,40Nmで約2kWです。 この運転条件でのバラツキとしては、±2σ/損失値平均値[%]で400Wくらいです。
補足
試験モータへの入力電力は、交流電力計で測定しています。 管路抵抗損失=電力計~モータ間のケーブル抵抗による損失 となります。 モータ出力は、トルク計、回転計の測定値から、2πTN/60の式で 算出します。 これより、 [モータ損失(W)]=[入力電力(電力計の値)]-[抵抗損失(I^2R)]-[モータ出力(2πTN/60)] で得られます。 ・抵抗値の測定方法:モータを装置に搭載した際の相間抵抗値を計ります。 次にモータ単体での相間抵抗を計り、上記測定値から 減算します。 抵抗値は、抵抗温度係数、温度変化分での温度補正をか けています。 ・トルクの測定方法:モータ搭載しない場合で、装置を駆動し、装置自身の引 き摺りトルクを測定します。 モータを搭載した損失試験時に、この引き摺りトルクを 減算し、補正をかけています。 また、メーカ取説記載の温度補正式を使い温度補正 も実施しています。 言葉足らずですいません。できる限り情報開示させて頂きますので、 よろしくおねがいします。