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硫酸銅めっきでの電圧上昇
- 硫酸銅めっき液でプリント基板をめっきした際、陽極の銅ボール表面に白色の硬い皮膜ができて、電気が流れなくなる現象が発生しました。
- この皮膜を除去する方法について教えてください。
- また、この皮膜は一般的には塩化銅と言われていますが、具体的にはCuCl2とCuClのどちらにあたるのでしょうか?
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他の資料にも不動態化と書いてありました。 この白い皮膜は色と不溶性があることからCuClだと思います。私見ですが、実はこの皮膜は除去できないのではないでしょうか?つまり、「一度不動態化したらもうその陽極は使えない」ということになるのでは? Alなどの不動態化皮膜は、非常に安定しております。この白い皮膜も不動態化に入れると言うことは、Alの不動態化皮膜同様に非常に安定しているからではないでしょうか? それか、陽極から酸素を発生させて取り除くとか。 以上、根拠も何もありません。 ちょっと思い出話を。 中学生の頃、塩化ナトリウムの化学式を教わって、「じゃあ次は塩化銅の化学式を書いてみろ」と言われました。正解はCu + Cl2 = CuCl2なのですが、事前にNa + Cl = NaCl と教えられたのがミソです。銅原子1個に塩素原子2個つくというトリックが仕組まれており、私は見破って正解しましたが他のみんなはこのトリックを見破れず、苦戦していました。 しかし、「CuClという物質もあるのなら、初めからそれも教えろよ」と今更ながらに思います。 みんな、不動態皮膜を除去するのではなく、不動態化を防ごうとしてますもんね。 除去方法ですが、機械的に削るのも削るときに粉か何かがつきそうな器がしますし・・・。 中学では「酸化とは酸素と化合する現象、還元とは酸素が取り除かれる現象」と習いました。しかし、高校の化学の参考書を見ると「酸化とは電子を失う現象」と書いてあります。 中学の歴史では、「クロマニヨン人は約20万年前に誕生した」と習いました。高校の世界史でも、「クロマニヨン人は約20万年前に誕生した」と習いました。 日本の教育はダメですね。
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材料技術屋です。調査を続けていたところ、間違いが分かりました。 >不働態化とは強固な酸化皮膜ができて金属の腐食を防ぐ現象のことですので、この白い皮膜は(たぶん)不動態化とは違う 下記URLを見ると、思いっきり「不動態化」と書いてありました。誤った情報を伝えてすみません。 問題の「皮膜除去」についても、残念ながら分かっておりません。引き続き調査を実施します。 参考になりそうな本をご紹介します。前持っていたのですが、いずれも置く場所がなくなって売ってしまいました。内容を覚えていないので、答えがあるかどうか分かりません。いくら本を読んでも、知識として蓄えて使えるようにしなければ無意味と言うことを、今回改めて思い知りました。
お礼
コメントありがとうございます。 材料基板屋さんのご丁寧なご回答にはいつも感謝しております。 私も以前からネット等で調べておりまして、 ご教授いただいたURLはすでに見ており、確かに「不動態化」と記載されているんですよね。 ただ、この「不動態化」という表現が本当に正しいのか、 私自身も疑問に思っているところです。 ただ見た目の現象が「不動態化」に似ているからそう記載したのかもしれません。 ここら辺のところって、銅めっきを長年やってきた経験者に聞いても はっきりと答えられない方がほとんどなんですよね。実を言うと。 最初に私が質問した銅アノード表面の皮膜も 「塩化第二銅」なのか「塩化第一銅」なのか分からず、 単に「塩化銅」と聞くことが多いんですよね。 私自身ももっと調べてみます。 お分かりになったらまた教えてください。 また銅めっき等を専門に研究されている方で、お分かりの方がおられましたら、 コメントをお願いします。
