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アルミ(5052)のタップ加工で頻繁に不具合が発生する理由と解決策
- アルミ(5052)を専門に加工しているが、タップ加工時に‘とまり‘が発生してしまう。
- 試験加工では問題がないが、本番加工ではタップが大きくなってしまう。
- 加工条件に問題がないと思われるため、頻発する不具合の解決策を求めている。
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まずは、テストと本番とで、違っている切削環境を洗い出してみましょうよ. おそらく、ねじ穴だけを加工しているのではないと思いますので、 ワーク温度とワーク上の切り屑の有無というのは違っていますよね. また、「頻発する」という事は、 正しく作られたものも発生するという事だと思いますが、 もし、プログラムの1サイクルの中で、同じタップを何度も使うとか、 1回のテストの後で何回も本加工をしている中での、 不良と良品との繰り返しだとすると、 構成刃先も疑わなくてはなりません. アルミというのは非常に溶着を起こし易い金属として知られています. 刃先に溶着・凝着した物質自体が刃先として作用する事が「構成刃先」です. タップの切れ刃に構成刃先が生じれば、有効径は大きくなります. この構成刃先は加工に際して成長しますが、 ある程度成長すると自然と脱落し、 その成長と脱落との繰り返しになります. もし仮に構成刃先が原因だとすれば、 おそらく問題はS400というタップの回転数でしょう. この構成刃先は、ある程度切削速度が高いと 切削熱が増えるために成長できなくなります. 例えば、外径4mmで400回転だと切削速度は5m/分くらいです. 外径5mmでも6.3m/分くらいにしかなりません. 幾らハイスだとしてもアルミの切削だと考えると非常に遅いと思います. なお、構成刃先は、同じ切削速度であれば、 ハイスよりも超硬の方が付き難く、 また、裸の状態よりはコーティングされていた方が付き難くなります.
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アルミを主に加工しておりますが 私の印象ならばアルミでアウトゲージが入る時は下穴を疑います。 下穴加工時ステップを入れ過ぎな気がします。 ハイスのコーティングでももっと入れて大丈夫ですよ。 当社の古いマシニングですら(S4000がMAX) M5の方が条件が近いのですが 4.3下穴S4000Q5.0F510 リジットなしのタップM5 S560F448 M4 S550F385 でアウトゲージは入りません。 アウトゲージが入ってしまう穴をもう少し調べて 穴が拡大してないか? 下穴の状態でいくつか加工し下穴の曲がりがないか? あと私も切削油は工具刃先にかかるようにしています。 ドリルホルダ、タップホルダの長さを揃えてなるべく上の方から 刃先に向かって当てています。 ノズルが2本では少ないと思いますので分岐させてバルブを入れて おくと便利です。 ロックラインを使用されているなら御自分で簡単に組みかえられますよ。 製品によって使わないノズルはバルブを閉めておけば良いですし。 タップを切った後の下穴径の縮小はロールタップと同じく塑性変形によるものです。 ようは切れずに変形されている分です。 本来トラブリがちのロールタップよりヘリサートでトラブルのは少し不思議ですね。 私のところは止まりも貫通もスパイラルで立てますが どちらかと言うと縮小の傾向にありアウトゲージは入りません。 セーフ側もぎりぎりだったりしますね。 通常のネジは楽に入りますけど。 私は下穴の精度やサイズとタップ加工時のバランスだと思いますよ ステップのかけすぎも良くないです。 下穴が安定しないと思います。 切削油も刃先にかけて上げて下さい。 タップの熱は結構なものがあり、手でCRCでも軽く噴いて切ってみるとわかりすが油煙が上がるほど熱が出ます。 センタースルー機構のない機械では外部給油が全てなので なるべく刃先に沢山かけてあげるほうが良いです。 私はノズルを増やした所かなり良くなりました。 ロックラインでフランジスルーの様なものも作れますよ。 52ならもっと早くて良いと思います。 OSGあたりのカタログ取り寄せると結構便利だったりします。
お礼
ご回答ありがとございます。今日とりあえず面倒だったのですが、M2、M3、M4、M4HL、M2.3と、タップとドリルがいれかわる度にフラッドの位置をかえてやってみましたところとりあえずはいけました。いままで切削油にはある程度しか注意してなかったので、これからはちょっと重要視してやってみたいとおもいます。お話によればノズルの数を増やせれるみたいですので増やそうと思います。つまらない質問にご協力いただきありがとうがざいました。「構成刃先」やタップやドリルの回転や送り、切削油の大切さなど大変参考になりました。
加工油剤の力が不足しているような気がしますが、いかがでしょうか。 構成刃先を効果的に脱落させてやるためには、反溶着性を高める必要があります。
お礼
ご回答ありがとうございます。フラッドもノズルは2本あるのですが、加工はタップだけではないので、それだけのために位置をあわせるわけにはいかず大体の位置でやっているのでしっかりあたっていなかったかもしれないのですが、「構成刃先」が今回の原因だとすればためしてみる価値はあるかもしれないのでやってみます。ありがとうございました。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。恥ずかしながら「構成刃先」というのは、はじめて知りました。最近の加工でテーブルの上に直にワークをおきピンでXとY方向を位置決めし4箇所クランプ後、スローアウェイやエンドミルで形状加工後穴加工、最後に面取り加工というのをやりましたが、その穴加工でM4ヘリサートでタップを6箇所加工するのがあり、プログラムはメインでG841の固定サイクルをつくり、M98でサブプロ(6箇所の座標)にとんでタップをきる加工をしたのですが、1つ目の品物はネジゲージで検査しても問題なかったのですが、2つ目の品物は6箇所すべてネジゲージの‘とまり‘がはいる状態でアウトでしたそれで、その2つ目の品物の別の場所の同じ高さのところに10箇所同じ条件でM4ヘリサートを加工してみたのですがそれはすべてネジゲージで検査した限りでは問題はありませんでしたそれで、3つ目の品物を加工したのですが、そしたらまた6箇所すべてアウトでした、10箇所試験した時はご指摘の様に、形状加工はしていないので、ワーク温度と切り子の有無の違いはあるとおもいますが、切り子に関しては本番では形状加工後検査のために1度とめて切り子をエアーで飛ばしているので、穴加工のドリルの時だとおもわれます。「構成刃先」についてですがその成長と脱落の周期というのはタップをきる深さ(今回は深さ6mm)でもかわるとおもいますが、10箇所、20箇所程度で起こるものなのでしょうか、自分でも調べてみますが教えていただけたら幸いです。あと回転S400というのは確かに遅いとおもいます。なのでもう1度切削環境や加工条件をみなおしてどうしてこういう事が起こるのか確かめてみたいとおもいます。あともう1つ気になる事があるのですが、M4ヘリサートをあける際4.3のコーティングドリルで下穴をあけているのですが、タップをきる前ピンゲージで穴径を確かめたところ4.3は、入らず4.25は、入ったのですが、タップをきった後4.25のピンゲージが入らなくなりました。なに分経験が浅いものなのでよくわかりませんが、タップをきった後下穴径はちいさくなるものなのでしょうか、その点についても教えていただけたら幸いです。よろしくお願いします。