図面指示が無い穴位置の普通公差の適用について
お世話になります。
同じような質問があったか確認しましたが、
無いようでしたので質問させていただきました。
重複していた場合は申し訳ございません。
表題の件ですが、
JIS B0405-1991(ISO 2768-1:1989)によると
公差指示の無い長さ寸法の適用内容に”間隔”とありますが、
この間隔とは直線距離の事を示すのか疑問に思い質問しました。
具体例を挙げますと、
XY平面上に下記の寸法(単位は?)で穴が開いている場合には
公差はどのように設定すべきでしょうか?
? (X,Y)= (0,120)
? (X,Y)= (90,90)
直線距離で判断すると、
?X,Y共に±0.3(直線距離120)
?X,Y共に±0.5(直線距離約127.2)
となると思いますが、
X,Y個々の値(位置)で判断すると、
?X:(±0.1),Y:±0.3
?X,Y共に±0.3
という事になります。
私は前者が正しいと思っているのですが、
皆様の意見をお聞きしたいので宜しくお願いいたします。
初歩的な質問で申し訳ございません。
補足です。
ちなみに弊社では過去~現在まで後者で公差を設定しております。
質問をする前に社内で何名かに意見を聞いてみましたが、
様々な意見(それぞれに一理有り)が出て正解は見つかりませんでした。
今回このような質問をさせていただいた背景を少し説明させていただきます。
弊社とお客様との契約書類の中で”公差表記無い寸法についてJIS B0405 中級とする”と明記しています。
中にはお客様独自の普通公差を設定していらっしゃる事もありますが、
大抵はJIS B0405に似たような内容となっています。
弊社でお客様の製品を加工した際の加工精度の判断基準として、
工程能力(指数)の値で評価する事が多々あります。
図面指示の公差があれば悩む必要が無いのですが、
公差指示の無い場合は設計値に対して普通公差を適用する必要があり、
その公差を設定する判断基準が曖昧だと感じたので質問させていただきました。
後者(直線距離で判断)だと前者(個々の値で判断)に比べて、
公差は厳しくなりますのでお客様にとっては良いとは思いますが、
加工する側からするとその分要求された工程能力(指数)を満たすのが困難
になります。
極端な例ですが、
(X,Y)=(0,3000) ※単位はmm
の場合だとX:(±0.1),Y:±2 という事で良いのかと疑問に感じます。
あるお客様の図面の注記の中で、
”指示なき公差は位置度φ0.5とする”
という表記があった事がありました。
個人的な意見ですが、toplanさんもおっしゃった通り、
直線距離を判断基準として位置度で評価する事にした方が良いのかなと思っております。
報告です。
日本工業標準調査会事務局に同様の質問をメールでしていたのですが、
昨日電話で回答がありました。
JIS B 0405 で述べられている内容は、
あくまで図面上に指示がない長さ寸法に対する公差には
普通公差を適用しますという事であり、
それ以上でもそれ以下でも無いとの事でした。
簡単に言うと設計する上での規格であり、
測定する上での規格では無いという事です。
約20年近く以前に定められてから今までにおいて、
測定業界?の変化に規格が追いついておらず、
本来は測定方法によって規格を定める必要があるけれども、
定めるのが難しいので現状は無いという事でした。
弊社では加工箇所を三次元測定機で測定/評価しており、
”長さ”というより”位置”としての評価になる為、
本来はJIS B 0405を適用する事は難しい事になります。
ただ、お客様に規格が無いから評価しないでは話が通らないので、
改めて社内でどうするか検討、確認する必要があるかなと思います。
日本工業標準調査会としての回答は得られましたが、
弊社以外の皆様の意見を聞く事が出来て本当によかったです。
皆様のご意見を踏まえて検討していきたいと思います。
お礼
早速のアドバイスありがとうございます。 大事なところの寸法データをしっかり集めると言うことですね。 大事なところ意外は製品として問題ないので普通公差を適用しようと思います。 環境設定はコストの関係上少し先延ばしにします。製品へは多少影響はありますが使用上の大きな影響はありませんので、現状維持になりそうです。 ここにQAやISOがらみにでうるさいので、古い図面を引っ張り出してなんでここは公差が無いんだ!!それでISOが取れてるならそっちで処理しろ!!と開き直るつもりです。