材料技術屋です。 回答(2)で書いた「プリント基板Cuめっき専用の本」のタイトルが分かりました。残念ながら絶版です・・・。中古販売もしていますが、元の値段の倍以上します。 私も持っていたのですが、本を置くところがなくなって専門書買取業者に売ってしまいました。
お礼
ご丁寧にありがとうございます。 本のタイトルを教えていただいただけでも充分です。 何とかして入手(閲覧)します! 親身にご回答いただき、感謝しております。 また宜しくお願いします。
回答(1)(2)材料技術屋です。 化学の世界では、不動態化とは金属の表面に強固な酸化皮膜ができ、硝酸など強力な酸にも侵されない性質を持つことを言います。 例えば、Alは希硫酸や希塩酸に溶けますが、より酸化力の強い濃硝酸(あと王水にも大丈夫だった気が・・・)には溶けません。これは、表面にAl2O3という強固な酸化被膜が内部を保護しているためです(何で希硫酸や希塩酸とは反応するのかは分かりません・・・。たしか下記文献に解説が載っていたと思います。前もっていたのですが、残念ながら今は持っていません)。 「銅めっき界ではこういう現象を不動態化と呼ぶのか?」とのご質問にも、すみませんが私では分かりません。
お礼
材料技術屋さん、 いつもご丁寧にご回答いただきありがとうございます。 かなり参考になりました。 参考文献もご紹介いただきましたので、 これを足がかりに私の方でも実験や調査をしていきます。 あと、「不動体」ではなく、「不動態」でしたね。失礼しました。 またよろしくおねがいします。
回答(1)材料技術屋です。URLを送ります。他にプリント基板Cuめっき専用の本があったのですが・・・、タイトル忘れました。思い出したら書きます。 あと言い忘れましたが、不働態化とは強固な酸化皮膜ができて金属の腐食を防ぐ現象のことですので、この白い皮膜は(たぶん)不動態化とは違うかなーと思います。あんまり自信ありません。
お礼
材料技術屋さん、早速のご回答ありがとうございます。 銅めっきでは高塩酸濃度と高電流の条件が重なると陽極である含リン銅表面に硬い塩化銅被膜ができて電圧上昇ー>電流が流れないという現象を「不動体化」と呼んでいたと思っていたのですが、私自身の認識が違っていたのでしょうかね? それとも、銅めっき界ではそういう言い方をこれまでずっとしていたのでしょうかね? そうするとこの現象は、本当の意味で「不動体化」ではないのでしょうね。
「白色」というところから見て、CuClだと思います。たぶん・・・。
お礼
材料技術屋さん、ありがとうございます。 CuCl2だと、潮解性があるから固形にならないでしょうからね。 ここら辺の陽極で起こる反応を詳細に記載した資料などありましたら、 ご紹介願います。 もっと詳しく勉強したいので。
お礼
こん○○は。 確かに塩化銅皮膜ができた場合、銅アノード表面を削って皮膜を除去するしか方法はないようです。 薬品を使って除去する方法はあるのかもしれませんが、その薬品が少しでもめっき液中に混入すると悪影響が出る可能性があるため、ヘタに薬品は使わないのですかね。 確かに、「CuClという物質もあるのなら、初めからそれも教えろよ」ですよね。 ただ、中学や高校の化学でイオンを学ぶ場合、銅イオンはCu2+としか習わなかったですよね(それか習ったかもしれないけど、私が忘れていただけ?)。私自身、化学はさほど詳しくないですが、Cu+がそんなに存在するものなのか、銅めっきを勉強した際、思っていました。 材料技術屋さん、お返事ありがとうございます。 陽極の不動態皮膜は、よほど塩素濃度が高くなければ、またはよほど高電流で流さなければ、めったに起こるものではないですからね。 光沢剤メーカーが推奨している濃度管理範囲を維持していれば、まず起こるものではないですからね。 今回の件で、非常に勉強になりました。 材料技術屋さんのご丁寧な対応に感謝しています。 またよろしくお願いします。