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金型のガス抜き(真空引き)
- INJ成形において金型のPLあわせが良くなってきたため、最近はガス(湯ジワ)で悩まされる事が多々あります。
- 真空引きすることで充填前の金型内の空気を無くす技術があるそうです。
- 金型シールの方法や真空引きの効果について、詳しく知りたいです。
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以前、通気性金属でご回答した者です。 メンテナンス製の問題に関しては、以前(数年~10年前後前)離型剤を使用して詰まりが早く5000ショットで詰まると言う事が有りましたが、現状PP・ABSでは20~30万ショットは大丈夫です。昔のイメージが残っているのかなとも思いますが、特に自動車ドアースピーカでは、大手自動車メーカーの金型入子で4年間ノーメンテの物も多いです。入子設定のままのメンテ方法についてはHP(新東工業)にも掲示しておりますが、必要があればFAX等させていただいてもと思います。 コストについては、 真空引きの場合は、ポンプ+真空タンク等(ポンプだけでは効果小の為)+金型改造費、 入子対応の場合は、割り方案加工費(数枚以上) VS 通気性金属素材費+加工費(1個)となりますが、割りを数枚以上で設定する場合は割るコストの方が高くなるケースも有ると思いますので、一概に通気性金属での設定が高くなるとは考えておりません。 最近では、海外の自動車サプライヤーや家電メーカー等でも実績を伸ばしております。 以上、よろしく追加回答のご確認を御願い致します。
INJ金型は熱交換機でもあるので冷却水を常に循環させていますが、通常行われる正の圧力をかけて冷却水を送り出す方式とは逆に、負の圧力で冷却水を「吸い込む」冷却方法があります。 通常「水穴」は、水漏れを防ぐため、入れ子に貫通する場合はOリングなどでシールし、エジェクタピンなどとは絶対にといっていいくらい交差させませんね。 しかし、負圧で冷却水を引っ張っている場合は、水漏れの心配がないどころかモレがあればそこから空気を吸い込むことを利用して、ガス抜きのベンディングコアに水穴を連絡させて積極的に脱気したり、あえてエジェクタピンと水穴を干渉させてエジェクタピンのスキマから脱気するなど、非常に大胆な金型設計ができます。 この方法は、単に金型だけでなく、成形時の冷却も含めて成形側の事情も考慮した、成形品製作システムの設計になりますが、検討してみる価値はあると思います。 B坊はその昔は真空ポンプで自作しましたが、停止時(不意の停電等も含む)の逆流や残留水によるモレをどう抑えるかが、ウデの見せ所で、ノウハウでもあります。 今では、そんな面倒なことをしなくとも、冷却システムとしてパッケージ化した「LOGIC(ロジック)」等の製品も出ていますので、御覧ください。 冷却水に関係なく、金型内の脱気をしたい場合、B坊がよく使うのは、大げさな真空ポンプではなく、どこにでもある圧縮空気を動力にして真空を発生するユニット(コンバム等)で得た負圧を利用するものです。 エジェクタピンとピン孔とのスキマや、通気性のある焼結金属等の市販エア・ベント部品の根元に連絡穴を設けて負圧をかけ、積極的に形締め時のキャビティ内の脱気を図ります。 たいていコア側から脱気するので、その場合は取り出しの支障にならないように、型の開閉に連動してドグやカムでバルブを開閉するメカ式や、マイクロスイッチやタイマを使う電気式などで、型締めに合わせて負圧ON、型開きに合わせて負圧OFF、の仕掛けが必要です。 さらに、必要に応じてエジェクタの前進に合わせて負圧を引いていたところから逆にエアを噴けば詰まり予防にもなりますし、場合によっては積極的にエア・ポペットのように使うこともできます。 負圧流路はできるだけモレがないほうが効率がよいことは言うまでもありませんが、漏れても周りの空気を吸い込むだけですから、シールにはあまり気を使わずにすみます。 脱気すると、局部的なガス焼けに悩まされている場合には著功がありますが、ウェルドラインの発生は必ずしもガスだけが原因とは言えないので、脱気すればすべてOKとはいかないところが難しいところです。 エア・ベント部品の詰まりなど、特にメンテ性が問題になる場合は、脱気能力とバリ発生の兼ね合いが難しいところですが、PL面にフィルムゲートのような脱気スリットを設けて連絡穴をつなぎ、そこから脱気することも可能で、サイズの大きなフレネルレンズの型に使った覚えがあります。
お礼
回答ありがとうございます。 ホームページ確認させてもらいましたが、いまいち正圧より負圧がすぐれている理由がわかりませんでした。 しかし非常に魅力のある製法と思いますので、長い目で 市場動向など見ながら検討させてもらいたいと思います。
湯ジワと言う事ですが、ウエルド対策と言う事で良いと思いますが、真空引きすると言うのは、通常PL面又は割り部分ヘのスリツト設定で吸引する事になりますが、薄肉成形品(携帯電話関係)では確認していますが、大きな物ではあまり聞いた事が有りません。効果が少ないかもしれませんが、設備面でも大きな物が必要になります。 ウエルド対策と言う事ですと、割り設定(5~10枚程の分割)をするケースも有りますが、通気性金属(新東工業製ポーセラックス?:HP等参照願います)を使用して対応しているケースも有ります。 設定としては、ウエルド部分(最終充填部)より少し大きめに入子を設定し、裏側にガスが抜ける通路を加工しガス抜きします。原因がガスであれば治りますが、樹脂の条件(温度、合流角度等)が主要因の場合は条件も変える必要が有ります。 通気性金属の使用事例は、スピーカ入子(自動車、テレビ等)、自動車ランプ、グリル、カウルルーバー等塗装やメッキを施す部品が多く有ります。特にメッキ品ではウエルド部が割れて見える事も有り良く使用しています。 以上、よろしく御確認願います。
お礼
ご回答ありがとうございます。 ポーセラに関しては検討した事もありますが、メンテ性と費用で折り合いつかず残念ながら使用実績はありません。このような構造ではやはり スリット設定が多いです。 ただ樹脂の流れるところへのガス抜きは クリアランスが大きいとバリになったたり、小さいと効果が得られなかったりと スリット設定での 限界も感じています。夢のような話かもしれませんがメンテ不要、 効果抜群、コスト格安を目指してがんばります。
金型のシールはCAV周りにOリングをまわします。設置しないこともあります。エジェクタープレート周りもふさぎます。プレート間には特にシールは設置していません。大きな製品では効果が出るかも知れませんが、小さいものでは顕著な効果は期待できません。樹脂の計量時、シリンダー内に送り込む樹脂量を制限し、ガスを抜く手法もあります。計量に時間がかかるため、サイクルが伸びる傾向があります。また、バルブのようなガス抜き部品も販売されていますが、大きな期待は抱かない方が良いと思います。 参考URL http://www.sellbic.com/col20.html http://www.haruna-ltd.co.jp/technology/ecomak/index.html
お礼
アドバイスありがとうございます。 弊社は型締め2000?前後の大型部品を主に生産していますので Oリングは難しいです。PLの当たりが出ていればシールしなくても 効果は望めるでしょうか?
お礼
勉強不足ですみません、もう少し調査してみます。 基本的に弊社の場合は入子材質など指定はしないので、型メーカーさんは 購入金額減らすためスリット(内製)を設定してきます。 また、型メーカーからの実績など確認して採用を検討していきたいと思います。ありがとうございました。